1272m         1491m 
       2016年初登山  鍋割山()、塔ノ岳 山行記録

山行日)  2015.12.312016.1.1

参加者)  内藤、得津(塔ノ岳山頂で合流し一緒に下山)、関山()

コースタイム)

[1日目]

大倉(10:10)・・・二俣(12:0012:20)・・・林道終点/ミズヒ沢(13:05)・・・後沢乗越(13:20)・・・鍋割山頂上(14:25)/鍋割山荘()

[2日目]

鍋割山荘(8:00)・・・小丸(9:00)・・・二俣分岐(9:00)・・・大丸(9:20)・・・金冷シ(9:30)・・・塔ノ岳(10:00/得津さんと合流-10:30)・・・金冷シ(10:45)・・・花立山荘(11:0011:30)・・・堀山の家(12:1012:25)・・・駒止茶屋(12:50)・・・見晴茶屋(13:20)・・・大倉バス停(13:50)

 

【記録・感想】

皆様は、新しい年の幕開けをどのようにお迎えになられましたでしょうか。

私たち内藤さんと関山の二人は、丹沢の鍋割山の山頂で2016年元旦のご来光に手を合わせ、この時を区切りとしていろいろなことを反省し、又、新しい決意を打ち立てたのでした。

この新年という折角の機会を思い切り活用して、新しい課題へチャレンジしてみようという初登山でした。

それは、もうひとつ上の人生設計への挑戦といってもいいかもしれません。新しい年をむかえるカレンダーには、過去がありません。このカレンダーにはこれからの人生の設計図を書き込んでいくのです。どう生きたいのか、自分の時間や人生をどうデザインするべきかを考えて行くのです。この二人の山旅は、そんな生き方をデザインする新鮮な出会いの旅でもありました。そして、他にもう一つの思いがあるのです。

それは、山ガールのための登山応援サイトの「山小屋BEST10」に、燕山荘や硫黄岳山荘、常念小屋、横尾山荘などの名だたる山荘と一緒に鍋割山荘がランクインされているのを知ったのです。

昨今の山小屋は、山ガールを意識した清潔で快適な造りに改修し、おいしい料理を出すなど様変わりしているのです。そして、八ヶ岳周辺には、ステーキ、ボルシチ(ロシアの煮込み料理)、馬肉のすき焼、スイーツ&コケモモティーなどの名物料理を出す小屋も多くあり、それらの料理を楽しみに登山をしている山ガールたちがいるのです。そういった観点からすると、鍋焼きうどんの鍋割山荘が人気があるというのはうなずける話です。鍋割山荘は鍋焼きうどんだけではなく、大晦日の年越し料理(鍋料理や年越しそば)と元旦のおせち料理(お雑煮)とお屠蘇などがボリュームがありお代わりもできることや、主人や女将の小屋利用者に寄り添う温かなもてなしにも人気があるのです。 関山君は、今年は年末年始休が短い上に、格安航空券をゲットするタイミングを逃してしまって、小樽への帰省を諦めていました。ところが、この鍋割山荘のことを知って、この正月は山ガールと楽しく過ごすことに決め込んだのです。そこで、早くから山荘に予約を入れ、一緒に行ってくれる相棒を探すことにしていたのです。周りからは、動機が不純だとか、誰と行くのか、誰それさんが行きたいといってたわよ、などといろいろと興味と関心のある人たちからの声が聞こえてきました。

 

関山君が相棒と考えていた人物像は、山ガールにとって毒とならず、危害を与えず、カッコをつけず、軟派登山をしない、清く正しく美しい、そうです関山君のような人でした。そこに、「内藤さんが行きたいと言っていますよ」という情報が入り、ああ彼はまさしく相棒にうってつけの人だと関山君は直感し、大喜びでその真実を確認するために彼に電話をしたのです。後日、彼の住まいの近くの西小山駅に出向いて、喫茶店で山行案内書をもとに打ち合わせをしました。そして、彼には毒のないことを容易に確認することができたのです。それから二人は、一泊二日の山旅にでかけました。


大倉口から林道を歩いて二俣で小休止

 

私たちが鍋割山を目指したコースは、沢沿いの西川林道を大倉から二俣までを歩く一般的なコースです。

 

 

関山君のリュックはいつものようにパンパンに荷物が詰まっており、さらにその上に、ナップザックを被せて背負っています。中には缶ビール、日本酒、ウィスキー等のパーティー飲料が入っています。二俣まではなだらかな林道の登りが続き、二俣の沢を渡ったところで小休止です。ここから傾斜が厳しくなり40分程でミズヒ沢に着きます。ここには水道水の入った2リットルのペットボトルがたくさん置いてあり、鍋割山荘にボランティアで運び上げてくれるようにとの看板が立っていました。内藤さんは2リットルのボトルを1本荷揚することにしました。
林道終点/ミズヒ沢で水2リッターを鍋割山荘まで荷揚します

 

 

鍋割山1272.5m頂上に到着しました

 関山君にはそのような余裕は全くありません。ここは、林道の終点であり、15分程で後沢乗越に出ます。ここからは、落葉広葉樹のなかの傾斜のある尾根道を歩いて行きます。山頂が近づくにつれて視界が開けてきましたが、山頂からは少しガスっていて富士山や周辺の山々を見ることはできませんでした。

 小屋に入り宿泊の手続きをして、2階に寝るスペースを確保し、指定された1階の豆炭炬燵のテーブル席に座って、食事が準備されてくるのを相席者と歓談しながら待ちました。
17:30頃から食事が始まり、おでん、てんぷら、海鮮鍋などを食べ、持ち寄ったアルコールを飲みながらの山談義が盛り上がりました。和気藹々とした楽しい時間が流れ、20時頃には年越しそばも出されました。

そして、カウントダウンをしないまま消灯時刻を向かえ、就寝しました。

鍋割山頂からの2016年の初日の出(江ノ島の上空) 

 

元旦の朝はおだやかに江ノ島の上空から明け、この見事なご来光を拝み、淡くピンク色に染まり始めた富士山を仰ぎ見てから、小屋へと戻りました。





俳句を1句 「 初日の出待つときめきはレモン味

 小屋に入ると、炬燵のテーブル席には昨晩と同じ面々が顔をそろえていました。みんなうれしそうで、とても素敵な笑顔をしています。小屋の多くの人々のこうした笑顔は、すばらしいご来光に思わず手を合わせた感謝と感動の喜びを、皆が共感できたからこそ生まれてくるのだと思います。内藤さんも山ガールと並んで素敵な表情をしています。そして、7時過ぎから朝食が始まりました。

山ガール?(山女)との語らい

 


お雑煮&お屠蘇

 

おせち料理とお雑煮です。お雑煮はすまし汁で高野豆腐、昆布、野菜の具沢山にお餅が二つ入っています。そして、樽酒がふるまわれ、主人の大きな声で鍋割山荘流の新年の挨拶があり、全員で乾杯をしました。とにかく愉快なのです。この小屋にいるおおぜいの人たちが、年を重ねてもこんなにも楽しげで、豊かな表情をして、生き生きとしているのが愉快なのです。そして、私たちもその仲間なのですから。

 

 

さあ、いよいよ塔ノ岳登攀の出発です。

今朝の足取りはとても軽く快調です。山頂までの標高差は約220mで、鍋割山稜のブナの林の中をゆっくりと歩きます。途中、塔ノ岳から下りて来るいくつかの若者たちのグループと行き交いますが、皆爽やかで元気です。

鍋割山荘を出発し塔ノ岳へ

 夜明け前に大倉を発ち、バカ尾根を一気に登って、塔ノ岳山頂でご来光を見てきたという人たちです。 小丸、大丸のピークを通過し、金冷シに来ました。ここはバカ尾根との出合い(分岐)であり、山頂までずーと階段が続いています。 やがて視界が開け、階段席のようになっている塔ノ岳に着きました。

 頂上には、今朝、大倉からバカ尾根を登ってきたという得津さんが、僕らの到着を待っていました。想定外のことでびっくりすると同時にとてもうれしくなりました。明後日(2/3)の谷川岳雪山山行の足慣らしに2時間10分の超速で登ってきたというのですから二度びっくりです。

塔ノ岳山頂(得津さんと合流)

  快晴に恵まれ見晴らしの素晴らしい頂上で、富士山をバックに写真を撮り、三人して下山しました。途中、花立山荘で甘酒を飲み、湘南の海、相模湾、伊豆諸島を眺めながらの楽しい下山となりました。下山後に、内藤さんと関山君は、地元の西小山の居酒屋で下山の無事と友好を祝して慰労会を行い、妻談義で熱く盛り上がりました。夫婦はどのような気持ちの持ち方をしていけばよいのか。夫婦である以前の、無条件な男・女であるという新鮮な関係。密着していると同時に離れている。純粋な関係を保っていく。このような夫婦円満であるための談義です。 

 

 

































































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