三浦アルプス:三浦半島横断ハイキング

 山行プロローグ 

京浜東北線鶴見駅で7:12に起きた人身事故の影響で横須賀線も遅れ、風早橋登山口に予定より30分遅れで入る。計画書では4人のはずが現地で6人も集まり、しかもハイキングに男性が半分も参加するのは珍しい。嬉しい。SKさんが食材を男性に振り分ける。

仙元山で伊豆半島を臨む

バス停50m先で134号線トンネル手前の左側登山道へ上がる。歩き出して10分、仙元山で衣服調整をしながら、リーダーが「リーダーと食当を外して、記録を4人で決めて。じゃんけんしたら」と。じゃんけんは苦手。一発で決まる。TMは「ウッ。鋏じゃ石を切れないから私のマケかしら」と間抜けにも考え「三頭山」をまとめたばっかりなのにと思う。男衆3人に交替を訴えるが誰も聞いてくれない。歩き始めの時間すら記録していないのに何たることか。笑い事じゃないよ。でも笑える。「新人がやるものよ」と言ってみるが強くは押せない。記録を書くのを嫌がって辞められたら

「12月1日入会でまだ彼から年会費いただいていないですから」と言うYKさんが困る。KiKさんは「今年3〜4本書いています」。YKさんは会の仕事を献身的にやっていて無

理を言えない。分岐が多く迷い道の多いルートで、のほほんと歩けず自分はメモ魔と化さざるをえない山行になる。でも楽しかった。三浦アルプスに行かれる方は分岐点とそこに至る歩行時間を参考にし迷ったら元に戻る。

 仙元山から観音塚へ

@    KoKさんから今日のコースで富士山を眺めることが出来る唯一の地点がここ標高118mの仙元山なのだと教わる。今日は伊豆半島の先の天城山は少し見えるが雲が富士山を邪魔していて残念。桜が多いから花見は混みそう。 9:30ここを発つ。この後道なりに歩く。 10:00急な丸太階段をやっとのことで登りきる。広場で喘ぎながらも「いくつあった?山行記に書こうと途中まで数えたけどあとは錯乱状態で数えられなかった・・・」と皆に聞くと、MSさんが「数えて来ます」と応じる。慌てて「エッいいよ」。「走って来ます」と数えに下りる。私なら降りたらそのまま帰っちゃうよ。彼は山岳マラソンをやるって言ってたから大丈夫とKoKさんの声にホッとする。「206段、下りながら数えました」と言うMSさん、ありがとう。ビル7階分はある。

次の分岐は右へ入る下り。左はダメ。下界の葉山中学校からサッカー練習の声が響く。

 A 10:05標高189mの大山分岐を右折。リーダーから「ともかく標識が無い分岐では東へ東へ向かうのが肝要。三浦半島の付け根をぶつ切りに横断するイメージ」と指導が入る。すぐ次に 『田浦方面仙元山山頂クリーンセンター』 三差路。左へ折れる。桜の大木。10:18分岐点では立木の肌に「田浦」と書きこみがある。夏だと葉が繁り細い道が隠れて分かりにくい。夏にはマムシとスズメバチの危険が大きいそうだ。この分岐を直角に左へ登る。すぐ 『ロマンス平畠YK浦』 のY字分岐。左のロマンスに血迷ってはいけない。右に進み小ピークを捲く。この辺りの道標は誰かが木に直接書いたり幹に貼り付けてあるのを参考にする。ともかく分岐点ではきょろきょろ辺りを見廻すべし。10:26左手に森戸川渓谷を挟み、二子山208mのきれいな2つのピークと対峙する。

B 10:32標高167mの木立に囲まれた観音塚。素朴な仏塔に「寛政11年8月村中氏寄進千手観音」と判読できる。何を願い何の供養だったのか。下山後調べたら寛政の改革が失敗に終わった6年後で西暦1799年(第11代将軍徳川家斉の治世)と分かる。

 観音塚から鉄塔下の丘へ 

10:36分岐。『通行不能』 の札が左にあるが葉に隠れ見落としそう。雑木林の尾根を左へ捲くと左手斜面に杉林。稜線に出たら東に東京湾が見渡せ、マテバシイの大木が並木を形成し、おもしろい雰囲気。シイ・クス・アオキなど広葉樹の森である。椿の樹も

多い。 C 10:55 『田浦梅林新沢バス停』 分岐を左へ行く。花のない初冬の山道でリーダーが「ノボロギクかボロ菊」というつぼんだ花が彩りを添える。つやつやした青紫色の実を穂状につけたオオバジャノヒゲやヤブランが足元に沢山ある。

尾根にマテバシイの並木

 D 11:05 『森戸梅林』 分岐が連絡尾根の頭」。森戸川へ下り渓流歩きを楽しめるが初心者には難しいコースのようだ。当然右に進む。 E 11:26 『行き止まりX畠山田浦』 分岐。この行き止まりのスペースで、今日は遅い昼食となるからと、KoKさん手製のおはぎでおやつ休憩11:55右へ下り始める。すぐ大木がデンと真ん中にある北側が開けたのびやかな所に出る。多くの人が休憩している。12:03分岐は捲いても尾根道でも行く手で合流するから足の向くまま進む。コースの後半は指導標が多い。

 鉄塔下から乳頭山へ 

F 12:37送電線鉄塔No.34の下に立つ。この丘から標識の矢印通り鉄塔を右へ回り込み進む。左へ行かない。次の分岐は左へ行くが2分後には先で合流する。 G 12:46211m峰(乳頭山南峰?)で見るノアザミの紫が新鮮。それほど花が少ない。 H 12:50安針塚畠山分岐は直進する。 I 12:55直ぐのピークに乳頭山の標識(乳頭山北峰?)。横須賀湾の展望あり。乳頭山から格子模様鉄製階段を降り、階段の下から10段手前の分岐で右横の登りへ入る。ここで階段を下りきってしまうと中尾根へ向かい二子山に届く。この先目指すのは観梅には早いが田浦梅林だ。急な下りとなりロープがある。トリカブトを見る。 J 13:11須賀道路への分岐。このコースは十両とも呼ばれるヤブコウジがごまんと生えているが赤い実はほぼ落ちている。わが家に万両と千両が実をつけているので十両も植えたいと思う。ついでにお正月も近いのでおめでたい百両はカラタチバナ、一両はアリドオシ(アカネ科)のことだそうな。

K 13:15横々道に架かる横断橋を渡る。冬支度の深みを増した緑の森にナナカマドや山漆の紅葉が鮮やかに映える。逗子保健保安林がある。水とトイレの整備された横須賀市田浦緑地に入る。

 田浦梅林でモチきのこ汁 
L 公園内の満開の赤いサザンカの垣根を過ぎる。その微かな香りをかぎながら、13:30田浦梅林広場に到着。小春日和のもとでKoKさんとSKさんの準備するモチ入りきのこ汁。私達はリーダーお任せモードなのに、MSさんはすいとん・鶏肉などの具を持参する(そういえばKoKさんに食材経費を渡すのを忘れた)。きのこ汁をふーふーいっていただきお餅でお腹もふくれる。MSさんは自ら持参したウイスキーを手にする。YKさんと私はそのお相伴に与る(下山は生活道路を30分歩くだけなのでまあいいだろう)。

6人、山談義などで話が弾む。 15:00冬の陽の翳る広場を後にする。 15:30田浦駅着。駅周辺もすでに初冬のたたずまい。黄葉に包まれた大銀杏が柔らかにきらめき、欅は黄土色の葉を落とす。都心への通勤圏内に里山を感じ取れる貴重な森がある。

 エピローグ 

 逗子駅で数分停車のアナウンス。MSさんが列車の外へ出て行く。私は感想の取材をしつこくKiKさんに迫っている。するするっと扉が閉まる。皆で「MSさんは?乗った?どこに行ったの?ザックはここよ」 後部車輌からゆったり戻って来た彼の手に缶ビール3本。 気配りの新人に乾杯! ハイキングも楽しめる山行経験豊富な山男を大歓迎!

 低山ハイクの魅力 

SKさん:近場ののんびり山行ということで気が弛み?山行届を忘れてしまい、下山報告で田口さんを「?!」させてしまいました。暢気なリーダーですみません。
KoKさん:久しぶりの山行で楽しかった。

(「食当は感想を免除して」と言うKoKさんは大船駅で下車したため感想を聞く余裕が無かった。お餅・鳥肉・椎茸・ブナシメジ・野菜等 SKさんと二人で全て揃えてくださる。擂り下ろした蓮根団子は絶品。日帰り山行なのに豪華版)。

MSん:滅茶苦茶楽しかったです。リーダーと食当が最高!

KiKん:山行記、書かなくて済みホッとしてます。それが先ず最高。3人の女性陣に記録を頼まれると・・・、だから私かなと予想していたので、じゃんけんでよかった。

YKん:仕事を無理しても来て良かった。楽しかった。SKさんKoKさん、いろんな人が会で頑張っていますよね。MSさんが入る絵画教室万歳!それも今日の成果。土井さんの結婚式(12月16日福岡で挙式)に祝電を自費で送ります。私も頑張ります・・・。逗子駅で待って貰ったので記録は私かなと覚悟していた。
TM最高峰211mも良し、仲間も嬉し、海の見える山行も楽し。絵画教室に新会員をゲットできたのは思いもよらず、奇跡!でも上手すぎて、下手の横好きの私らの絵を見て逃げられたら悲し。必ず下見を行うSKさんの山行は信頼感がもて、私には到底まねが出来ない。森戸川渓流コースなど別ルートでまた行きたいですね。行政による崩壊した道の補修は必要。道標はこのままにしておきたいものだ。

山 名

三浦アルプス 仙元山から乳頭山の縦走

山行日

2006年12月3日(日) 晴 

参加者

SK(リーダー)、  KoK(食当)、  TM(記録)、

KiK、  YK、  MS(新入会員)、           計6名

コース

タイム

品川駅 → 逗子駅9:02 →(京浜急行バス)→ 9:11風早橋バス停下車。風早橋登山口9:15 仙元山9:30 10:05大山分岐189m 10:32観音塚167m11:05連絡尾根の頭 11:26(おはぎ休憩)11:55 12:37 鉄塔下12:55乳頭211m13:30田浦梅林(昼食)15:0015:30田浦駅15:41→16:44品川駅。

費用

交通費(JR/バス) 約1700円

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