北アルプスの静かな岩稜  餓鬼岳と唐沢岳

山行日 2005/7/15(深夜発夜行)〜7/18

参加者;L細谷 SL蓬生 堤 松平 山田 土井 佐藤

715日(金)新宿23:54発 ムーンライト信州で出発

716日(土)1日目  曇時々小雨

信濃大町駅タクシー5:085:43白沢登山口(標高993m6:20→(渓谷道)→8:23最終水場→(尾根筋の急登)→10:41大凪山→(百曲がりの急登)→14:07餓鬼岳小屋テント場着(標高2600m地点)

行動時間:7時間47

休憩時間:2時間04

実働時間:5時間43

標準時間:6時間30

 

新宿発は0時近く信濃大町までの5時間うとうとしながら甲府 小渕沢 松本の駅コールを聞きながら薄闇の大町駅に到着、睡眠不測の不安がよぎる。今日は久しぶりの登りだけで6時間 標高差1600mを重荷を背負っての北アルプス山行だ。天候の予報も決して良くない、どうなるのだろうか。

 

登山から渓谷の道は滑りやすかった

 

白沢登山口からの渓谷の道はアップダウンを繰り返し、前夜の雨で濡れている上に去年の台風の影響のためか桟道が傾いているところが多くヒヤヒヤする。細谷さんが滑って桟道の間に足を取られ、向う脛を打撲し大変痛そうにしている。渓谷の道は深い緑の中に清流が瀬となり、紅葉の滝、魚止めの滝と美しいが、アップダウンで標高は稼げず、荒れて気の抜けない消耗する道であった。

 

 

最終水場に到着、共同用の水を各自2リッターづつを補給し渓谷を離れ尾根筋の急登に向かう、予想通り登りは長く厳しい、各自16kg17kgの荷物に2kgの水の追加は背中にずっしりとこたえる。

1600mの標高差を克服して乾杯

 

とにもかくにも全員が黙々と斜面とにらめっこしながらの4時間どうやら全員元気でテント場に到着し、皆満足のビールの乾杯となりました。

明日向かう唐沢岳への稜線です。

 

717日(日)2日目  

曇り時々晴れ餓鬼小屋テント場7:15→(小屋で水の補給)→7:40餓鬼岳山頂(2647m7:508:45餓鬼のコブ(コマクサの群生)→9:27最低鞍部2395m10:35唐沢岳山頂11:15→(山頂下山時に困難なルートに入り引返す)→12:45最低鞍部→13:15餓鬼のコブ→14:34餓鬼岳山頂→14:45餓鬼小屋テント場帰着

行動時間

7時間10

休憩時間

1時間50

実働時間

5時間20

標準時間

5時間20

今日はベースのテント場からの餓鬼岳・唐沢岳の往復です。前夜の雷も小雨を降らしただけ、斜面に張ったテントに水が流れ込んだらの心配と今日の天気の不安を打ち消し晴れ模様です。

まずは餓鬼岳山頂で記念撮影をしました。

餓鬼岳山頂は小屋から5分程度 360度の視界は素晴らしく、槍の穂先も見え、後立山連峰も目の前に連なって、針ノ木岳のパーティと無線交信ができたらの雰囲気である。

岩稜帯を唐沢岳へ向かいます。

唐沢岳めざして最低鞍部とへと下る途中の砂礫にコマクサが群生し、石楠花がピンクの見頃を迎え、アオノツガザクラ、チングルマ、イワカガミ。ツマトリソウ等々高山植物の名前を教えてもらいながらの山行である。

砂礫帯に広がるコマクサの群生です。

 

北アルプスの孤高の峰 唐沢岳山頂

最低鞍部から急な岩場・ザラ場を登った唐沢岳山頂は白く美しい花崗岩の岩肌を頂く孤高の峰でした。帰路はコマクサの群生地を見ようと困難なルートを選びましたが、花崗岩の砂礫はずるずると滑りやすく結局は元のルートに引き返す。帰路は晴天で気温も上がり、各自飲料水の不足を心配しながら再び餓鬼岳の登りを終え、テント場に帰りまたまた冷たいビールで乾杯をいたしました。

 

 

718日(土)3日目 晴れのち快晴

餓鬼岳小屋テント場5:56→(剣ズリの岩稜を歩く)→(剣ズリを巻くため樹林帯を下る)→8:47東沢岳直下→(樹林帯の穏やかな道)→9:30東沢乗越→10:07最初の大きな沢の出合→(河原の本流は荒れて渡渉と高巻の繰返し)→11:40ブナの木平→12:30中房温泉着→(タクシー)14:50穂高駅→17:02松本駅→(特急スーパーあずさ)→20:05新宿着解散

行動時間

6時間34

休憩時間

0時間52

実働時間

5時間42

参考コースタイム

6時間10

 

剣ズリの岩稜帯を行く

 

東沢乗越より台風で荒れた本流を下る

 

最後の1日 北アルプスらしい岩稜帯の展望を楽しみながら山行でした。東沢乗越直下では草いきれの中で熊の糞をみて笛と鈴で警戒します。また下流の本流の荒れ方はひどく渡渉とルート判断に苦労し、高巻の道は崩れて気持ち悪い箇所が何箇所もありましたが、無事中房温泉に到着、温泉で汗をながし、穂高駅の待ち時間で安曇野のそばとビールに堪能して互いの健闘と美しい風景と新たな山行への楽しみを語りました。

 実は餓鬼岳・唐沢岳の事は良く知りませんでした。このような楽しく・美しく厳しい山行計画をたて実行した皆様に感謝いたします(佐藤)

 





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