北アルプス唐松岳から祖母谷温泉へ
日程:2007年 8月11日〜13日
参加者:L堤、SL松平、高橋、蓬生、井上、渡辺(綺)

コースタイム 

8/11 八方池リフト 7:40 →八方池 8:40 → 丸山ケルン 10:30 → 唐松小屋 11:30

8/12 唐松岳BC  5:30 → 大黒銅山跡 7:35 → 餓鬼山 9:50 → 避難小屋 10:45〜11:05   → 餓鬼の田圃 12:00  → 南越峠 13:00 → 十三曲り 14:00 → 祖母谷温泉 16:00


昔日の面影「南越」の道

−半年ぶりの山はきつかった−

 夜行バスに揺られ、白馬のバスターミナルに着く。見覚えのある風景の中をゴンドラ駅へ歩き出す。 リフトを乗り継ぐ。終点の標高はすでに1800m付近。2月の日留賀岳以来の山行となる。まずは順調な滑り出しで、ゆっくりペースの後続を気遣う余裕がある。大勢の観光客が憩う八方池を眼下にするようになってようやく登山らしい雰囲気になってくる。「今日は楽勝」と、雪田で雪を拾って背中のビールを冷やす。目的地に着く頃には冷えたビールが飲めるはずだ。しかし、ほどなくして足が攣った。初めてのストックを取り出し、ビールは堤さんに託す。日頃のトレーニングが大事なのを年齢とともに実感する。

 テント設営前に冷えたビールを流し込む。熱した体に「うまい!」の歓声が上がる。時間をもてあまし気味に唐松岳を往復し、のんびりと日没までの時間を過ごす。

八方池から白馬岳方面

登山道で砂浴びする雷鳥

テント場から見上げる唐松岳

8/12 今日は祖母谷温泉までの長丁場だ。事前の下調べでは、「唐松小屋が見えなくなる地点に1時間以上かかるようだと戻ったほうがよい」「銅山跡までには2時間、温泉までは10時間かかった人もいる」など、前夜は談義が続いていた。 越中側への下山我々だけのようだ。頂上から派生する岩尾根をトラバース気味に高度を下げる。小1時間で樹林帯に入り、小屋が視界から消える。予定された時間以内に通過できた模様。銅山跡で休憩をとる。平坦な場所がなんとなく昔の面影を残す。旧道は崩壊が激しく閉鎖されているため、ここから300m近いのぼり返しが始まる。「たいしたことはない」とたかをくくっていたが、暑さも加わって結構こたえる。元気な4人はピークを踏んでくるという。疲れたタバコ組が一服しているうちに「360度の大展望だった」と満足げに戻る。避難小屋(水がない)、餓鬼の田圃(1650m付近)を過ぎ、南越峠あたりでは続く下り道のせいか、私の膝の調子がおかしい。長めの休憩をとって、十三曲りを終えるとようやく沢が現れる。流れに腕を浸してクールダウン。もう少しで目的地に着くというのに意気もあがらず、元気な人は1時間もあればつくであろうが、私は二倍もの時間がかかった。

 祖母谷温泉は欅平駅から徒歩で30分。歩いてしか来られない温泉だけあって、静寂が保たれているのは嬉しい。立命館大の学生パーティ4人は、明日我々の逆コースをたどって五竜方面へ足を伸ばすとか。ごくろうさまなことだ。女性陣はといえば、来年は白馬岳から清水岳を超えるロングコースに挑戦しよう」と意気盛んな様子。今回最年少の私は、くたびれ果てて今のことしか考えられない。この状態では、冬季の山はさらに困難が予想される。誰か私を山に連れてって。




ゴンドラを乗り継ぎリフトに乗ります

リフトを下りるとそこはアルプスです。白馬三山が迎えてくれます。

振り返れば鹿島槍ヶ岳・五竜岳の後立山連峰が迫ってきます。

八方尾根稜線で気合をかけ出発します。

不帰嶮のキレットが迫ってきます



八方尾根は多彩な高山植物が群生していました。

八方池からも不帰嶮がまじかにあります

八方尾根稜線上の残雪で休憩をします

残雪の残る不帰嶮キレットが荒々しくせまってきます

八方尾根の稜線道が続きます

唐松岳山頂での記念撮影です

唐松頂上山荘の立派な建物です

テントサイトからの朝日に映える剣岳です

唐松岳頂上山荘のテン場は階段状に配置されています。

唐松岳からの下りは長い長い危険な鎖場が続きます。

黒部峡谷の秘境 祖母谷温泉への道は剣岳を見ながらの道です

高度を下げるにつれ潅木が多くなってきます。


祖母谷温泉への道もいろんな花々が楽しませてくれます。

大黒銅山はいつ頃最盛期でいつ頃閉山になったのでしょうか。こんな山奥で何名ぐらいが働いたり生活していたのでしょうか、どうやって精錬して、どう運んだのですか?

餓鬼山へはなんと300mもの登り返しがありました。厳しかったです。

振り返ると五竜岳、後に鹿島槍ヶ岳が良く見えます。

餓鬼山に登り着き、やれやれの一服です。

餓鬼山からはただひたすらの祖母山温泉まで4時間の大下りです。

やれやれやっと沢筋までたどり着きました。

でも沢筋は手ごわくアップダウンと高巻の連続で消耗します。

やっと祖母谷温泉にたどり着きました。

待望の生ビールで今までの苦労に耐えたことに乾杯です

素朴な温泉です

河原で温泉と川の水を混ぜ、適温にしようとしますが結構難しい。足湯で楽しみました。

黒部峡谷鉄道欅平駅に到着し、もう歩くことはなくなりました。
欅平駅は標高570mです。唐松岳標高2696mから実に2126mの標高差を下った事になります。
のんびりと黒部峡谷の壮大な景色を楽しみます
inserted by FC2 system