Sankou2006-71

西穂~奥穂2006年9月1日(金)~3日(日)  
細谷・他1名

西穂高岳から奥穂高岳に行った。2日前まで、天気予報は私たちの味方をしていたのに、土曜日の天気予報が曇り雨マークに変わった。「残念ながら、明日は雨で登れない。あんたにはまだそこに行く力がない・・・・」というように横殴りの雨が車窓あたる。高まっていたモチベーションがへなへなと沈んでいくのがわかる。緊張のため、「あずさ」の車中ではトイレに行く回数がいつもより多い。このコースは岩稜縦走で雨が降れば条件がとても悪くなるので、晴れてなければ決行しないと最初の計画段階から決めていた。とにかく西穂山荘まで行き、そこで判断する事にした。

ロープウェイに乗車している登山者は我々二人だけだ。予定どうり1時間で小屋に着く。小屋の前で西穂~奥穂の計画で、悪天候のため引き返して来たパーティと会った。「また、来年、やりなおしだなぁ~」と声が聞こえた。

それはそうだ、あんなおっかないところ引き返して正解だと思う。小屋は天気の悪いためか繁忙期が終わったのか空いており、のんびりできそうだ。

受付の前にあるテレビが天気予報ばかりの放映しているが、最近の小屋はこんなハイテクなサービスをしているのかと驚いた。明日の天気予報が待望のマークとなった。

やったぁ~!よし!と気合が入り、モチベーションが高くなる。


コースタイム

9月1日
新宿発7:00あずさ──松本着9:30 バス10:35──新穂高温泉着12:35ロープウェイ13:30 ──西穂高登山口着 14:15 ──西穂高山荘15:30

9月2日
小屋出発3:40西穂高5:50/55…間ノ岳7:15/35…逆層スラブ7:47…

天狗岳8:05/15…ジャンダルム取り付10:15…ジャンダルム10:30/11:15馬の背12:15…奥穂高12:20/30…穂高山荘13:10/14:10…涸沢ヒュッテ15:35

9月3日
小屋出発6:30……上高地着 11:40──東京

費 用

新宿⇔松本 9000円  松本⇒新穂高温泉 2800円  ロープウェイ1500円

上高地⇒松本 2480円  風呂代」600円  西穂山荘 8800円
穂高山荘 9000円                            合計 34180円


ピラミッドミークからの黎明


岩屑の道を辿っていきます

逆層スラブの道

お互いに無理をしないで慎重に歩こうね、よろしくおねがいします。」と、小屋を3:40出発する。西穂高までなんと2時間10分で着いた。驚きだ!

昨日とは違い空はどこまでも青く澄んでおり、ずぅーと笠と槍を見て歩ける。360度の大パノラマ♪ 特にジャンダルムからの展望はピカイチ笠にいる仲間にエールを送り「オーイ、私達はここにいるよ!」とおもわず大声で叫んだ。笠の右奥には数年前に歩いた読売新道の赤牛岳、その奥には5月の残雪期に皆で苦労して登った薬師岳も見える。至福の時だ。いつまでもここで楽しんでいたかったが、まだまだ厳しいロバの耳の下り、馬の背があるので先に進む。ここまで会った人は逆コースの単独行の若者3人だけで、北アのど真ん中でこんな静かな山歩きが楽しめるなんて思ってもいなかった。

ジャンダルムを望んで 山頂に豆粒のような人がいます


ジャンダルムの後は馬の背を登りが待っていた

歩き始めて9時間30分(休憩含)、無事に穂高山荘にゴールインできた。

「やったね! とても楽しく、面白かったよ!ありがとう♪」

テラスでビールとラーメンで、素晴らしかった山々、天気、仲間に感謝の気持ちをこめて乾杯・・ 充実感いっぱいの山旅で、そして久々のヒット作品であった。                                               ・・・・・・・・・・・・
 雷雨をさけるため午前中の行動、岩稜の通過のために軽量化し小屋泊まりとした
◈ 「エイ!やぁ!とがんばらないで、落ち着いてスタンス、ホールドを確認して進んだ◈ ルートファイティングを間違ったが、落石、浮石に注意を払い安全に正規のルートに戻れた
◈ 鎖は意外と多く設置されていたがほとんど頼らずにすんだ
◈ 登る事よりクライムダウンの方が重要みたい
◈ 快晴の天気に恵まれた

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