山行記録     

茅ヶ岳(1703.5m)

≪日 程≫ 201495(金)曇り一時小雨 
≪参加者≫ 日比野一(L)、高橋(SL記録)、飯嶋、渡辺(綺)、水戸
≪集 合≫ JR新宿駅10番線ホームの自由席  3~6号車付近に640分集合
≪交通往路≫ 新宿7:00発「スーパーあずさ1号」自由席乗車➜韮崎駅8:37着➜
                   レンタカー(予約車を飯島さんが
運転)➜登山道入口駐車場標高970m)

 

≪コースタイム≫ 
登山道入口駐車場92935
深田公園
955林道→
女岩分岐1100→深田久弥終焉碑11501210茅ヶ岳(1704m)1300→市界(北杜市と甲斐市)尾根→1430林道→1445駐車場に下山➜レンタカーで旭温泉16201640韮崎駅1823➜新宿駅

 ≪記録≫

茅ヶ岳は南北に連なる長い山体といくつものピークを持つゆえに「ニセヤツ」と呼ばれる。どうみても八ケ岳に及びようもない。

 

今日は天候が良ければ茅ヶ岳の先の金ケ岳まで歩を進める計画だったが、雨が避けられない模様だ。曇り空が甲府辺りで小雨となり韮崎駅では少しぱらつく程度に収まった。平日のバス運行がないので韮崎駅でレンタカー(7人乗り)を予約しておき飯島さんの運転で出発した。

 

駐車場脇の登山道入口から5人で歩き出した。数分で深田記念公園に出た。
1971年(昭和46年)321日に脳出血で急逝した(享年68深田久弥直筆の『百の頂きに百の喜びあり』の記念碑がある。この山が深田終焉の地。

 

真っ白な曇り空の白いドームの中を歩いている感じなのだが、雨に打たれ木々の緑が瑞々しく清々しい。一旦林道を横切ってから再び沢沿いの登山道に入り、広葉樹の緩やかな登山道を進んだ。大岩がでてくると「女岩」に近い。この谷を真っ直ぐ進み稜線まで上がるコースが地形図に載っているが、女岩自体(標高1300m)は崩壊が進みロープで塞いであり通行止めだった。この手前で大きく右の急斜面をトラバースして枝尾根に乗り、大明神岳鞍部に出た。ここから左手に20分くらい登ると深田久弥終焉の地の碑だ。

 稜線上にある深田久弥終焉の地の碑。

 
碑を過ぎるあたりから道は岩っぽくなり頂上が近い。

 

茅ヶ岳頂上に着いてすぐ集合写真を撮った。直後に雨がひどくなるが、傘をさして昼食をとっているうちに小雨となった。12時40分出発の段になって南東方面から青空が覗き、20分出発を延ばした。

 

北に金ケ岳が見え、西に甲斐駒ケ岳の稜線が浮き出た。陽が射し蒸し暑さを感じた。このまま晴れてくれと願ったが、また白色の世界に戻ってしまった。

 でも一瞬でも他の山が見えて得した気分だし満足した。晴れていたら富士山はもちろん秩父や南アルプスの好展望の山である。2等三角点をもつ山頂に立体型座方位盤があるのが珍しかった。第30回深田祭で設置されたらしいが、それから数年しか経っていないのに茅ヶ岳と富士山のピークはさんざん登山者に触られていて塗料が剥げていた。


下山路は登ってきたコースと平行して走る西側の尾根筋を下ることになった。「こっちは3-4時間かかる」と忠告してくれた親切な登山者がいた。地図を見直し、尾根伝いを真っ直ぐに降りることになっているから、そんなに時間のかかる事はないはずと皆で判断して尾根筋を下ることになった。5分も下ると千本桜公園に向かう分岐に出た。私たちは尾根上を外さずに樹林帯を真っ直ぐ降りた。登りにはあまり見かけなかったカラマツが多い。


玉子茸の幼菌

 

下山路にリンドウやヤマトリカブトも見かけたが、鮮やかなタマゴタケを見つけた。皆が「トマトタケ」と言うくらい真っ赤なカサを持つキノコのかわいらしい幼菌は童話に出てきそうだ。

 

タマゴタケはヨーロッパでは「帝王茸・シーザーマッシュルーム」と呼ばれる食用茸である。この後も採ろうとしたら下山路で十本以上採取できたろうが、セシウムで汚染されているのだろう。真っ白なドクツルタケ(死の天使)も見かけたがこちらは猛毒だ。

 

尾根を南に真っ直ぐ下りたのだが、等高線が示す緩急の傾斜を地形図通りに体感しながら歩けた。林道に出る直前に10本ほどのギンリョウソウの群落があった。休憩も含め1.5時間で下山できた。この尾根筋を下るのは早くて歩き易く良い道だった。

  1445分に駐車場に下山し、レンタカーで旭温泉(入湯料600円)に向かった。弱アルカリの泉質でお肌ツルツル。採ったタマゴタケを出してみたら長さ3ミリの真っ白な線虫が這い出てきてびっくり。気持ち悪い。数十匹も出てきて蠢いていたが、どうも好気的環境のところではすぐ死んでしまうようだ。車を戻してから韮崎駅前の店で5時間の山行に乾杯して交流を深めた。

韮崎駅構内から見えたのは夕暮れの中に浮かぶ茅ヶ岳・金ヶ岳の雄大なシルエットだった



下山後調べたらネット販売でタマゴタケ200g1300円あるいは成菌1本780円とあった。しかし昨年11月長野県白馬にスケッチに行ったら天然キノコの放射能汚染が基準以上と新聞信濃毎日で報道されたことからわかるように、原発事故から3年過ぎてもまだまだ東日本で採れる天然キノコを安心して食べられる状況にはない。今夏は雨続きだったせいか茸が多いのかもしれないが放射能で自然の恵みを楽しめない。今日採取した2本のタマゴタケも見本で持ち帰った。それを塩水に漬けてよく水洗して線虫を除いてから茹でた。本当はバター炒めで食べたいが沢山の線虫を除くには茹でるしかない。キノコのカサのトマト色は湯に溶け出してきれいな琥珀色のスープが取れ塩味を付ける。線虫も貴重なタンパク源と思うも、白木綿糸のような線虫を除けて、卵茸の柄やカサを少しだけ口に入れてみる。食感良く味はまあまあ。


*日比野さん:久しぶりの雨の山行だったがいい汗かいて一杯のビールがとてもおいしかった。
                     ・・・『 秋雨浴び 深田忍んで 茅ヶ岳 』

*渡辺(綺)さん:深田が身近に感じられた。頂上に着いた後大雨になり不安だったが、天気が好転したのは誰のおかげだったのか。*飯島さん:深田久弥碑に花を供えてあり綺麗にしてあった。展望がなかったのは残念
*水戸さん:赤いトマトキノコにビックリ。・・・『 雨の路 あざやかキノコ 茅ケ岳 』(みときよし氏は今年6月入会)
*高橋:今日くらいの雨ならけっこう楽しい山行になる。往復別々のコースを歩けたし、たくさんタマゴタケに出会えておも
    しろかった。次は観音峠から登ってみたい。
  ・・・『 たまごたけ 摘むも食むのも いわしぐも 』

韮崎駅構内から見えたのは夕暮れの中に浮かぶ茅ヶ岳・金ヶ岳の雄大なシルエットだった。山行を企画された日比野さん、運転してくださった飯島さん、ありがとうございました。

 

 






































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