紅葉の東北の山 秋田・山形県境の山

神室山〜火打岳

期  日:2012.10.16〜17(前夜発)
参加者:佐藤(単独)

紅葉の主稜から神室山と避難小屋を臨みます

神室山へは6月初旬の東北山行が天候悪く中止、今回の予報は17日は雨の予報で、皆さんと打ち合わせ中止と決定し、高速バスの解約手続きをしました。東北山行は一昨年から天候にたたられ中止続きです。中止が決まってから再び天候を調べ、コースを再検討し、初日の16日の天候は良いし、2日目も午前中は天気がもつ可能性があり、早めに天候が崩れても往路を戻るだけなら簡単な日帰りコースの為、一人で行くことにしました。

 

再びバスの予約をし、浜松町から新庄行き夜行バスでの出発です。バスは3人掛けのゆったりで乗客も半分程度です。ぐっすりと寝ているともう山形県内でした。

 

10月16日( 晴れ)

前夜22:30浜松町発  夜行バス出発  6:40新庄駅前着  7;20金山行バス  7:55金山役場前8:25──(タクシー)──8:36神室ダム(有屋登山口)8;50──10:10ウチノスミ沢出合(水の補給)──12:25稜線1325m地点──13:00神室山13:15──根ノ崎沢口との分岐──(主脈稜線のアップダウン)──15:13天狗森1302.3mの山頂   ツエルトで泊まる準備  小又山方面を散策  18:10消灯

新庄駅前7:20の金山町行のバスは私ひとり、途中小学生の一団10名程度が定期も切符もなしで乗り降りした以外は客はありません。静かな金山町から、町のたった1台のタクシーに乗り継、神室ダムの有屋登山口標高395mへ到着です。

天狗森の山頂で笹の葉を敷き、ツエルトを張ります

軽くストレッチをして神室山山行のスタートです。1時間半ほどは川沿いの平坦な森林を進みます。沢を離れ尾根通しの道になる前に水を4L補給しました。 神室避難小屋で水汲みに往復20分かかるのが面倒でした。尾根通しの道も高度を上げ標高1000mも過ぎると主脈に見事な紅葉があらわれ、期待が膨らみます。

神室避難小屋も遠望できるようになり、青空に涼しい空気で身体も夏の暑さと比べ快調です。12時過ぎには主脈1325m地点に到着、全山紅葉とはいかないものの素晴らしい紅葉です。特に西側の日本海側の斜面の彩りは素晴らしく時折吹き上げる霧も心地よい感じです。東北アルプスと呼ばれる急峻な稜線を散歩しながら神室山へと向かいます。途中数名の登山者と出会っただけでした。神室山は360°の雄大な景色で、立て直した

立派な山小屋が頂上直下にあります。今日の宿泊予定の小屋ですが、まだ13:00で日没までかなり時間があります。小屋でぶらぶらしていても持て余すので、ツエルトもあるし水もたっぷりあるため、立派な小屋【泊】を諦め、小又山の方へ進むことにしました。

稜線は紅葉が美しく快適な山道ですが、神室山を過ぎると笹の刈払いはしてあり、歩行に全く支障がないものの草が登山道を覆い、神室山〜火打岳での登山者が少ないことを感じさせます。

快適な縦走路を歩み15:00過ぎに天狗森の笹に覆われた山頂に到着しました。三角点の周囲だけは刈払いがされており、そこにツエルトを張り、今夜の宿と決めます。ナイフで笹を刈込し、寝床の下にたっぷりひき込みました。ねぐらの準備が整ったところで小又山の方面へ紅葉散歩やら夕日を拝んだりで時間をつぶし、夕飯はカレーと御飯を温め、コーヒーを飲んでから笹のベッドの上で寝ました。

 

天狗森の山頂付近から小又山方面を見ます

10月17日(晴れ夕方より雨)
 4:30起床  5:10出発──6:10小又山6:30──7:50砂利口──8:45火打岳9:05──9:30西火打岳(8合目)──10:00  5合目10:20──11:23富喜新道口下山  タクシーで新庄駅へ11:45着   13:18山形新幹線で帰京     16:52東京駅(着)

笹のベッドは快適でした。朝4:30ではさすがに食欲が起きず、カップラーメンとごぼうサラダを食べてから、5:10ヘッドランプをつけて出発です。今日の天気は崩れるとの予報があり、できるだけ早く下山しなければなりません。

朝日を受けた小又山への縦走路です

5:30頃には明るくなりはじめ5:49の日の出は素晴らしく、山を黄金色に染めます。神室山塊の最高峰小又山には6:10に着きました。山頂からの景色も素晴らしく神室山からの山塊とうねうねと続く縦走路も雄大です。

山頂から西の空にはうろこ雲(巻積雲)が現れ、天気の悪化を知らせていますが、あと数時間は持ちそうです。ここからの下山は3時間強で下りてしまうのももったないので火打岳まで足を延ばすことにしました。火打岳は神室岳からの炎のような感じの山容に見える鋭峰です。

火打岳の前衛の鋭鋒が迫ってきます

 緩やかなアップダウンを笹刈のした縦走路を進み火打岳に近づくとなかなか立派な鋭峰を見せてくれます。最後の草付の登山道を這い上がると火打岳でした。

前衛峰を越えると火打岳の最後の急登です

火打岳の西側斜面も美しく紅葉しています。その紅葉の中を後は富喜新道を下山するだけです。道は良く2時間ほどで登山口に到着しました。神室山からは途中は一人もあいませんでした。下山途中にケータィでタクシーを手配し待っていたタクシーに乗り込み、なんと昼前には新庄駅に到着してしまいました。

 

山形新幹線の始発駅の新庄も開業20年ですが立派な施設も利用度がすくなく閑散としています。新幹線が福島県内に入ると雨が降り始め、今回の山行は滑り込みセーフの天候でした。

 

 

念願の神室山塊の登山ができました。標高の割には立派な山容で東北アルプスそして日本二百名山の一つに数えられる山でした。機会があれば皆さんと別ルートから又楽しみたい山です。

 

 

 











10月16日

719   浜松町貿易センタービルの高速バスターミナルを2230に出発、新庄駅へ640に到着。金山町行のバスを待ちました。

759  金山町は静かな東北の町です。ここでタクシーに乗り換え神室ダムの先の有屋登山口へ向かいます。

902  登山口から渓流沿いの道を1時間半ほど歩きます。紅葉は裾野はまだまだです。

955 静かな樹林帯が続きます。十数日後にはここも素晴らしい紅葉に彩られることでしょう。

10:21  最終水場です。ここで水を4L程補給します。神室避難小屋は水汲みに往復20分もかかると
聞いていますので、ここで汲んでおく事にしました。ここより沢から離れ尾根通しに登ります。


1050  登るにつれ、稜線が染まっているのが分かります。期待を抱かせます。

1148  ジグザグの登山道を登ると茸の良い香りがしましたが、食べられそうな茸はありません。

1148

1213  稜線が近づき紅葉の彩りも鮮やかになってきます

1215  はるか南方の稜線には火打岳を遠望します。

1217  主稜の鮮やかな紅葉です。

1228  主稜線に到着すると神室山方面の稜線は鮮やかな紅葉に彩られていました。

1232

1237  北の方角の稜線の前神室山方面も紅葉していました。

1238 神室山に霧が吹きあげます。右の方に避難小屋が見えます。

1241  神室山に近づくにつれ紅葉はますます濃くなってきます。


1246  神室山と立派な避難小屋です。

1301  神室山山頂です。

1306  神室山山頂で記念撮影です。山頂は誰も来ませんでした。

1307  神室山山頂から見る新装なった立派な避難小屋です。当初はここで泊まる予定でしたが
あまりにも時間があるので先に行き、適当な場所にツエルトを張り、泊ることにしました。


1315

1400 神室山から天狗森に至る縦走路です。笹の刈込はされているものの、道は低い草に覆われ
登山者が少ないことをうかがわせます。


1409

1411

1547  鳥海山は良く見えませんが、レンズ雲のような雲がかかってきたような気もします。天候悪化の
前兆といわれています。


1548  天狗森山頂でツエルトを張るため、下に敷く笹を刈り取ります。

1606  ツエルトの支柱は片方は木の枝に結び、もう片方はストックを利用して支柱にしました。

1615  天狗山山頂から振り返ると夕日に赤く染まった神室山と避難小屋が遠望できました。

1705  西に沈む夕日です。5時にもう沈んでしまうとは、秋の日は短い。

10月17日

549  東に朝日が昇ってきました。

557  黄金に輝く小又山への道です。

614  小又山山頂より、これから向かう火打岳がだんだん近づいて来ました。

615  小又山山頂で記念撮影です。神室山塊の最高地点です。


618  巻積雲が西の空にでています。昨日の鳥海山のレンズ雲と同じく天候が悪化の前兆かもしれません。  

626  小又山から南へ火打岳への縦走路を見ます

750  火打岳への道手前の三角峰は前衛峰、その先が火打岳です。ルートは草に覆われ、縦走路からの登山者は少ないようです

751 火打岳手前にある砂利口 下山道の道標

809  火打岳前衛峰の登り

829 火打岳最後の登りです。

853 火打岳山頂での記念撮影です。

854 火打岳山頂から小又山方面を振り返りました。快適な縦走路でした。

909  火打岳からの下山道の前火打岳方面も紅葉して綺麗でした。

913

956

1124  この吊橋を渡ると一般道で下山途中に連絡したタクシーが待機していました。タクシー
の到着が早すぎてストレッチをする余裕もありません。直ぐに乗車して、JR新庄駅には11:45
と昼前に着きました。13:18発の新幹線に時間があるのでストレッチをしたり、近所をうろうろ
しました。立派な駅の施設もガランとして、テナントも少なめで利用客も少ない感じで、山形新幹
線の始発駅としては寂しい限りです。それでも新幹線は山形駅を過ぎる頃は自由席はほぼ満席にな
りました。新幹線が郡山駅を過ぎる頃には雨が降り始め、運よく雨の前に素晴らしい神室山塊の縦
走ができたことに感謝しました。






 





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