雪山山行 谷川連峰最高峰

仙ノ倉山2026.2北尾根ルート

期日:2014.4.1920

参加者:L田口、蓬生、松平、佐藤

コースタイム

419日 上野(発)626──815高崎824──931水上947──1004土樽(着)出発準備1107──1107大滑沢──1200群大ヒュッテ前(スパッツ着用)──藪混じりの急登──1423 1182mピーク テント設営 2000消灯

田口リーダーより仙ノ倉山を北尾根から登ろうとの提案があり、谷川連峰にそんなルートがあるのだとの思いで賛成しました。いざ地図を作成し、ルートを見ると急登は何箇所もあり、小さいピークも沢山あり困難さを感じさせます。

谷川連峰の奥深く群大ヒュッテ前でスパッツを着け、北尾根の急登に備えます

 

 土樽までは上野、高崎、水上の3回の乗り換えで漸く到着。水上まで桜が満開で田舎の素晴らしさを感じさせましたが、一転清水トンネルを越えるとそこは残雪の世界、土樽駅から県道541号への近道は雪の急斜面を恐る恐る下りました。

小屋場ノ頭1182mのテントサイトから見る明日登るルートを見ます。よく観察すると数箇所の難所がよそうされます。

 県道を越後湯沢方面へ進み毛無沢の橋を渡ってから、除雪された林道を南へ南へ谷川連峰の懐に深く入っていきます。群大ヒュッテ近くの発電所取水口まで除雪されていました。群大ヒュッテ前の橋を渡り、いよいよ今日の目標地点「小屋場ノ頭1182m地点」への急登が始まります。

いきなりの樹林帯の雪の急登はなんとか登るも標高1000mを超えると熊笹と石楠花の入り混じる藪の稜線にさしかかります。脇の雪面の急斜面は危険なのでしかたなく藪漕ぎに突入、石楠花を掴み、笹を掴んで重い重いザックを腕力で引き上げました。

 

 

漸く藪を抜け雪面を上へ上へと上がると今日の予定地点「小屋場ノ頭1182m地点」に1423分到着。ピークの下の雪の急斜面に12週間前に掘られたテント跡地を整備してジャンボテントを設営しました。小屋場の頭から、明日のルートのシッケイノ頭まで一望し、壁と小ピークが沢山あり、明日の困難さを想像させました。夜は松平シェフの用意した常夜鍋と赤飯を大変おいしく頂き、2000消灯

夜中にテントに雪が降るサラサラとの音がします。

小屋場ノ頭のテントサイトは谷川連峰の展望から越後湯沢の夜景の美しい場所です。

 




420日(晴)

起床340 526出発──625 1400m地点──急登──818シッケイノ頭──頂上直下の笹原の急登──1030仙ノ倉山山頂1054──1145シッケイノ頭──1350テント帰着 撤収1435──1523群大ヒュッテ前──1635土樽付近の橋(終了)──(タクシー)──越後湯沢駅(打ち上げ) 1910上越新幹線 2040東京駅(解散)

標高1530m付近から右から1627m峰、シッケイノ頭そして仙ノ倉山の肩の部分を見ます。

予報は「曇り時々雨」の予報が「曇り」に変わりましたが、あまり期待していませんでしたが、テントを出て朝日に輝く峰々を見て、幸運に感謝します。 

 

4時前に起床し、5時半前にはアイゼンを着用し出発します。スタートして暫くは樹林帯の穏やかな尾根を進みます。標高1300m〜1400mではかなりの急登になり、樹林帯から潅木帯に変化し、今日終始トップを務めた蓬生さんはルート選びに苦労します。稜線は雪の少なく藪漕ぎで苦戦、稜線脇の雪面は急斜面で危険、ルート選びに苦労しながら上へ上へと進みました。登るには何とかなるが、帰路はバックステップで下りるしかないと考えさせる場所が続きます。
仙ノ倉山山頂から万太郎山方面を展望します

1627m付近は巨大な雪庇が崩壊し、シッケイノ頭への急斜面が迫ってきます。なんとかシッケイノ頭を登りきると仙ノ倉山まで広々とした雪面と雄大な谷川連峰が広がり、気分は最高潮になります。

仙ノ倉山山頂での記念撮影です

 

仙ノ倉山直下の笹原の急登を這い上がり、ついに仙ノ倉山山頂に到着しました。私は谷川連峰を縦走した経験はないので初めての山頂です。谷川連峰の縦走路は4月の太陽に照らされ、かなり地表がでています。山頂からは遠く谷川岳・茂倉岳そして西には平標山が直ぐそばに、そしてその先に苗場連峰が見えました。

 

 

 

360度の景色を堪能したあとはシッケイノ頭までは気持ち良い雪上散歩したが、そこからは予想通りの要所要所のバックステップでの下りが続きました。メンバーによってはザイルでの補助が必要と感じさせる箇所が何箇所かありました。14時前にテントサイトに帰着しました。そうそうにテントを撤収し群大ヒュッテまで下りますが、行きに苦戦した藪漕ぎを避けるために左に迂回して雪面を下りますが、急斜面をバックステップで下り、そして急斜面をトラバースと緊張した下りが続きました。
シッケイノ頭下りの急斜面をバックステップで慎重に下る蓬生さん

1460m付近の岩峰をバックステップで下る松平さん

 

そうそうにテントを撤収し群大ヒュッテまで下りますが、行きに苦戦した藪漕ぎを避けるために左に迂回して雪面を下ります。急斜面をバックステップで下り、そして急斜面をトラバースと緊張した下りが続きました。

 

群大ヒュッテ前からは除雪した林道を「蕗の薹」を採りながら、土樽駅近くまで戻り、タクシーで越後湯沢に向かい、駅前の食堂で打ち上げをし、新幹線で帰京しました。

私としては仙ノ倉山北尾根という積雪期しか登れない登山ルートを登れたこと。私にとっては難易度が高く、それだけに満足度の高い山行であったことに感謝いたします。(佐藤)

 







2014年4月19日


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35 土樽駅で2分違いで新幹線越後湯沢から登り普通列車で到着した蓬生さんと合流、
駅から下りると残雪の世界です。土樽駅から通常は階段で県道に下りますが、雪に覆われ
おっかなびっくりで県道へ下ります。

     
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12 県道を毛渡橋で右折し、林道を群大ヒュッテ目指して歩きます。除雪はしてあるものの普段は水の少ない
大滑沢を少し靴の中が濡れながら渡りました。

 


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36 除雪したばかりの林道です。除雪していなかったら30分は余計にかかったでしょう。

 


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47 発電所取水口の近くは除雪作業中でした。


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56 群大ヒュッテ付近からこれから登る尾根が良く見えます。かなりの斜度で一直線に駆け上がっています。


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01 外観は手入れの良い群大ヒュッテです。

 
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07群大ヒュッテの前の毛渡沢の頑丈な橋を渡ってから、スパッツを着け、これから急峻な尾根に取り付きます。


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39 予想通り急峻な尾根でした。

 
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53 潅木に黄色の花を付け、やはり春なんだとの印象です。


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26 標高1000mを超えると尾根筋は石楠花と熊笹の混ざったブッシュです。急傾斜なので笹を
掴んで身体を引き上げます。稜線を外すと雪面ですが、急傾斜でしかたなくブッシュの稜線へ戻ります。


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57 14:23に標高1182mのテント設営予定地点に到着し、1〜2週間前に張られてテント跡地を拡げてテントを張ることにしました。ジャンボテントは大きくかなり広く整地をしなければなりませんでした。さすがにジャンボテントに4人では広くて快適でした。


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42 谷川連峰の主脈は雲に覆われ特定しにくい状況でした。

1545 標高1182mのテントサイトから明日のルートのシッケイノ頭まで良く見えます。正面の細い尾根を1400mまで登り、右に折れて小ピークを越えながらシッケイノ頭までのルートがはっきり分かります。

 

 




2014年4月20日


514 日の出前 シッケイノ頭に月が出ています。20:00就寝直後に雪の降る音を聞いたいましたが、素晴らしい晴れにこころが踊りました

521 左荒沢山、右足拍子岳の鋭峰です。6〜7年前の雪山教室で登った山です。


522 テントを出て出発準備です。寒くありません。さすが4月20日です。


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49 テントをでて標高1280m付近の痩せ尾根を登ります。

615 右に万太郎山 左に茂倉岳 中央遠くに谷川岳の一部を見ます。 


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27 標高1400m付近を登ります。これから小さいピークが連続してきます。快調に歩きました。

706 右より1627mピーク、1737mシッケイノ頭、仙ノ倉山の肩の部分を見ます。


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22 1627m地点の峰を前にしています。標高差はないものの迫って来た感じがします。

 


 
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22 シッケイノ頭1737mに到達し、仙ノ倉山の直下まで広がる雪原の美しさを味わいます。ここまで3時間を歩きました。

 
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22 平標山の緩やかな山頂も近づいてきました。


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43 仙ノ倉山直下の笹がでた斜面を登ります。最後の急登です。写真では高度感がでません。



 
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36 谷川連峰の最高峰、仙ノ倉山頂2026.2mでの記念撮影です。軽く食事をしてから下り始めます。今日の道中は長い。

 
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37 仙ノ倉山山頂から見る平標山です。今日帰京しなければ、簡単に往復できそうです。

 
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38 仙ノ倉山山頂からみる万太郎山です。

 
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42 平標山の肩の部分より遠くに苗場山が見えます。
これから長く厳しい下りが予想されます。帰りはバックステップを繰り返すでしょう。

 
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05 シッケイノ頭をバックステップで下る蓬生さんです。

 
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32 1627m地点付近は雪庇が大崩壊し、いまにも谷底へ崩落しそうな感じです。しかたなく谷側の雪庇を歩かなくてはならない場所もあり、気をつかいました。

 
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34 1627m付近から振り返る右シッケイノ頭と左仙ノ倉山山頂の肩の部分です。

 
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58 1627m地点をバックステップで下りる松平さんです。

 
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58 雪も緩んで時々雪面に大穴を開け、歩きにくくなりました。14:00テントサイトに帰着しました。


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00 まずはビールで仙ノ倉山登頂の乾杯をして、テントを撤収し下山準備です。

 
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06 14:35に1182m地点を出発し、行きに苦戦したブッシュを避け、左斜面をバックステップで下り、右にトラバースしますが雪の斜面が急傾斜で慎重にトラバースしました。

 
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39 通常なら50分もあれば下れるところを1時間以上もかかってしまいました。群大ヒュッテまで下り、後は長い林道を歩くだけです。

 
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10 昨日歩いた林道に今日はところどころ蕗の薹がでて、お土産に摘みながらの林道歩きでした。
到着は17:00 朝5時30分前に出発し、11時間半の行動時間は歩けば歩けるものだの思いです。



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