残雪の僧ヶ岳1855m

-剣岳北方稜線の山-

♦日 程  2009.5.1夜~5.3
♦メンバー L・蓬生、斉藤、松平
♦地 図 「宇奈月温泉」二万五千分の一
♦コースタイム
5/2 第二登山口(660m) 7:40 ― 1043m 9:00 ―1350m 11:20 BC(泊)
5/3 BC 5:45―僧ヶ岳8:00~8:25―BC9:40~10:30―登山口12:00
 

今年の5月連休は白山に行こうと計画したのだが、メンバー不足が生じ、場所を変更せざるを得なくなった。なにしろ3月に会津の山に行って以来、日帰りの山歩きもしておらず、重荷を背負うには困難が大きい。直前になって、S氏の提案でこの山に決めたのだった。

第二登山口(660m)         
1043m地点からの駒ヶ岳

5/1の夜行急行で魚津へ。富山電鉄で登山口となる宇奈月温泉237mに向かう。ここは、一昨年の夏に唐松岳から祖母谷温泉へ下山した際に立ち寄ったところである。駅からはタクシーでゲートのある第二登山口(660m)まで送ってもらう。今年は雪が少なく、スキー場の営業期間も短かったそうである。登山道には雪がなく、急傾斜のうえ落ち葉で道が隠れているので歩きにくい。山梨からの先行者が一人。毛勝三山を縦走し、馬場島までのロングランという。ザックは相当な重量がありそうで、腰を下ろすと立つのが大変そうだった。しかし、「今日ははかどらない」と言いながらも足取りはしっかりしている。 1072mの林道と交差する下部からようやく雪の上を歩くこととなった。雪の照り返しはあるものの冷気を感ずることができる。なかなか傾斜が緩やかにならず、時間があること、睡眠不足を理由に小休憩を繰り返した。時間は早いものの当初目標としていた1350m付近に到着。ほとんど整地の必要もない展望のよい場所を今宵の宿泊場所と定める。雪のテーブルを造り、宴の始まり。雪の峰々を肴に至福のひと時を過ごす。やはり、こういうときは大人数が楽しい。夜は魚津の街の灯りがよく眺められた。

1700m付近からの僧ヶ岳 
頂上で、毛勝山を背に
僧ヶ岳山頂より、毛勝山を望む

5/3 気温が高いこともあってアイゼンの必要はない。烏帽子山からの尾根と合流する稜線を進む。どこにでもテントが張れそうな地形だ。台地の上の緑のテントが少しずつ遠ざかる。ひと登りするとピークは近い。何もないピークからは毛勝山が一際高く眺められる。数年前に辿った谷筋はどれだったろう。地図を見ながら昔日の話ができるのも、同じ思いで歩く仲間あってのことだ。駒が岳まで脚を伸ばそうかとも考えていたが、自分はどうにも体が重いし、Sは膝の調子が宜しくない。天気は下り坂、明日は雨になるかもしれないということで、往路を戻る。登頂祝いの乾杯をしてから撤収。昨日のトレースを拾いつつ登山口に戻った。「烏帽子山の紅葉は大変美しい」とは、タクシーのドライバー談。第4登山口まで車が入るそうだ。毛勝山の帰りにお世話になった同じ温泉宿に泊まり、4日に帰京した。

(蓬生 記)




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