予定外にピークを踏んだ将棊頭山

2015.11/20-21

 

昨年末、山行の候補地として計画したが、途中の林道通行止めがあって断念。状態把握のため、今回の偵察山行となった。桂小場からの登山道は、駒ヶ岳ロープウェイができるまで木曽駒に至るメインルートとして利用されていたという。登山口からピークまでの標高差は1500m余りである。三連休の中央高速は混雑が予想されるので、前日の金曜日に入山、土曜日には帰京の予定だ。天気もこの2日間はよろしいようだ。

 

11/20 中央高速バスは、定刻の10時に伊那市に到着。予約していたタクシーに乗り換えて登山口に向かう。発電所から先の道路は、冬期閉鎖となるため登山口まで3040分程度歩かなければならない。今日の行動は大樽避難小屋までで、標高差は800m3時間程度だろう。途中、「ぶどうの泉」や「野田場」という水場を通過する。避難小屋でも水の確保が可能ということだが、この時期は確証がないので「野田場」で予備の水筒も満タンにする。登山道は緩やかな勾配のつづら折りに作られていて、歩きやすい。順調に高度を上げ、「馬返し」まで来ると避難小屋も近い。10人程度が泊まれる小屋だが、小屋脇の平坦地にテントを設営する。小屋の中で小さなガスコンロを使用しても温まらないのが理由だ。水場は豊富な水量で流れている。心配は杞憂だったわけだが、これも訓練でしょう。

                                大樽小屋

                                              行者岩()と御嶽山

11/21 南アルプスの山並から太陽が顔を出すころ、テントに不要な荷物を置いて頂上に向かう。大樽小屋から胸突き八丁の頭までの傾斜が比較的きつく、唯一困難な箇所といえるだろうか。時間にして1時間30分程の辛抱だ。信大ルート分岐、弘法石を過ぎると津島神社跡。ここではヒカリゴケが見られるというが、判然としなかった。途中、休憩を入れてひと頑張りすると稜線2590mに出る。木曾谷を挟んで御岳山が眺められるが、噴煙は上がっていないようだ。遠く槍の穂先と雪をまとい始めた穂高が見える。八が岳には雪はなさそうで、例年より冬の到来が遅いようだ。行者岩は山頂に岩を屹立させ、登行意欲を増すような偉容を誇る。風が少々冷たいが、この季節では当然のこと。当初計画は、行者岩2658mまでの往復だったが、天候の問題なく、気温が高いせいもあって積雪もない。こんな条件に恵まれているのに登頂しない理由がなく、年末に持ち越すと場合によっては行けない可能性もあることから、ピークをめざす。冬ルートは稜線を直登するが、行きは夏ルートを利用し、西駒山荘から尾根に上がるルートとした。さすがに2700m近い標高では氷柱が下がっている。立派な小屋もシーズンオフの今は人影なく、静まり返っている。避難小屋から2時間30分、頂上に到着した。目的地だった行者岩は眼下になり、今や精彩を欠く。

                                        将棊頭山山頂で

冬ルートを上がってくる登山者とすれ違う。日向で、風の影響を受けない胸突きの頭で休憩する。避難小屋に戻り、撤収後、来た道を下山した。

 

年末山行で南駒ヶ岳に行こうと今回と同じ頃に偵察を行ったのは、もう10年以上前になろうか。この時も天候が良くピークに立てたのは良いが、積雪期は困難と判断し、年末は別の山に出かけた。今回も当初予定以上の結果で、モチベーションの低下は否めない。さて、年末はどこの雪山へ行こうか。

 

メンバー 田口、堤、松平、蓬生()

 

コースタイム 11/20 桂小場10:50→野田場12:20→馬返し13:15→大樽小屋14:00

11/21 大樽小屋6:50→津島神社8:00→胸突きの頭8:45→将棊頭山9:25→胸突きの頭10:10→大樽小屋11:15-11:45→野田場12:30→桂小場13:40→伊那市

 

 

 

 

































































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