北アルプス縦走   七倉岳〜烏帽子岳を歩く

七倉岳→ 船窪岳→不動岳→南沢岳→烏帽子岳

 2509m    2459m    2601m   2635m   2628m

日 程  2011年 8月12日(金)夜行 〜 15(月)

参加者  L細谷 福井 関根

8月12日(金)                    
 毎日新聞社(地下鉄東西線竹橋)  (発)22:30 七倉ダム行き夜行バス  \7000   

8月13日(土)
― 七倉ダム ――→ 鼻突八丁 ――→  天狗ノ庭 ――→ 船窪小屋
     4:45(朝食)5:40    9:00      10:00(休憩)10:30      11:30
 船窪小屋 ←―→ 七倉岳 
    13:00     〜  13:30

七倉ダム登山指導所へ届を出し、水の補給をさせてもらう。温かなコーヒーで朝食をとる。5時30分ブナ立尾根へ通じる山ノ神トンネルのゲートが開き数台のタクシーが入っていった。私達はトンネルの入口で右に折れ、七倉沢に沿って進む。すぐ沢とは離れて船窪新道に取りつく。はじめから急登で先が不安になる「山の天気はいつ崩れるか分からない。早目に小屋を目指しましょう。」を合言葉に30〜40分ごとの短い立ち休憩で木の根の張り出した急斜面を踏ん張って登った。七倉尾根の深い樹林帯のおかげで暑さをしのげ助かった。八合目の鼻突八丁からは急梯子の連続、梯子のない所はまさに鼻が地にふれるように四つん這いで登る。
八合目の鼻突八丁は急梯子の連続 緩やかになってきた登山道は花畑に変わった
いつまで続くのと疲れも溜まってきたころ空が開け、白い岩と緑のハイマツが美しい天狗ノ庭に着いた。ここまでくれば船窪小屋は近い、

雨の心配もないと岩に腰をおろし大休憩をとる。ブルーの水をたたえた高瀬ダムが見下ろせる。餓鬼・燕岳から槍ケ岳にかけての展望が素晴らしい!地図を広げ山々を眺め、苦労なくしては味わえない心地良さに浸る。さあ、もうひと頑張りと歩き始めると緩やかになってきた登山道は花畑に変わった。なじみのチングルマの花と羽毛、ヨツバシオガマ、ウサギギク、アオノツガザクラなどにまじりシュロソウ、ネバリノギランなどちょっと地味目の花も。平坦な稜線上にある船窪小屋はカ〜ンカ〜ンカ〜ンと鐘をついて迎えてくれた。熱い美味しいお茶でもてなされ、小屋の前でくつろぐ人

船窪小屋の主夫婦の人柄の良さ、心のこもった食事が人気のランプの山小屋だ。

達と山談義に花が咲いた。小屋主夫婦の人柄の良さ、心のこもった食事が人気のランプの山小屋だが、ここまで脚を運ぶ登山者も本当の山好きなのだろうか。静かに山を楽しむ雰囲気がとてもいい。七倉岳からも蓮華・針ノ木・剣・立山・薬師・赤牛・・と大展望が望めた ただ 激しく崩壊した荒々しい山々の連なる明日のコースを眼前にして心配にもなる。  

                         ( 記 関根 )

8月14日(日
船窪小屋5:10 → 舟窪乗越6:05 → 船窪岳標識6:25 →船窪岳第2ピーク7:48 →不動岳10:57 →南沢岳12:44 →烏帽子岳分岐13:42 →烏帽子岳14:15 →前烏帽子岳14:57 →烏帽子小屋15:11 →夕食17:00 →就寝19:30

名残惜しい船窪小屋の鐘に見送られ出発する。小屋の皆が手を振ってくれている。今日の長い行程を思うと体が緊張してくる。小屋からすぐの七倉岳の分岐点を過ぎテント場の長い梯子を降りる。水場はテント場から15分程行くとあるらしいが、崩落地をロープ・梯子と降りた所にあってえらく怖い所らしい。見てみたい気もするが、今から怖い思いもしたくないので見ない方が良いだろう。  

ここからの道は不動岳側が崩落しているのでその脇につけられた尾根縁を行く事になる。樹林帯から見える不動側の崩落した白い絶壁が何とも言えない感じで迫ってくる。

船窪乗越から船窪第2ピークまでがこのコースの難所らしい。

 登り返しを繰り返し、崩落した斜面に丸太の橋が架かっているところを通ったりするが、写真で見るほど高度感もなく怖くはなかった。しかし、その先の垂直の岸壁をロープを下る所で事件は起こった。私たちが慎重に下って登りに向かうところで、烏帽子側から来た男性が片側が切れて一人しか通れない所を強引に私たちの横を通って、Sさんの頭の上を通り越して登って行ってしまったのだ。一歩間違えば大事故に繋がりかねない。リーダーが強く注意したが「すみません」の一言で行ってしまった。時間もまだ早いのに何を慌てることがあるのかと憤慨し、私たちはユックリ慎重に行こうと決めました。

 2459mのピークを過ぎると、道は比較的歩きやすくなり穏やかになってくる。

不動岳に近づくと針葉樹林帯を抜け眺めの良い稜線にでる。おなかも空いてきたので15分の休憩を取り、不動岳に向かう。立山連峰・黒部湖を眺め振り返ると針の木・蓮華岳が見える。頂上手前の岩場を抜け南北に伸びた山頂部に出る。広々とした眺めの良い庭園風の山頂だ。コマクサも群生していた。

 不動岳から、南沢乗越まで200m下り、南沢岳までは崩壊斜面の脇につけられたガレ場の登りになる。日差しのきつい登りを行くと南沢岳は白い砂礫地で小さなコマクサが咲いていた。眼前には水晶岳・赤牛岳が見え、振り返れば今歩いてきた気持ちのいい道が白く広がっていた。烏帽子岳までは、烏帽子田圃、四十八池と呼ばれる高層湿原を通って行く。

不動岳山頂付近です。コマクサも群生していました。

 小さな池塘が点在する美しい場所で金鳳花などたくさん咲いていた。

 分岐で荷物を置いて烏帽子岳に登る。往復30分で岩場には鎖・足を掛けるところとち 

ゃんと付いているので 難なく登る事が出来る。さあ、後は前烏帽子岳を登って烏帽子小屋まで行くだけだ。足も疲れてきたので、前烏帽子岳の登りがきつい。緩やかな下りを行くと烏帽子小屋に到着。船窪小屋で一緒だった人たちとビンビンに冷えたビールで乾杯。しばし山談義で盛り上がり、明日のコースなどについて話す。

 小屋は、布団一枚に寝ることが出来、羽毛布団で快適でした。

今日の長いコースも烏帽子岳が近づいてきました

8月15日(月) 

朝食5:00 →烏帽子小屋5:35 → ブナ立尾根D標識6:41 →登山口8:12 →高瀬ダム橋8:32 → 蔦温泉(タクシー)9:10 →温泉・昼食 →大町(タクシー)12:20

12:36発松本行 →松本(あずさ20号)13:47 →新宿16:36

 アルプス3大急登のブナ立尾根を下る。最初は岩があり下りづらかったが、しばらくすると岩もなくなり歩きやすい道に変わってきた。Dと書かれた岩が出てきたので、次はCかと思っていたらEだった。下るのになんだか数が増えてきて変な感じだった。

烏帽子小屋を出発し

ブナ立尾根を下ります

最後の下りは長い階段になっていて、下りきるとそこは砂礫の堆積地だった。随分と荒れている。不動沢に架かる長いつり橋を渡り、トンネルを抜けるとダムの堰堤だった。タクシーで蔦温泉に向かおうとしていたら、竹村新道から歩いて来た男性が走ってきて同乗となった。タクシーの運転手さんは女性で、去年、針の木に行ったときに扇沢で手際良くタクシーの手配をしてくれた方だと思う。今回も蔦温泉の入浴が10時からなのだが9時過ぎに入れるように頼んでくれたり、とてもお世話になりました。

 お風呂はブナ林の露天風呂で、こんな素敵なお風呂は初めてでした。時間はたっぷりあるので、しばし3人でゆったりとした入浴タイムを過ごしました。お昼は特別に作っていただいた定食を食べながら、今回の山行がいかに良かったかを感じました。お天気にも恵まれ、憧れの船窪小屋にも泊まれたし、図鑑に載っているお花全部が咲いていたという位お花の宝庫でした。

(私はあんまりお花の名前が判らなかったのですが・・)きつい行程でしたが、不動岳・南沢岳があんなに素敵な所とは思いませんでした。 又、行って見たいと思う山でした。(福井 記)タクシー代・・高瀬ダム→蔦温泉 \2,500(相乗分\500差し引いた金額)        蔦温泉→大町 \5,000



8/13 5:45 毎日新聞社前を深夜に出発し、登山口で朝食を済ませ出発です。皆さん眠れたのでしょうか。
船窪新道の今日の厳しい登りが不安です。
7:48 樹林帯の中にある岩小舎です。看板は船窪まで3時間の表示があります。
8:29 船窪新道の地味な厳しい登りが続きます。
9:01 厳しい登りも樹林帯の合間に槍ヶ岳が見えほっと一息
9:02 急な登りにこんな階段がいくつもありました。
9:21 高瀬ダムの対岸にある唐沢岳と餓鬼岳でしょうか
10:30 厳しい地味な登りも漸く天狗の庭に着きました。
10:29
10:55
11:09

11:09

11:20
11:25
11:30
11:31
13:13
16:43


                                             

8/14 5:40

6:10

6:10

6:11

6:35

6:41

6:44

7:05

7:12

7:16

7:54

10:37

10:50

10:55

11:00

11:02

12:51

12:53

12:54

12:57

13:14

8/15 5:38

5:38

7:33

8:16

8:16

8:26

8:39

8:39

 

 

 














inserted by FC2 system