東北山行シリーズ(今年で毎年1回 5年目)
今回は秋田の山々です
期日:2010.6.10〜13(前夜発)
参加者:L蓬生、細谷、松平、福井、高橋、佐藤
東京を前日17:00に出発、眠くなる前に距離を稼げるので楽ですが、それでも登山口までは730kmの長距離です。そして秋田県内をぐるぐる700kmの移動距離でした。
今回の秋田山行 1日目の藤里駒ケ岳から秋田駒ケ岳8合目登山口まで130kmの長距離移動で2日目の秋田駒ケ岳から太平山登山口まで80kmと山〜山への移動距離が長すぎたとの反省の意見も出ました。
第1日目 6月10日 白神山地の一角の山
藤里駒ケ岳(1157.9m)
コースタイム
6月9日17:00 東京発──(東北自動車道)──十和田南IC──大館市内──6月10日2:30国設クルミ台キャンプ場着 3:30より仮眠  6:30起床 7:50車で標高820mの駐車地点移動8:35──8:40田苗代湿原(藤駒湿原)──10:10藤里駒ケ岳山頂10:35──11:45駐車場帰着 車で移動し 12:10岳岱自然教育林を散策13:00──車で移動130km 途中スーパーで買物 秋田駒8合目避難小屋17:30着 21:00消灯




毎年恒例の「東北の山旅」に参加させてもらう

「藤里駒ケ岳」を知ったのは『ブナの山旅・坪田和人著』である。ブナ林が素晴らしいということなので、いつか行ってみたかった。

 

登山口は広い駐車場になっており、清潔なトイレ、大きく表示した案内板がある。2時間30分コースなので訪れる人も多いのであろう。田苗代湿原コースに入ると白い樹肌にやわらかい若葉をいっぱいつけたブナの林の中を進む。グリーンのシャワーを浴びているようでとても気持ちが良い。早速、品のある紫の花をつけたシラネアオイのお出迎えだ。

湿原の花は例年の開花時期に遅れているらしいが、エンレイソウ、ミヤマカタバミ、キクザキイチゲ、サンヨウカ、サンカヨウ、ウマノアシガタ、などがあった。白くて大きなタムシバがブナ林を一段と引き立てくれとても綺麗だ。タムシバの花心は赤くて、コブシとの違いを教わる。花がなくなれば、次はわき道に生えている根曲がり竹を今夜の食材にと、全員本気モードで採る。数分の間で一抱えも収穫できた。深いブナ林の急登をがんばると分岐に出る。ここからすぐに山頂に着く。少し雲に覆われているが、展望は良しにしよう。

数年前の5月に登った白神岳と向白神岳が見えた。ものすごい藪で大変だったのを思い出す。山頂を後にして分岐から黒石沢コースをとると1時間15分で登山口に降りてきた、

リーダーにお願いして『岳岱自然観察教育林』に立ち寄ってもらう。

ここは誰でも気楽にブナの自然林を楽しめるように散策道が作られており、車椅子で利用できるコースも案内されていた。下草のない広々とした林床は選りすぐりの白くて綺麗なブナたちばかりだ。おもわず大きく深呼吸をする。見上げると空いっぱいに広がった枝がグリーンのシャワーとなり全身が緑1色に染まりそうだ。ここは特上の森林浴場である。
散策道はチップ材を厚めに敷いていて、ふかふかでとても歩きやすいが、観光客が多くなり自然荒廃で林床が固くなるのが気になる。この厚めのチップ材で、それを幾分か緩和されるのであろうか。白神山地で1位の巨木、400歳になったブナだ。幹が黒いコケで覆われていて、まるでこの森の神のようだ、神の周りを白い小ブナがスクラムを組み見守っているように感じた。

途中、モリアオカエル生育の池があった。すでに木からぶら下がっている姿はなく、池にどぶんしたらしく、おたまじゃくしになる準備をしているところであろう。

あっという間に1周したが今度来る時はのんびりとブナたちに会いたいなあ〜

手入れが行き届いてる分、原始性に欠け、白神山地という大自然を求め来た者には少し物足りないかもしれない。しかしながら高齢者や身障者が1時間足らずでブナの自然林を楽しむことが出来れば、それはそれで良いのではないかと思えてきた。

こんな素敵なところを山家だけではなく、一般の自然を愛する人たちにも親しんでもらいたい。

                                             細谷 記


6:39 前日の深夜 このクルミ台キャンプ場に到着したときは不気味な感じでしたが、朝は気持ちの良い緑一杯の中にありました。
8:41 駐車場を出発し新緑のブナ林の中を湿原へ向かいます。
8:49 藤駒湿原を藤里駒ケ岳へと向かいますが、湿原の花は時期が早すぎるようです。
8:52
8:53 湿原の中に咲くツバメオモトです
8:54
8:55

8:56 エンレイソウ 8:57  サンカヨウ
9:00  キヌガサソウ 9:03 シラネアオイ

9:40 藤里駒ケ岳へ登る途中で竹の子を採りの人々がいました。登山は私達だけで他の方々は竹の子採りです。私達も竹の子採りをしながらの登山です。
9:58 山頂近くの稜線にでると明るく開け残雪の谷を見晴らせるようになりました。
10:01遠く中央にピラミッド状の岩木山がかすんで見えます。
10:06 ミネザクラ
10:16  藤里駒ケ岳での記念撮影です。
10:44
10:46 タムシバの美しい花弁です。
10:47 青空に映えるタムシバです。咲いたばかりのタムシバは美しいです。
10:48  ツバメオモト
11:13
11:53  駐車場にもどるとこれだけ沢山の竹の子が収穫できました。こんやの酒のおかずには十分です。中高年の多い地元の方々は大量の竹の子を採り、「ふるさとのたよりとして」遠く離れて住む息子、娘達に送るそうです。
帰路に岳岱自然観察教育林に立ち寄り白神山地の自然を観察しました。
12:15 藤里駒ケ岳の駐車場から15分ほど下った林道の左側に岳岱自然観察林があり、バスや車も止まって多くの観光客がおり、こちらを目的に来られるようです。
12:20 整備された園内を1時間ほど新緑の美しいブナ林を散歩しました。
12:22
自然林の中腹に樹齢400年のブナの大木が存在しました。1/3は折れてその上からブナの子供が生えてきています。
12:24
12:42 ブナ林に蓄えられた水が池をつくり、モリアオガエルの生育地になっています。
白神山地の一角藤里駒ケ岳から明日登る予定の秋田駒近くのキャンプ地を目指します。ナビで検索すると何と130kmもあります。何時間かかるのでしょうか。あの事件で有名になった藤里町を通りました。事件のあった川と町を通りますが、町といっても町らしい市街地もほとんどなく寂しい町です。自分がこの町に暮らすとなったら、かなりの閉塞感に悩まされるような気持ちになりました。
秋田の人気の少ない町々を通りながら、阿仁町の町々を通りながら3時間ほどで美しい田沢湖畔に到着しました。エメラルド色の水をたたえた湖は明るく素晴らしくあの十和田湖を凌ぐ美しさでした。スーパーで刺身等のご馳走を買出しを行い、今日は秋田駒ケ岳8合目の登山口まで行って泊まることにしました。水さえあればテントを張ればOKとの考えでしたが、実際は立派な清潔な宿泊施設があり、有難く利用させて頂くことにしました。





 

第2日目 6月11日 秘境千沼ヶ原を目指して
秋田駒ケ岳〜乳頭山縦走
コースタイム
起床3:30 出発4:45──5:52阿弥陀池避難小屋6:10──6:15秋田駒ケ岳山頂6:30──7:05横岳──8:47宿岩──9:31笊森山──10:22千沼ヶ原入口 散策するも残雪多し 11:00──12:00乳頭山山頂12:40──13:05田代岱山荘──14:00孫六の湯──(林道歩き)──14:25大釜温泉 入浴とタクシーで秋田8合目まで車を引取り16:00──秋田市内で食事と買物──19:40旭又登山口駐車場 テント【泊】 21:00消灯

  −次回も楽しみな千沼ヶ原−

 当初の計画には乳頭山は枠外で、八幡平の焼山があげられていた。Yの希望−千沼ヶ原を見たい−から、秋田駒から千沼ヶ原を巡り乳頭温泉に下山するコースとなった。標高差を少なくすることで、時間と体力のロスを抑えようとの作戦だ。

今日はロングランの一日となるため、前夜、秋田駒八合目の避難小屋に入る。夕刻、ビジネス用の黒靴を履いた怪しげな男が一人やってくる。登山のためというが、風采は正反対で、女性達は気味悪がる。この男はほどなく帰って行った。何の問題もなく3:30に起床、4時前にはすっかり明るくなる。いつものうどんで朝食をとる。

阿弥陀避難小屋に至るコースのうち、沢沿いのものは積雪のため閉鎖されている。数日前に山開きが行われたようで、大量に残る残雪上にはステップが付けられている。一面のガスで視界が利かない。男岳はパスして最高点の男女岳を往復する。つかのま青空が見えて期待を持たせるが、すっきりとはいかないよう。横岳を通過し、いったん220m程高度を下げて、ゆるやかに登り返すと湯森山。日差しが強烈だ。小柳沢の遡行終了点から宿岩のある熊見平付近で登山道に出たのだが、もう7-8年も前になろうか。当時とは時期が早いものの、なんとなしに見覚えのある光景である。木道の敷かれた湿原は雪解けが終えたばかりで、植物も気温が上がるのを待ちわびている。笊森山まで来ると全行程の半分を歩いたこととなろうか。

横岳から下る幅広い登山道 笊森山からの乳頭山
千沼ヶ原へ立ち寄るため、主稜線をはずれるが残雪とガスでホワイトアウト状態になる。ガスの切れ間から大小たくさんの池塘が姿を見せ、進むべき道もわかる。田代岳(白神山系)の池塘にも感嘆の声をあげたが、ここは文字通りの数と広がりはみごとである。雪が解けたところでは水芭蕉が眺められたが、三角山に近い側は大量の雪が全てを覆い尽くし、春はまだ先の様相だ。花が咲き誇る時期にはどんな姿・景色で私たちを楽しませてくれるだろう。気の早いことに「次回は別のルート−滝ノ上温泉から、または南白沢を遡っての周回コース−で来よう」との声があがる。こうしたことが契機で、新しい企画が生まれるのだから。自然も粋な計らいをするものだ。

千沼ヶ原を見下ろす       稜線からの乳頭山
沢筋に残る雪は急な壁となり、キックステップで足場を作る。雪渓は固く、夏靴では簡単ではない。稜線にでると頂上部に岩場を持つ烏帽子岳(乳頭山)が見え、人の姿も小さい。肩に残る雪田にあがると、少し先が1477mの頂だ。乳頭温泉側から登られた3人のおじさんたちが休んでいた。登山道の様子などの情報交換をしつつ、昼タイムとする。360度の展望が得られるはずだが、あいにくのガスである。しかし、長い道のりを歩いた満足感とあと少しで終える安堵で、寛いだ気分になる。

下山は、田代山荘経由で乳頭温泉に出る。この界隈にも湿原があるのだが、芽吹きはこれからだ。新緑を愛で、蛇に出あったりしつつ、孫六温泉に着いた。車の回収に向かうタクシーを手配し、待つ間に熱い温泉に入り、山行の締めくくりとした。ちなみに、この日の歩数計は31000を超えた。

次は太平山にバトンタッチ。

17:36 夕方秋田駒ケ岳8合目に到着しました。勿論こんな時間にここにいるのは私たちだけです。立派な避難小屋を有難く快適に利用させて頂きました。水は清冽な水道施設として、飲用からトイレまで快適な施設でした。
4:49 今日は8時間半のコースタイムです。日中の暑さを避けるためにも早めの出発をします。小屋まえから直ぐに残雪が現れます。
4:55 昭和30年前までここには硫黄鉱山があり、数百名の多くの人々が働いていたそうです。
5:13 阿弥陀ヶ池への最短ルートは雪のため通れず、ループ状のルートを通ります。ロープと目印がしっかりし雪面もしっかり整備されて安心感がありますが、整備されていなかったら急斜面で足がすくむでしょう。
5:16 ミヤマダイコンソウ
5:51 ループ状に大回りし、阿弥陀ヶ池の池畔を通り避難小屋に入ります。
5:52 避難小屋からみた阿弥陀ヶ池です。
5:52 阿弥陀ヶ池より秋田駒ヶ岳の主峰の男女岳の山頂を見上げます。最初は緩やかな登りで途中から厳しい階段の登りになります。
6:23 山頂での記念撮影です。
6:49 シラネアオイの花の始まりで乳頭山まで飽きるほどこの花に会いました。贅沢な話です。
6:50
650 ショウジョウバカマ
7:05 秋田駒ケ岳から乳頭山への縦走路に入ります。
7:10 早速高山植物の群生に出迎えられます。
7:10
7:11
7:14 焼山から歩いてきた秋田駒ケ岳を振り返ります。
7:56 雄大な秋田駒ケ岳です。
8:25 タカネスミレの群生です。

8:41
8:45ムラサキヤシオツツジ
8:48 縦走路の途中に特徴的な岩群が現れ、美しいムラサキヤシオツツジを楽しみました。
9:04
9:06 ミネズオウ

9:11 ムラサキヤシオツツジの群生地の間を歩きます。
9:41 ガスの中から乳頭山の残雪の斜面が現れました。
9:56  ヒナザクラです
10:15 縦走路を笊森山を過ぎたところで千沼ヶ原を目指します。眼下に千沼ヶ原の池塘群の景色に思わず息を止めます。
10:18 千沼ヶ原へ急な雪田を下ります。この前に急にガスにおおわれルートが分からなくなり捜しました。

10:22 幻想的な千沼ヶ原に到着しました。雪が溶けたばかりで一週間前は雪で覆われていたことでしょう。
10:22 千沼ヶ原を奥へ奥へと奥の千沼ヶ原東に進みます。
10:25 小さな池塘に水芭蕉が咲いてきました。
10:41 奥の千沼ヶ原は雪に覆われており、この先に進むことは断念しました。
10:48 千沼ヶ原を観賞します。今日見た千沼ヶ原は全体の1/3程度で、残念です。再度の来訪を皆で考えました。
10:55
11:04 千沼ヶ原を抜け稜線に戻る途中の沢筋にも雪の壁が立ちはだかります。
11:04 沢筋にも美しい水芭蕉が咲き始めました。
11:17 千沼ヶ原から稜線へ戻り、縦走路から乳頭山を望みます。
11:29 縦走路にも池があります。
11:20 縦走路途中から池塘を見下ろします。北国特有の湿原や池塘が点在します。
11:42 ミヤマダイコンソウ 乳頭山が近づいてきます。
11:45 乳頭山の登りも高山植物が目を楽しませてくれます。
11:48 乳頭山へ最後の雪田を登ります
11:51
12:24 乳頭山山頂での記念撮影です。
12:42 乳頭山から下り田代平避難小屋目指して行きます。
13:06 田代平付近の湿原ですが、時期が早く花はほとんどありませんでした。
13:06 湿原に1mほどの蛇が現れました。後で調べるとシマヘビの種類のようで毒はないようです。
13:11 この美しい一輪草の名前が分かりません。アヅマギクの種類ではなさそうですが?
田代平避難小屋からはブナの樹林帯をひたすらくだりました。やがて乳頭温泉孫六の湯の建物からは林道歩きになりました。
林道の途中私の目の前を蛇が横切りまたまたびっくりです。
やがて舗装道路に到着しました。大釜温泉です。秋田駒8合目まで車を回収するためのタクシーが到着する間に名高い乳頭温泉の一つ大釜温泉に入浴して汗を流します。外湯はやや熱かったものの内湯は気持ちよく入れました。

14:42

乳頭温泉で汗を流した後、回収された車で太平山の登山口に向かうため、一部高速道路を利用して秋田市内へ向かいました。秋田市内では夕食を回転寿司で済ませ、近くのスーパーで買物をしてから登山口のある旭又へと暗い夜道をくねくねとした舗装のしていない林道をひた走ります。旭又の大きな駐車場はありましたが、かってのキャンプ場は閉鎖されたようで、しかたなく駐車場の片隅でテントを張りました。





第3日目 6月12日 秋田市民の山
太平山(1170m)
コースタイム
起床5:00  出発6:25──6:56御滝神社山ノ神──(ヒメシャガの花の美しい山道)──8:16御手洗──9:05稜線──9:15太平山山頂9:55──11:30御滝神社山ノ神──11:55旭又駐車場   近くの日帰り温泉クアドーム ザボンで入浴と食事──北秋田市を経由し阿仁前田駅前食品店で買出し──18:25森吉山麓のブナ帯キャンプ場【泊】21:00消灯

最終日に登る予定だったが、往復の時間が掛かることもあり一日早めに登ることになった。旭又登山口の案内図を見ると、大平山まで直登のコースになっている。

ちょっと不安な気持ちになるが、天然の秋田杉とブナ林を楽しみに登ることにした。 杉林の中の直線の道を登りきり、弟子還沢の橋を渡ると30分程で御滝神社に着く。

登山の無事を祈り、御手洗を目指す。天然の秋田杉が現れ、アヤメ坂の登りになる。この辺はその名前の由来かアヤメ科のヒメシャガがたくさん咲いている。シャガは白い花だがヒメシャガは薄い水色で、ブナの尾根筋の登りもこの花に随分と癒されました。

 新緑のブナ林もとても綺麗でしたが、木に落書きが随分とあり心ない事をするなと悲しくなりました。御手洗は秋田の紀行家「菅江真澄」がここの池で手を洗ったという言い伝えからつけられた地名だそうです。聞いた事のない名前ですが、秋田では有名な方のようです。ベンチもある休憩場の御手洗を過ぎると、つづら折りの七曲を登る。

 稜線にでるとアルミ製の大鳥居がで〜んと構えている。鳥居をくぐり階段を登りきると大平山山頂です。今年5月に立てられたばかりの山小屋と、まだ工事中の神社があり工事資材を置いてあるせいか狭い山頂です。ガスがかかっているので展望があまり良くないのが残念です。昼食をすませ同じルートで下ります。東京で言えば高尾山のような山らしく続々と登ってくる人が増えてきました。この調子で行けば、あの狭い山頂は人でいっぱいだなと思いながら、登山口に着きました。 (福井 記)

6:31  旭又の駐車場前の鉄の橋を渡りいよいよ太平山に向かいます。これから御滝神社山ノ神までの道は広く、枕木を利用して道を整備しています。秋田杉の美林を伐採し搬出したのでしょう。
6:56 御滝神社山ノ神です。
7:05 美しいヒメシャガの花が群生し楽しませます。
7:20 登山道はどこまでもヒメシャガが咲き乱れていました。
8:16 御手洗には2体のお地蔵様が祭られています。
9:06 稜線にでると山頂の小屋が視界に入ってきます。
9:06 高山植物はイワカガミとシラネアオイが少し咲いているだけでした。
9:08 山頂は小屋が占拠しているように見えます。
9:20 山頂は神社の再建工事が行われています。秋には立派な社が出来上がるでしょう。
9:49
9:59 もと来た道を戻ります。帰路は次から次へと多くの登山者と会い、秋田市民の山であると感じました。
11:21 帰路もヒメシャガの花の美しさに感激しました。
旭又の駐車場に戻り、ちかくの秋田市の巨大施設クアドーム・ザボンで入浴と食事を楽しみそして大きく太平山を時計方向に秋田市の北を迂回して再び阿仁町を経由して森吉山の登山口に向かいました。途中阿仁前田駅前の食品店で買出しでした。


第4日目 6月13日 花の百名山
森吉山(1454.2m)
コースタイム
起床3:30 出発4:50──5:08かえる石──5:40ゴンドラ終点──6:11石森(分岐)──6:23阿仁町避難小屋──6:56森吉山山頂7:22──8;10阿仁町避難小屋──9:05ブナ帯キャンプ場(駐車地点)9:25  10km先の日帰り温泉施設打当温泉「マタギの湯」で入浴と食事11:30出発 帰京22:30頃

(日)森吉山(もりよしざん)1454.2m            

いよいよ東北花山行の最終日。3時半起床。いつもながら起きるのが辛い。各自で朝食を摂り、4時半ブナ帯キャンプ場(阿仁スキー場)から1キロほど上部のブナ帯(戸鳥内)コース登山口(標高840m)に車で移動した。蓬生・細谷・福井・高橋・松平・佐藤の順に右の北東の山道に入った。青葉が文句なしに美しい。直ぐに前の3人と私との距離が開くが、バテたら拙いので無理に追いかけずに自分は自分のペースで歩いた。それでも3日間の歩きからこのペースでもガイドブックのコースタイムで歩けるのだからこれで良しとした。まあ早く歩きたい人もいるだろうが我慢して貰うしかない。ブナ林を25分進み蛙に見えない「カエル石」を過ぎた。石組みの大きい段差を登るのは大変だ。今日は見かけないなと思っていたら歩き出し1時間でシラネアオイが出現した。まもなくしてケーブル山頂駅(1160m)を過ぎ、朝陽を受け東方へ向かう。振り向けば西の山並みが朝靄に五重七重と連なる。シラネアオイとオオバキスミレとヒナザクラの花街道が続いた。ブナ原生林に別れを告げてから草原状の台地に木道がずっと続いた。「一の腰」と山頂の分岐「石森」を6時15分に過ぎた。正面東には斜面の原野にオオシラビソが黒々と点描される森吉山のたおやかな山容がまるごと目に入った。

分岐から山頂まで標高差150mの緩やかな登りが右手に弓なりに続いていた。鐘があってキーンコーンと鳴らすとすぐ阿仁避難小屋(標高1311m)だった。トイレも備え立派な2階建てである。小屋もそうだが登山道の整備や高山植物の植生保護の手が行き届いていてその苦労が忍ばれた。まだ6時半だ。誰にも会わない。この先オオシラビソの森を縫うように雪道が出てきた。他の山では不気味な暗赤色の暗い群落に感じるザゼンソウが総包を開いて間もないのだろう、卵くらいの小ささで透明感のあるカーマイン色を呈して1株鎮座していたのは楽しめた。

イワイチョウの葉が群生しチングルマやヒナザクラの白花に彩られた稚児平を過ぎ、6時55分に森吉山ピークの一等三角点にタッチした。グルッと360度の遥かなる眺望が拡がる。水平線地平線の上に紫にけぶる大気境界層ラインがどこまでも遠く私たちの周りを取り巻く展望の山だった。森吉山はかって「秋田山」と称されたという。天候に恵まれれば日本海が一望できるが、今日は晴れているものの生憎遠くの確たる大きな山は顔を出さず、頂上では風が強く寒かったが、嬉しい眺めであった。720分下山開始。ツリガネニンジンは「山で美味いはオケラにトトキ」のトトキだが沢山あっても摘むわけにはいくまい。ギボシもタチシオデもあったがこれらの山菜は帰途の「道の駅」で購入した。例年より雪解けが遅れているとの情報だった。名は解らないが芽をだし葉を伸ばし多くの植物が開花を待ちかねていたから雪解けと共に一斉に咲いたら百花繚乱、さぞや見事であろう。帰京後確認した花にミネズオウ・イワナシ・タケシマラン・ヤマソテツ・シオデ・コミヤマカタバミなどがある。9時に駐車場に戻った。

藤と栃とコブシやアカシヤの花樹を愛でながら車道を下り、打当温泉「マタギの湯」に寄り、22時半品川着。蓬生リーダーや車を出し運転もしていただいた佐藤さんとメンバーのおかげで何とか歩き通せて感謝で一杯です。すれ違った方から1週間前に登った秋田駒に花が全く見られなかったと聞いたので、今回沢山のシラネアオイに出会えラッキーでした。東北花山行に初めて参加でき楽しかった                  (高橋 記)。




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