山 行 報 告 書 
山名    奥多摩:戸倉三山 臼杵(うすき)山-市道(いちみち)山-狩寄(かりよせ)
目的    晩秋を訪ねて低山尾根歩き
山行日  2008年11月22日(土)快晴   交通費890x2+410+210=2400円
参加者  Tみえ(L記録)、Sたえ子、F真理子、千代、W絢子。

コースタイム

新宿5:38発(中央線各駅停車、新宿乗換は山手線と同じ総武線16番ホーム)→6:16立川6:30→(青梅線)→6:59武蔵五日市駅7:10→(小岩行@西東京バス042-596-1611)→7:30元郷バス停(標高280m登山口)7:40・・・9:15臼杵神社(北峰)9:20・・・9:25臼杵山南峰842.1m(三角点)・・・10:50市道山795m(昼食)11:10・・・  12:35弾左衛門の頭 669m (道迷い)13:30・・・

13:55入山峠・・・14:25狩寄山(687m)14:35・・・14:30入山峠・・・15:50今熊山505m・・・16:35今熊登山口バス停17:00(京王バス042-357-0031)→17:10武蔵五日市17:21→(特快あきがわ6号)→18:22新宿駅

山行記
会報に掲載した計画より出発を1時間早めた。5人パーティになったのは望外のことで、2ヶ月前高水三山単独行で黒山の馬乗番場でクマとニアミスしたが、今日は賑やかに歩けそうで嬉しい。
檜原村の元郷バス停脇から登山道が始まる。たえ子さんをトップに歩き出す。沢に沿って15分で枝尾根に出て衣服調整の休憩。更に10分歩き主尾根に出る。標高554mにTV電波塔。正面に朝日を受けて歩を進め南西に目を転じると葉を落とした木々の梢の遠くに真っ白い雪化粧の富士山があったのは嬉しい。9時に2本目の電波塔のある798m台地で休む。臼杵北峰に出る。臼杵神社には一対の狐のほかに石像の猫を2匹(狛猫?)祀ってある。なぜか。臼杵神社は養蚕の神様でお蚕さんの天敵のネズミを捕る猫を一緒にあがめたもので、八王子や青梅はかって養蚕も盛んな繊維産業の町。臼杵北峰から左はグミ尾根に続くが、直進して南に進むと臼杵南峰842.1m。3等三角点あり。左折して急な下りをこなす。この先アップダウンが連続する。臼杵山を下るとまもなく富士山は右手後方に遠のき山の端に見え隠れしているうち、生藤山や道志山塊などに隠れてしまう。

朝陽を受けて臼杵山を目指す8時35分

山頂10時50分
嫁取坂分岐から程なく進むと市道山である。一人男性が食事中で、私達5人の写真を撮っていただく。眺望には恵まれないが桧の緑と紅葉がほどよく気持ち良く、此処で昼食とする。男性3人パーティも笹平から嫁取坂を上がってきて臼杵山へ行くと言う。私達はここから左方向へ折れ東に向かい、逸歩地鞍部(3等三角点)で陣馬山に到る吊尾根を右に分け、左の峰見通り稜線に入り5つの小さい峰を越え12時半「弾左衛門の峰(頭)」669mの道標に出た。

良く手入れされた檜林
計画より30分早い。三差路である。「直角に曲がり真北へ向かう」と事前調査で頭に入れていた。戸倉三山踏破コースで唯一迷い易いのがこの鳥屋切場の辺りである。そして私が見事に間違える。
この三差路の右方向を示す道標は年輪が浮き出るほど朽ちていて文字は全く読めない。道標の左に「山道」と新しい板が付いていてその方向に直角に曲がった。道は確かに見えていたので入口の灌木を手で払いながら入る。まもなく踏み跡が薄くなり、「こっちはあまり歩かれていないのかな」と喋るが次第に仕事道のようで傾斜もきつくなる。しかし送電線もあるし微かに踏跡があるし眼下に林道も見えてきたし真北に向かっているし情報は合っているのだがと考えながら地図とコンパスを片手に更に下りてみる。急勾配の斜面を下っていく。でも林道に出る前に滑落必至ということが分かり「いくら何でも此れは戸倉三山の登山道ではないわ」とやっと諦めて戻る。すでにパーティの4人は「此れは違う」と私の後について来ていない。急斜面を登り返し「弾左衛門の峰」に戻り、私が迂回路と認識したまともな登山道を辿る。素直にこっちに行けばよかったものを事前の情報に振り回され焦ったかもしれない。1時間近いロスタイムで余分なアルバイトを強いたのだが、まあ取り敢えずパーティのメンバーには「勉強になった。単調な山行にちょっとしたハプニング」ということで勘弁して貰う。数分後「直角に曲がり真北へ向かう」場所に出た。ここが鳥屋切場(とっきりば)らしい。さっきのあの道標の「山道」は「作業道」と書き直してくればよかった。私が一つ手前の地点で早めに曲がってしまったのだ。北に向かうと左手に大岳山の三角ピークが見える。錦繍の波はすでに麓に至るも、陽射しを受けて輝く紅葉が散見でき美しい。この後入山峠で盆堀林道を横切って狩寄山登山道を辿り、東屋を過ぎ14時半狩寄山687mに到る。南に八王子市街が大きく拡がる。
馬頭刈山方面(入山峠にて14時)

入山峠まで戻り、暗い杉林を行く。出てくるピークはすべて左右に捲いている。歩きよい道を北東に下ると右の山肌が白い。大規模の採石場で、石灰岩なのか砂利取りなのか。地図を見ると狩寄川や川寄川と山入川の上流一帯の標高300-400mが採石場となっている。無残な武甲山を思わせる。さらに歩きよい道を辿り、今熊神社の石階段の参道を登ると今熊山505m。小さな奥社がある。行方不明者や失くし物を探すのを祈願する神様でかっては賑わったそうな。あきる野市を見下ろす今熊展望台から右手に下る。往時を偲びつつも段差の大きいこの道を年輩の参拝者が奥社まで登るのは大儀なことだろう。既に杉木立には夕やみが迫っている中、今熊稲荷に至り、左の林道を行く。今熊バス停に日没前に到着し予定のバスに乗車できてホッとする。皆元気でほとんど疲れを感じていない中、最高齢の私だけは歳相応に疲れを感じる。戸倉三山と今熊山は盆堀川をコの字に取り巻く奥多摩南端の山々である。今日は快晴が何よりの御褒美。




紅葉と緑の彩 15時
雑木林の尾根道を行く

Sさん:朝から9時間近く歩いたのにアッという間に時間が経った感じ。アップダウンが丁度良い感じで続き、登って下って平らな所を歩くそのバランスが良かったんじゃないかな。メリハリがあって良い山。
さん:ロングコースなので覚悟して参加したのだけれど、時間が思ったより早く過ぎ、道も歩き易かった。いい感じだったわ。

ん:良いペースで歩くことができて良い練習になりました。富士山がとてもきれいで感動しました。

さん:アップダウンの連続で足腰が鍛えられた。少しだけ歩きにくいけど晩秋の枯葉のじゅうたんの道をカサッコソ音を立てて歩くのが良い。


T:道を間違えてごめんなさい。紅葉は盛りを過ぎているわりに結構きれいで楽しめた。体調はよくないですが、冬季は低山歩きを楽しみながら、春山の季節に備えるつもりでいる。


inserted by FC2 system