雪山山行  上越国境 稲 包 山(1597.7m)

2008.2.10〜11

参加者 L蓬生 SL佐藤 新美 渡辺(元) 丸山

コースタイム

2月10日

東京駅発8:04──(上越新幹線)──9:23上毛高原駅──(タクシー猿ヶ京経由)──10:10赤沢スキー場入口バス停(出発準備)10:30──(深雪の林道歩き ワカン着用)──11:55海小屋沢出合12:08──(渓流沿いの道を通り1000m付近より送電線の下を急登)──14:12第一の送電線鉄塔下20m付近でテント設営 20:30消灯

2月11日

起床5:00 ベースキャンプ出発6:55──(厳しい急登をラッセル)─8;15第二送電線鉄塔8:35──9:07稜線──9:24稲包山山頂(風無く快晴 記念撮影とコーヒを飲む)9:53──10:00稜線──第二鉄塔──10:30第一鉄塔 ベースキャンプ(テント撤収)出発11:15──11:42海小屋沢出合12:10──(林道歩き)──12:47赤沢スキー場入口バス停13:30──(タクシー)──14:00上毛高原駅(駅前の蕎麦店で食事)15:19──(上越新幹線 大混雑)──16:40東京駅着 解散







1日目

スキー客であふれる新幹線ホームに集合して上毛高原駅に向かいました。渡辺さんはスキーを持ってきました。上毛高原駅前は特に目立ったものはなく、待機していたジャンボタクシーで赤沢スキー場に向かいました。小雪が舞う中を、しばらくムコタ沢沿いの道を進みました。渡辺はさっそくスキーを着けていました。標高882m地点の小さな沢の分岐で小休止をとりました。ワカンを付けて左の沢に進みましたが、いよいよ雪が膝下くらいの深さになってきました。標高1000m辺りで送電線に到達し、これを目安に右に折れました。ここからかなりきつい急登でした。この日のうちに1200mくらいまで進んでおかないと翌日大変ということでしたので、汗だくになりながら送電線鉄塔近くまで登りました。そこから少し下った木立の中にテントを張りました。今回は新美さんの鳥汁をおいしくいただきました(初めてのレシピだそうです)。

上越新幹線の上毛高原駅からタクシーで猿ヶ京経由赤沢スキー場入口に着き、いよいよ出発準備です。

小雪の降るムタコ沢林道を歩きます。

いよいよ林道を離れ、登山道に入ります。当初冬用の尾根ルートをとる予定でしたが、なんとなく夏道の判別が付くので、海小屋沢沿いの道を歩みます。

沢から離れ送電線に沿った急斜面をラッセツしながら上り詰め、第一の送電線の鉄塔の少し下の樹林帯にベーステントを設営します。

2日目

夜間の積雪はそれほどでもなく、日が昇ると辺りに雲はほとんどなく、無風快晴でした。周りの山々が雪で美しく見えました。ワカンをつけていよいよ稲包山々頂に向かいました。高低差400mで約4時間を予定していました。前日に続いて急登が続きましたが、よい天気と景色のすばらしさに励まされました。ラッセルを代わりつつ前進しますが、渡辺さんはスキーで少し遅れて登ってきました。200mほど登った2本目の送電線を過ぎた辺りで稲包山々頂を見ることができました。ここで小休止をとりました。2時間の予定でしたが1時間半ほどで登りました。12月に向かった平標山や赤城山などがよく見えました。スキーで登ってくる渡辺さんの姿を確認して、いよいよ山頂を目指して進みました。鳥の鳴き声を耳にしつつ、緩やかな登りを過ぎると赤沢山から伸びる稜線上に到達しました。浅間山の姿視界に入れて、稜線を左に向かいました。最後の数10mは急登でしたが、快晴のすばらしい展望に期待して、一気に登りつめました。テントから約2時間半でした。山頂には1597m稲包山の標が立ち、周囲は360度見渡すことができました。南は遠く富士山や八ヶ岳が見えました。熱いコーヒーを味わいながら、30分ほど山頂の景色を堪能しました。

下山では、山頂をやや下ったところから渡辺さんがスキーで滑降を始めました。木々の間を上手に滑っていきます。2本目の送電線で小休止をとり、その後テントまで下りました。テントを撤収したところで、渡辺さんのピッケルがないことが分かり、登り返して探したようですが残念ながら見つからなかったそうです。ワカン組は沢まで近道して新しいルートで下り、沢沿いの前日のルートに到達しました。前日のトレースを進んで882m地点に到着し、ここでピッケル探しに向かった渡辺さんを待つことにしました。気温が高くなったため、防寒着を脱いでしまいました。渡辺さんと合流して林道を赤沢スキー場バス停まで下りました。ほどなく迎えのタクシーが到着して、上毛高原駅前の蕎麦屋で昼食をとりました。

さんかくてん山行がこれで4回目になりました。まだまだ不慣れで足をひっぱってしまうことが多くありますが、これからもよろしくお願いいたします。(品川区大崎 丸山 )

樹林帯を朝日が赤く染め今日の晴天を約束して
くれます
稲包山へ出発準備をします

一番目の送電線鉄塔を過ぎ、次に来る二番目の送電線鉄塔までは厳しい急登が待っています。

渡辺君は果敢にテレマークスキーにシールを付け急登に挑戦します。

急登の連続をラッセルで詰めあがります。

写真以上に実際は急で、新雪の後では表層雪崩が心配な場所です。

第二の巨大な送電線鉄塔に到着しました。新潟の原子力発電所から首都圏へ電気を供給する動脈の一本です。
これからは比較的穏やかな山稜を歩みます。

上越国境の白砂山から佐武流山の雄大な稜線が姿を現します。

稲包山の秀麗な山容が迎えてくれます。

穏やかの山稜を気持ちよく稲包山にむけて雪上散歩です。

ついに稲包山山頂に到着し、感激の記念撮影をします。風もなく、暖かいコーヒを楽しみました。
360度の展望に飽きることはありません。2月のこの時期に快晴に恵まれることはめったにありません。

日光連山を遠望します。

広大な裾野を雪で白く染めて赤城山は独立した山容を見せます。

なんと新潟と群馬の国境である稲包山より富士山が三角に遠望できるとは。

満足の全員での記念撮影です。

浅間山を見ながら、気持ちよく稲包山を後に下ります。

渡辺君は登りに苦労した斜面をテレマークスキーで気持ちよく下ります。

登りをラッセルで苦労した雪道も下りは簡単にベースキャンプに戻ってきました。早々にテントを撤収し、急傾斜の雪道を下り、林道を飛ぶように赤沢スキー場入口に戻りました。丸山さんの歩くことの早いこと早いことびっくりです。お蔭で大汗を掻きました。
今回の山行は最高の天候に恵まれ、お蔭様で山頂を踏むことができ、大満足です。通常は2月のこの時期上越の山は季節風が強く、なかなか山頂を踏むことが出来ないなかでラッキーでした。


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