上高地花巡り散歩と残雪の槍沢アタック

2015年5月24日(日)〜26日(火)

参加者 L 飯嶋  渡辺綺  堤

24 8:30上高地着  9:00出発 10:25明神着 11:45徳沢着 13:05横尾着 13:30横尾発 14:30二の俣着 15:15槍沢ロッジ着  

25 5:30朝食 7:10ロッジ発 7:50ババ平 9:00大曲 11:20グリーンバンド着(モーレンの上の緑地帯) 13:45槍ヶ岳山荘着

26 (朝食前飯嶋、堤槍穂先登る) 6:00朝食 7:00山荘発 8:00グリーンバンド 9:00大曲 9:45ババ平 10:151:10槍沢ロッジ昼食 12:40横尾 13:30徳沢14:30明神 15:20バスターミナル 

 
24日(火)晴れ
遂に週間天気予報の傘マークが無くなった。雪の槍沢を目指そうという気持ちが、高まっていく。上高地の花々をゆっくり観賞できるようにと、飯嶋リーダーが早朝車を出してくれる事になった。せっかく天神平で、雪の歩行訓練をしたのに、綾乃さんが、腰痛で来られないのは、残念。

上高地河童橋でスタートの記念撮影です

 

心地良い風、新緑の化粧柳の葉が、梓川に緑の影を落とす。涸沢、槍沢で、今シーズン最後の豪快なスキーを楽しんで帰る若者達とすれ違う。谷筋にいっぱい雪を残した穂高連峰は、3月に見たネパールの山に比べて遜色がない。

 

徳沢辺りからニリンソウが、林床いっぱいに咲いている。ほのかにピンクに染まる花弁をカメラに収めるべく、飯嶋さんはじっと焦点を合わせている。大好きなサンカヨウに今年も会えた幸せ。3人で顔を見合わせ、“最高の時に来たネ”と、何度も言い合う。こんな日は、サルたちも嬉しいのかしら、花畑のあちこちでじゃれあっている。
新緑と花畑の梓川に猿達も喜んでいました

 

 

途中元会員の渡辺君に会う。山のガイドをしているからよく会う。予定の時刻に槍沢ロッジ到着。まずは、風呂に入る。大きな湯船に綺子さんと二人だけ。贅沢なバスタイム。今夜の客は他に男性一人の四人だけ。食卓を囲んでヤマ談議に話しが弾んだ。しかし明日を思って、早寝。

 

 25日(月)晴れのち曇り、夕方から雨、みぞれ

 

朝少し雲が多いが、風も無く絶好の日和だ。ババ平までの道は、夏道が出ている箇所が多い。残雪の上は踏み跡だらけだ。潅木の中を歩きやすい所を探しながら行く。何度も来ているリーダーは、今年は雪が少ないと驚いていた。槍沢の右側を行けば良いのだが、先頭堤は、何回かコース取りに、首をかしげた。標識も赤布も無く、雪が多い時、この辺りが一番迷う箇所だそうだ。
広大な槍沢を登ります。人影はありません。
槍沢を一歩一歩登ります。徐々に槍ヶ岳の鋭鋒が近づいてきます。

 道が槍沢に近づくと、大きなクレバス、スノーブリッジが有り、やや嫌らしいところだ。ここでアイゼンを着ける。綺子さんは、槍沢でアイゼン、ピッケルの豪勢なデビューだ。先頭が飯嶋さんになって、U字谷の底をほぼ一直線に登っていく。赤布を付けた竹が、20m置きぐらいに備えてある。雪質は、固すぎず、柔らかすぎず実に歩き易い。広大な槍沢に人の姿が無いなんて不思議な感じだ。シーズンには、蟻の行列のようなのに。グリーンバンド下の急登で一汗かいた。後は小屋の直下に急登が待っている。

 見上げると昨晩同宿の男性が豆粒のように見える。急斜面で動かないようだ。後で聞いたら、コース取りに迷っていたそうだ。私達は、彼のトレースをいただいて、ちょっと楽をした。少し雲がでてきた。ゆっくりとしたペースで一歩一歩着実に進み、2時前に小屋に着いた。槍の穂先は残念ながらガスで見えない。三人とも、数回穂先を登っているので、今日は止めた。又しても4人しかいない小屋で、ゆったり、お茶タイムを楽しんだ。夕方雨が降ってきた。気温が下がり辺りがうっすら白くなった。    ここまで堤 記)

 

26日(火)晴れ。

 5時頃、目をさますとすでに飯嶋さんの布団はからっぽ。槍の穂先登頂に出かけたらしい。それを知って堤さんもすぐ準備をし飯嶋さんの後を追って山荘を出て行った。昨夕、いつのまにか雨が雪に変わったのを見て“明日の朝は凍って滑るから槍の穂先登頂はやめよう”と話していたのだがベテランの2人は目の前の槍のとんがりを見て血が騒いだのでしょう!6時からの朝食には3人そろって、穂先登頂の話を聞きながらくつろぐ。

槍岳山荘の前の標高3000mのテラスで記念撮影

青空と雪渓と岩の世界
槍ヶ岳も小さくなりました。昨日苦労した槍沢をシリセードで楽しみました

 7時に山荘を出発。昨日登ってきたU字谷の長〜い雪渓が真っ青な空と太陽に照らされて美しく輝いている。この光景に思わず感動してしまう。昨日は大曲〜殺生ヒュッテ付近のグリーンバンド〜槍岳山荘までの急登に苦労したが、今日は先頭の飯嶋さんに習いシリセードーをくり返しながら楽してグリーンバンドに着いた。

 

ここで振り返り見る槍がまた素晴らしい。青空と雪渓と岩のコントラストが!殺生ヒュッテでは今日か明日が小屋開きらしくヘリコプターで従業員を運んでいる様子だ。食糧を下すヘリコプターは目にするが人を運ぶのは初めて見たのでびっくり。大曲付近まで雪渓とたわむれ楽しみながら時間を短縮できた。

 

槍沢ロッジで雪で濡れたザック、靴、アイゼン等を庭先に広げゆっくりとランチタイムを楽しんだ。山小屋も山も雪渓も、なにもかも独り占めの贅沢な残雪の山行だ。
槍沢ロッジで雪の道具を乾かし、休息を楽しみました。

 

槍沢ロッジ→横尾→徳沢→明神→上高地への帰りは、わき目もふらず歩きコースタイムを大幅に短縮して上高地バスターミナルに到着。5分後に出発するバスに乗車することができた。

夏の槍ヶ岳は何度か登っているが、残雪のこの季節は初めての体験でした。夏山とはまた異なる魅力いっぱいの山行でした。谷川岳明神平で訓練山行をしてくださった堤さん、ありがとうございます。今回のコースのお世話とリード、そして車を出して家まで送迎をしてくださったリーダーの飯嶋さん、ありがとうございます。

突然の腰痛で参加できなかったあやのさん、来年はぜひ一緒に行きましょうね!     (渡辺 記)

 































































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