南アルプス 鳳凰山観音岳をシレイ沢から登りました。
期日:200909.04〜05(前夜発)
参加者:L渡辺(元)、岩田、佐藤
9月4日
0:00 新宿駅集合
9月5日
夜叉神登山口2:15着  車中仮眠5:30  タクシー乗車6:10──6:40シレイ沢入口( 入渓準備)7:05発──7:30ガレ帯の滝を通過──8:05「F5−12mを大高巻」8:45──8:58 F8-10mを高巻 ロープ懸垂で河原におりる 10:00──11:20 F16階段状の滝──12:10 F17-12mロープを出す──12:55 f18-15mを大ガレを急登し高巻13:40──14:20 F20-20mとF21-25mを大高巻15:20──15:40 二股──シャワー滝とF23-15mを高巻16:10──16:25テントサイト泊 消灯20:25
9月6日
起床4:40──出発6:55──7:04 F24-5m──7:25奥の二股──7:30沢装備をはずす──8:00 沢筋から離れ尾根に取り付く──10:00 観音岳稜線──10:27観音岳10:45──11:12薬師岳──12:25南御室小屋(昼食)13:07 ──13:32苺平──14:32杖立峠──15:10夜叉神小屋15:22──16:56夜叉神登山口===桃ノ木温泉で入浴   20号国道付近で夕食   23:25秋葉原到着(解散)
今回の 山行は会で一番若い渡辺(元)さん企画の 山行です。年に一回はアルプスの沢を登ろうとのことで去年の北アルプス赤木沢に引き続いての企画です。

夜叉神峠登山口から6:00発広河原行きバスは満員で後続を待つよう断られましたが、タクシーが通りかかり、他の個人 山行客との相乗りでシレイ沢入り口に向かいます。
6:56 シレイ沢入り口から沢のぼりが始まります。結構な迫力です。
7:01  入渓準備をしてまずは橋から下の沢へ20mほど降りることから始まります。私どもは設置ロープを利用させてもらいましたが、他パーティは気がつかなかったか、より安全のためか早速ロープを出して沢へ降りていました。
7:11 F1〜F4までの5〜10m級の滝は比較的登りやすく、また最初の大ガレ帯は数年前からの上部の堰堤工事のため、すっきりしたものになっていました。
7:59
8:05  F5 12mは右岸を巻くとの案内書であったが、わからず結局左岸をよじ登り高く大きく高巻きどこまで行ったら沢へ降りられるかなとの心配もあったが、なんとか本流へもどることができた。
8:34  F7-6m直瀑も厳しかったがなんとか乗り切りましたが
8:58 直ぐにF8-10mの直瀑にぶち当たり左斜面を這い上がり、高巻することにいます。
9:50    高巻の先は岩が押し迫り進めません。したはかなりの急斜面のため、懸垂で下ることにしました。ロープの処理に不慣れなため高巻と含め1時間近くの時間をとりました。
ようやく河原に下り立ち前半のゴルジュ部分を通過したことになります。

10:32  F9−5m堰堤状の滝は平常は左脇に水流がありますが、今日は堰堤状の岩の上をオーバーフロウして流れ、かなり水量は多そうです。
11:18 F14-10m 3段の階段状の滝
11:18 F14 階段状の滝
F17-12mは案内書では左手を高巻とありますが、滝の右をロープを出しながらも、登りきることができました。12:10〜12:50
今回もロープ処理で無駄な時間をつかいました。日頃の練習が必要です。
12:55 F18 10mの直瀑を巻くことにしました。
F17が終わったと思ったら直ぐにF18-15mの直瀑に出会います。一目して登れません。左手の泥と石の混じった斜面を登り始めます。

13:21 左手斜面の高巻は泥とバラ石の厳しい傾斜で足場が非常に悪く泥に手で穴を作りながら少しずつ登りますが落石の連続で最後の渡辺さんへ落石が左右に飛び交います。漸く右手に逃げる事ができました。苦労しました。

13:50 漸くトイ状の滝の上部まで高巻し、ほっと河原に下り立ち凄い高巻であったとの感想を述べ合いました。

14:20  いよいよ核心部の二つの大滝を迎えます。F20−20mの大滝です。途中までは登れそうですが上部が危険な感じで、案内書では左岸を巻くとありますが。右岸の草付きと樹林帯を高巻ます。
14:36 対岸の左岸の花崗岩のルンゼです。F21-25mもこのルンゼの先を高巻よう案内書にあります。
14:39 秀麗なF21−25mの大滝です。結局右岸をF20とF21の二つの大滝を樹林帯の中を大きく高巻し1時間近くを費やしました。
小さな枝沢付近で漸く、河原に下り立ちますが、どこまで来たのか、もしかしたら二股を過ぎ左股まで入り込んだのではないかとの判断に迷いましたが、結論的にはまだであろうとのことで、沢をさかのぼります。
15:31 二股手前のF22-6mは余裕のポーズです。
15:38 予定時間を大分遅れてやっと二股に到着し、リーダーは地図で確認します。左の細い沢は左股です。
15:42 二股の出会い直ぐの名無しのシャワー滝6mですがルートは右から左上に斜めに上がりますが、水量が非常に多くあきらめました。
15:51 シャワー滝を避けアザミの草の間を登りますがこの沢は全般的にアザミが多く、痛くて結構悩まされました。
15:56 F23-15mの滝は案内書ではルート記載がありません。水量が少なければ直登もできたのかもしれませんが、今日の状態ではます無理でしょう。
15:57 シャワー滝を登ると大きなF23-15mの滝が現れ、もちろん直登できず。右岸に高巻を探すが壁は厳しく、なかなか取り付き点が見つからず時間も遅くなってきたことから二股付近に戻りテントを張り翌日で直すことも考えたが、とりあえずチムニー状の50センチ幅の10m程度の岩の割目を登ることにした。やっとこ通過したらほどなくテント適地があり今日はここに設営することになりました。
18:22 急な沢のなかに大きな岩の下に花崗岩の白砂を敷き詰めた平坦なテント適地があり、結構利用されていたようで焚き火用に薪を探しますが流木等が以外に少なく、かなり広範囲までさがしました。焚き火で濡れた衣服を乾かし今日の健闘を祝ってビールで乾杯です。

9月5日(日曜日)曇りときどき晴れ
7:04 今日はいよいよ観音岳への登りの日です。水流も細くなり、水の流れる滝をしては最後のF24-5mの小滝です。
7:13 水流も枯れ上部は美しいお花畑が目を楽しませてくれます。
7:16 水はなくなり滝も枯れてきます。
8:20 最大窪地状の上は大岸壁が立ちはだかってきます。なんとか左斜面を木につかまりながら身体をひきあげ、岩の間を尾根に向かいます。
9:41 尾根の樹林帯の中を踏み跡が消えたり出てきたり、樹林帯を切れると花崗岩のザラ場歩きの始まりです。これまた歩きにくいことですが、岩陰に咲く高山植物が楽しませてくれます。
9:46 登るにつれ薬師岳の稜線が近づいてきます。
9:56 ザレ場のあちこちに咲くタカネビランジです?

10:04 ついに観音岳と薬師岳との間に到着しました。観音岳をバックに記念撮影です・
10:25 観音岳山頂から地蔵岳のオベリスクを望みましたが、雲が多く一瞬でした。白根三山は全く雲の中でした。
10:42 観音岳山頂で万歳をする二人
10:48 ホウオウシャジンは岩陰のあちこちで美しく咲いていました。
11:09 観音岳を往復し薬師岳へのんびりとした縦走路を歩みます。
11:11 薬師岳山頂の岩塊群です。

12:40 薬師岳からゴールの夜叉神峠登山口までは傾斜の緩いながいながい道です。途中南御室小屋前で昼食をのんびりとりました、小屋前は美しい野花が咲いています。

15:20 薬師岳からの緩い長い道を先頭を歩く岩田さんは健脚で小走りに飛ばします。お陰で最後尾を歩く私はついてゆくので大汗をかきました。残念ながら最後まで北岳を見ることができませんでした。
15:20 夜叉神小屋です
15:48 夜叉神峠から登山口まではジグザグの下り道、樹林帯の陰の中にオレンジのこの花がところどころ咲いていますが、なんというなの花なのでしょうか。会の方で分かる方は教えてください。
今回の沢 山行さすがアルプスの沢というだけあってスケールが大きく、高巻に苦労しましたがそれなりに満足感のある沢でした。ロープワークの処理を含め大変いい経験と勉強になりました。所要時間について何度か行けば時間も短縮できたと思いますが、総じて案内書の参考コースタイムの倍は時間を要しました。経験不足も勿論ありますが、記載にも問題点が大いにあったように感じました。
いずれにしても楽しい充実感のある沢 山行でした。リーダーの渡辺(元)さんの若さがなければこの 山行も計画されなかったでしょう。また宜しくお願いします。岩田さんは沢経験が少なく女性でありながら物怖じせずばりばり登られた事に大いに感心しました。





inserted by FC2 system