ノロ川 桃洞沢遡行・赤水沢下降 

スラブを流れる穏やかな沢                                        

【日程】 2014.9.202223日) 遡行日2014.9.21

【メンバー】 田口、蓬生 (記) 

 9/20 東京駅6:04発東北新幹線「やまびこ41号」の自由席は始発駅ですでに満員。仙台で下車するまで立ったままの乗客もいた。我々は何とか席を確保でき、盛岡で後続の秋田新幹線に乗り換えて、角館で下車。駅近くのスーパーで2日分の食糧を調達する。ここからは秋田内陸縦貫線に乗り換え。一両だけの急行だが、途中の「田んぼアート」では減速して観光案内するサービスぶり。

車窓から眺め 左から 桃太郎・鶴の恩返し・かぐや姫 を表している

阿仁前田駅から乗合タクシーで親子キャンプ場へ向かう。ここは、秋田県がNPOに管理委託している60区画もある整備されたところだが、利用料は無料。利用客は我々のほかに1組だけだった。

 

9/21 今日は桃洞沢を遡行し、赤水沢を下降する日。天気も良い。鳥獣センターまでは緩やかな下りだが、1時間少々の車道歩きから始まる。登山道に入る手前でTさんはクマよけの鈴を装着、私は笛を首にかける。タクシーの運転手は今季3度も遭遇したらしい。今年はエサとなるどんぐりが不作とか。里に出てくる頻度が多いと新聞記事にあった。山にはいないということ?

 

桃洞の滝/今日の水量は少なめだ

 

地元の人が言っていた通り肌が露出しているところは虫にさされる。歩いているとさほど気にならないが、立ち止まると瞬く間に襲来する。赤水沢との分岐を過ぎ、遊歩道が沢を横切るところで沢に入る。平板な岩盤の上を緩やかに水が流れる。水深は足首ほどで、桃洞滝へは長靴で観光に来る人もいるのが頷ける。所々に水流がえぐった深いポケットがある。沢が右に曲がると立派な滝が現れる。吉川栄一氏が絶賛する桃洞滝だ。

桃洞滝は左岸(画面の右斜面)にはステップが刻まれており、下降はこわそうだが、難なく滝上に出られる。

滝上もナメが続く。どうやって越えようかと思案するところには、必ずといっていいほどステップがあり、使わせてもらう。男滝と呼ばれる滝には、左岸にステップと最近打たれたと思われるボルトがあり、ロープまで下がっている。750m付近で左岸からの枝沢を見送り、本流を進む。785m付近ではピンクのテープが進路を示す右の沢に入る。水量も減り、倒木も目立ってくる。この先、赤水沢の合流点までリボンはつけられていた。藪漕ぎもなく890m付近のコルに出、下降する枝沢に降りる。傾斜が急なところは笹や灌木の助けを借りる。頻繁に使われるためか、枝先が折れており苦労するところもあった。赤水沢の本流に出ると幅の広い穏やかな流れだ。一か所、ステップを頼りにクライムダウンする滝があった。滑ると深い釜に落ちるだけだが、手がかりに乏しく、丸みを帯びたステップは滑りそうだ。静かに荷重を移動してクリアーした。倒木のある滝は、安全を期して懸垂下降する。

 

ほどなくウサギ滝。写真で見ると何ともなさそうだが…。ここにもステップが刻まれているが、これを使って降りる気にはなれない。ここは中段でピッチを刻んで、2回の懸垂下降となる。40mザイルを持参。30mザイルだと中段に降りるのにさえ苦労しただろう。ザイル使用もこの滝で終了。

ウサギ滝(見えなくもないが…)

 沢の傾斜が緩やかなため、流れが止まったかのようなところもある。時折、水音に驚いた魚がすばやく走る。赤や黄に色づき始めている木もある。紅葉の時期(例年10月半ばだそうだ)には岩肌の白さに映えてさぞかし美しかろうと思うが、今日でさえ水温は低い。股下近くまでの深さを歩かなければならないことを思うと、この時期でよしとしよう。穏やかな流れもよいが、変化に乏しく、飽きが来たころにようやく桃洞沢との合流点に出た。沢の中にはいなかった虫に追い立てられるように登山道を抜け、鳥獣保護センター前に戻った。キャンプ場へはさらに1時間以上を歩いて、今日の行動を終えた。下山報告したいが、あいにくと携帯は圏外である。

 

9/22 阿仁前田駅に併設の日帰り温泉で汗を流し、地元みうら庵製造の「バター餅を土産に来た日とは逆のルートで帰京した。「バター餅」は品川の『あきた美彩館で販売されているとか。6個入りで400円(800円の説も?)。ほんのりした甘味がいけています。お試しあれ。

   

コースタイム BC 630 → 鳥獣保護センター7:40 → 桃洞滝8:55 890mコル10:50→ 赤水沢本流合流1125 →ウサギ滝12:10 →鳥獣保護センター14:30 → BC 1550

 

 














 

 

 

 

秋田内陸縦貫線に乗り換え。一両だけの急行だが、途中の「田んぼアート」では減速して観光案内するサービスぶりです。

9/20 田んぼアート「桃太郎」

1216 車窓からの田んぼアート「鶴の恩返し」

 

 

 

 

 

 

 


    8
:49 桃洞沢・赤水沢の分岐点よりトウド沢に入る 

赤水沢との分岐を過ぎ、遊歩道が沢を横切るところで沢に入る。


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54 桃洞滝の手前

平板な岩盤の上を緩やかに水が流れる。水深は足首ほどで、桃洞滝へは長靴で観光に来る人もいるのが頷ける。所々に水流がえぐった深いポケットがある。


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57 桃洞滝 

1水深は足首ほどで、桃洞滝へは長靴で観光に来る人もいるのが頷ける。所々に水流がえぐった深いポケットがある。沢が右に曲がると立派な滝が現れる。吉川栄一氏が絶賛する桃洞滝だ。


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57 桃洞滝のアップした画像

桃洞滝は左岸(画面の右斜面)にはステップが刻まれており、下降はこわそうだが、難なく滝上に出られる。

907 桃洞滝の上部

桃洞滝の上部のナメ

滝上もナメが続く。どうやって越えようかと思案するところには、必ずといっていいほどステップがあり、使わせてもらう。

 

856 ハート型の甌穴

ナメを歩く

928 ナメ滝が続く

935 男滝

左岸にあるステップを利用する

男滝と呼ばれる滝には、左岸にステップと最近打たれたと思われるボルトがあり、ロープまで下がっている。750m付近で左岸からの枝沢を見送り、本流を進む。785m付近ではピンクのテープが進路を示す右の沢に入る。水量も減り、倒木も目立ってくる。この先、赤水沢の合流点までリボンはつけられていた。藪漕ぎもなく890m付近のコルに出、下降する枝沢に降りる。傾斜が急なところは笹や灌木の助けを借りる。頻繁に使われるためか、枝先が折れており苦労するところもあった。赤水沢の本流に出ると幅の広い穏やかな流れだ。一か所、ステップを頼りにクライムダウンする滝があった。滑ると深い釜に落ちるだけだが、手がかりに乏しく、丸みを帯びたステップは滑りそうだ。静かに荷重を移動してクリアーした。倒木のある滝は、安全を期して懸垂下降する。 

936 左岸にあるステップ

 男滝と呼ばれる滝には、左岸にステップと最近打たれたと思われるボルトがあり、ロープまで下がっている。

 750m付近で左岸からの枝沢を見送り、本流を進む。785m付近ではピンクのテープが進路を示す右の沢に入る。水量も減り、倒木も目立ってくる。

1125 赤木沢本流に出る

 

 この先、赤水沢の合流点までリボンはつけられていた。藪漕ぎもなく890m付近のコルに出、下降する枝沢に降りる。傾斜が急なところは笹や灌木の助けを借りる。頻繁に使われるためか、枝先が折れており苦労するところもあった。

 

 

 

1136 赤木沢本流を下る

 赤水沢の本流に出ると幅の広い穏やかな流れだ。

 

1141 左岸をクライムダウン

一か所、ステップを頼りにクライムダウンする滝があった。滑ると深い釜に落ちるだけだが、手がかりに乏しく、丸みを帯びたステップは滑りそうだ。静かに荷重を移動してクリアーした。倒木のある滝は、安全を期して懸垂下降する。 

9/21 1142

1152 倒木のある滝を懸垂下降する

倒木のある滝

1202

ウサギ滝の下降

 

 

1212 ウサギ滝下部を懸垂下降するTさん

 ほどなくウサギ滝。写真で見ると何ともなさそうだが…。ここにもステップが刻まれているが、これを使って降りる気にはなれない。ここは中段でピッチを刻んで、2回の懸垂下降となる。40mザイルを持参。30mザイルだと中段に降りるのにさえ苦労しただろう。ザイル使用もこの滝で終了。

 

1228 ウサギ滝(この写真ウサギの横姿に似ています)

1228 ウサギ滝2

1303 舗装道路のようだ
 沢の傾斜が緩やかなため、流れが止まったかのようなところもある。時折、水音に驚いた魚がすばやく走る。赤や黄に色づき始めている木もある。紅葉の時期(例年10月半ばだそうだ)には岩肌の白さに映えてさぞかし美しかろうと思うが、今日でさえ水温は低い。股下近くまでの深さを歩かなければならないことを思うと、この時期でよしとしよう。穏やかな流れもよいが、変化に乏しく、飽きが来たころにようやく桃洞沢との合流点に出た。沢の中にはいなかった虫に追い立てられるように登山道を抜け、鳥獣保護センター前に戻った。キャンプ場へはさらに1時間以上を歩いて、今日の行動を終えた。下山報告したいが、あいにくと携帯は圏外である。

1305

1323
 沢の傾斜が緩やかなため、流れが止まったかのようなところもある。時折、水音に驚いた魚がすばやく走る。赤や黄に色づき始めている木もある。紅葉の時期(例年10月半ばだそうだ)には岩肌の白さに映えてさぞかし美しかろうと思うが、今日でさえ水温は低い。股下近くまでの深さを歩かなければならないことを思うと、この時期でよしとしよう。穏やかな流れもよいが、変化に乏しく、飽きが来たころにようやく桃洞沢との合流点に出た。沢の中にはいなかった虫に追い立てられるように登山道を抜け、鳥獣保護センター前に戻った。キャンプ場へはさらに1時間以上を歩いて、今日の行動を終えた。下山報告したいが、あいにくと携帯は圏外である。

1346 トウド沢との合流も近い

 

 

 

 

 

 

 




















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