集中山行 沢コース 奥日光 外山沢川・緑沢 −ほろ苦さが残った三度目の正直− メンバー 田口、松平、佐藤、蓬生 コースタイム 9/17 赤沼12:00→弓張峠12:40→入渓点13:10→1480m付近13:40 9/18 幕営地7:10→緑沢出合7:50→緑滝9:20→天狗平12:25→湯本温泉15:00
この沢には、1999年7月に田口氏と訪れた。この時はすだれ状の滝のルンゼから滝上に出るところを直進し、枝沢に入り込んでしまった。気づいたときには戻れない状態で、足元のテーブル大の岩が崩れ落ちるという怖さも味わった。石楠花の密生した藪尾根にも苦労させられたのだった。2001年8月、前回のミスを犯さぬつもりでやってきたのだが、雨に降られて出合から退散したのだった。あれから12年の時間が過ぎた。集中山行の山域が決まった段階で、沢コースは迷うことなく緑沢に決まっていたといってよい。 9/17 赤沼では小雨が降っていた。運動靴を濡らしたくなく、佐藤氏と私は渓流シューズに履き替える。緑沢の出合には狭いテントスペースしかないことはすでに経験済み。断続的に雨が降ることでもあり、適当な幕営地を探しつつ出合までの中間点辺りに定めた。することもないので早々に宴会となる。流木は少なく、雨も降ったりして焚き火は諦めていたが、夕刻に佐藤氏は雨の止んだ間に薪拾いに出る。焚き火は、木が湿っていても何とかなるものだ。19時には就寝。 9/18 前日の雨から一転、朝から良い天気だ。トンボが飛び交う。見慣れた出合に着いた。緑沢は伏流になっていて前回の増水とは異なる。
外山沢を過ぎ、すだれ状の滝が現れる。前の時と変わらぬ光景だが、直進したのは地図で確認したりする余裕がなかったせいかもしれない。脇のルンゼから滝上に出るルートを探すが、一部手がかりに乏しく別のルートを探したくなる。何とか上にあがりザイルをセットしている間にメンバーが上がってきた。心配は私だけだったよう。滝の落ち口にでると直ぐに次の滝だ。15mほどの滝は、多少シャワーを浴びるが滝の右をノーザイルで登る。緩やかな滑滝が続き、前方には三段になった緑滝が姿を見せる。この沢の核心部といったところ。天気も上々で気分がいい。三度も来た甲斐があろうというものだ。 すだれ状滝の次の滝/右の細い流れ沿いを登る 三段の滝の下段は難なく通過した。中段は水流中を突破することとして取り付く。足はさほどの冷たさを感じないが、指は水に浸しているととても冷たい。ホールドが水の中にあるのでこれも止むを得ない。中ほどに到ったところで右手のホールドを離した時にバランスを崩し、3mほど滑り落ちた。手首と膝に擦り傷ができる。傷の痛みより「楽勝」とみくびり「滑り落ちた」ことがショックだ。登り返さずに巻き道を使って、上の滝も巻いてしまう。ここでも足を滑らせ潅木にぶら下がることになった。再度の失敗。 三段になった緑滝 見た目以上に急傾斜だ この滝上からは大きな滝はなく、2−3m程度の滝になる。水量も一気に減って伏流となる。2050m付近の二俣で右に入る。ここから稜線まではヤブ漕ぎはないものの300mの急登。休みながら息を整えて、我慢の時間だ。天狗平で装備を解除。新道の登山道を湯元へと下る。倒木や雨でえぐられ、手入れのされていない登山道は歩きにくいことこの上なし。スキー場を抜けて、他のグループより1時間以上早くに宿に着いた。 蓬生(記) |
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11:38 浅草を8:10の東武日光行きの電車にのり、バスに乗りついて戦場ヶ原入口の赤沼茶屋まえの休憩所で出発準備をします。 |
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11:57 時折降る雨に備えて雨具をつけてでの出発です。 |
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12:38 時間があればゆっくりしたい小田代原の湿原の脇を通ってゆきます。 |
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13:06 弓張峠を下った外山沢にかかる橋から入渓します。 |
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13:10 入渓地点からこの沢を左右に渡りながら今日のテントサイトに向かいます。 今日は橋と緑沢出合との中間点にテントを張ることにしました。 |
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17:31 時折訪れる驟雨の中で焚き火をして楽しみます。かなりの雨の中で湿った木々になんとか火を付けるのは快感です。火遊び大好き! |
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5:31 草むらの中のテントサイトです。今日はいよいよ緑沢遡行です。 |
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7:51 天候は回復し、昨日に引き続き渓流の中を緑沢出合み向かって進みます。 |
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8:04 緑沢の入り口は伏流になり水流がありません。 |
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8:26 緑沢のスタートはこんなちいさな滝です。 |
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8:38 簾状の滝の前で記念撮影です。 |
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8:39 簾状の滝は直登せず脇のチムニー状の岩の隙間を上がって巻きます。 |
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9:15 広々した美しい緑の渓流がありました。こんな所が好きです。 |
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9:35 いよいよ三段の緑滝を目指します。 |
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9:37 緑滝の中央部の先頭を受け持つ蓬生さんです。岩が少し黒く苔が着き気持ち悪い状態です。この後 蓬生さんは手を滑らせ写真を撮っている佐藤の脇まで滑り落ちます。 写真で見ると5〜6mは落ちているようですが、見事 滝を背にして両手両足を踏ん張り、滝の途中で止まりました。よくぞ止まりました。腕に小さなかすり傷だけでしたが、ご本人は生まれて初めての経験だそうでそれなりにショックだったようです。 |
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9:52 結局 緑滝は巻くことにしました。 |
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9:57 緑滝の巻き道は判りしていました。 |
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10:14 緑滝を過ぎるとたいした滝はなくなります。 |
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11:15 緑沢も水がなくなり枯れ滝になる |
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12:09 枯れた沢から2000mの稜線までは比較的歩きやすい斜面が40分程続く |
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12:20 天狗平山頂でのメンバーの記念撮影です。ここから湯元温泉までの急なくだりは道が荒れ、いやになるような下りでした。 |
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14:12 いやな下り道を終え、のんびりと湯元スキー場の中を歩いて今日の宿「おおるり山荘」へと向かいます |
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14:39 湯ノ湖の向こうに立派な男体山が姿を現しました。 |