宇都宮アルプス山行記録

山 行 日  2016年4月24日()

参 加 者  日比野、三部、L関山()

アクセス/コースタイム

JR品川駅東海道本線快速ラビット(6:33)---宇都宮駅(8:18) 宇都宮駅(8:30)---<関東バス>---一里塚バス停(9:07着/(9:10登山開始)・・・子どものもり公園(9:40-9:50)・・・榛名山(10:40)・・・男山(10:55)・・・本山(11:25-11:50)・・・飯盛山(13:00)・・・高舘山(14:15)・・・黒戸山(14:45-15:00)・・・[兜山]・・・中徳次郎バス停(16:00/16:06)---<関東バス>---JR宇都宮駅(16:45)

JR宇都宮駅(17:03)---<東北本線/東京経由熱海行>---品川駅(19:13)

 

[記録・感想]

どこの地域にも「○○銀座」という商店街があるように、ご当地には「○○アルプス」という名称の山域があります。このたびのアルプスシリーズ第2段は、栃木県宇都宮市北部にある標高300mから500mほどの山並です。篠井連峰(榛名山・男山・本山・飯盛山)と冨屋連峰(高舘山・黒戸山・兜山)の二つの連山を縦走するこのコースは、篠井富屋連峰と言われ「宇都宮アルプス」とも呼ばれていて、宇都宮市民の健康ハイキングコースとなっているようです。前半の篠井連峰は岩が多く痩せ尾根が続くのに対して、後半の富屋連峰はゆるやかな山歩きとなり、その山容は一変します。

登山口となる「子どものもり公園」までのアクセスの便は悪く、最寄りのバス停から2km(30)を歩かなければなりませんでした。

天気予報は一週間前から、「曇り」や「曇り時々晴れ」、「雨のち晴れ」などと安定しない空模様を報じていて、中止かも・・・、と随分気をもみました。しかし、前日になって宇都宮では雨は夜中に極わずかしか降らず、天気は回復して行くと報じました。雨の心配もなく春の山歩きを楽しむことができました。

宇都宮の天気予報 5/23 8:00

 

 

登山基地となる公園には、体育設備や冒険活動センター、駐車場、トイレ等が完備しています。地元山岳会が主催する公開ハイキングのメンバー25名も来ていました。園内には山桜が満開で、レンゲツツジが咲き始めていました。身支度を整えて9:50にいよいよ出発です。日比野さんが先頭を務め、有酸素運動モードへ移行するよう心地良いペースで快適な歩行を続けます。

 

 

公園管理棟駐車場から砂利道をしばらく進むと左側に登山道があります。真正面に1番目のピーク榛名山が見えています。

 

 登山道入口からは杉林の中の谷筋(谷は枯れています)をひたすら登って行きます。谷筋を登り詰めるとコル(尾根の鞍部)に達し、左(北東側)を行くと男山、右(南西側)へ行くと榛名山に着きます。榛名山へ続く尾根道は樹木の根っこが地表に露出してゴツゴツしています。頂上直下の数メーターは急な登りです。ヤシオツツジの仲間のアカヤシオ(栃木県の県花)を山道のいたるところで見ることができ、レンゲツツジやシロヤシオも散見できました。頂上は狭く小さな石の祠がありました。コルまで戻って男山へ向かいます。尾根を登りきったところが山頂かと思いましたが、本当の山頂は少し西側にありました。そして、男山と本山をつなぐ吊尾根を渡って今コースの最高峰の本山へ向かいます。頂上は樹木の囲いがなく展望はとても良い(360)のですが、春霞で眺望は望めません。

[男山山頂] [本山山頂/昼食を摂りました]

 

 

[越えてきた榛名山と男山]

[レンゲツツジ]

[アカヤシオ]

 本山を後にして岩場をロープを補助に下ります。尾根を下りきった盆地のような地形の林の中を進むと鉄塔が現れます。次の飯盛山へはここから標高差100mほどの急登が続き、樹木やロープに助けられて頂上に到着します。ここには石の祠が置かれていますが、眺望はよくありません。

[本山の下り]

[飯盛山山頂]

[飯盛山の下山]

下山する飯盛山東側斜面は、地形図で見ると等高線が密集しており、本コースで一番の急坂です。この斜面は落ち葉に覆われて滑りやすく足もとがおぼつきません。長区間に渡ってロープが張られているので、ロープにしがみついて皆下山しました。下山するとアスファルトの林道に出ましたが、次の高舘山への取付口が分かり難く、林道を南東方向にしばらく行くと右手に「大畑林道登山口」の道標を見つけました。杉林のゆるやかな林道をコルまで下ると青嵐峠に着き、ここを登り返すと高舘山に到着です。山頂は平坦で広く見通しの良い場所なのですが、春霞で景色は遠望できません。次の黒戸山へは分岐まで戻り、小さな起伏を繰り返して進むと目立たないピークに着きます。ここが黒戸山の山頂で比較的大きな岩があっちこっちに転がっていて、関山君は岩の上で転倒し、左膝を岩にぶつけて出血しました。今日2回目の何でもない所での転倒です。

転倒原因を考えてみると、食料摂取不足と水分不足による筋肉の疲労と敏捷性、平衡性などの運動能力、感覚能力の低下が原因したように思います。必要カロリー摂取量を計算してみると、2600kcalが必要で、このうち70%の1820kcalを摂取できていればOKでしたが、900〜1000kcal程度しか摂れていませんでした。又、消費水分量を計算してみると、1950mlの水分補給が必要であったものの、1000mlしか飲んでいなかったのです。食料も水も十分に持参していたのですが、体が食べたい飲みたいと欲しませんでした。必要カロリー摂取量や消費水分量は計算で求めることができるので、体が欲しなくてもその必要量は食べるように飲むようにしなければならないのだと思いました。これからの夏山山行では多量の汗をかきバテやすくなるので、適正な食料と水分を摂取しなければ危険です。ケガの応急処置をお二人にしていただき、元気に歩行を続けました。

 

[高舘山山頂]

[黒戸山山頂]

[帰路車中からの夕日]

 黒戸山から林の中を下り、舗装された林道に出ました。最後のピークとなる兜山はこの林道を右に行くのですが、疲労度と時刻を考慮して左に下って田園の中を中徳次郎バス停に進みました。

兜山を登攀しなかったことはとても残念でしたが、バスの乗継や電車の乗継は順調にいき、宇都宮駅でビール缶を買い、ボックス席に座って歓談しながら無事帰宅しました。

 

[感想/三部さん]

低山ながら、七つの山はそれぞれに趣があり(最後の兜山を登らなかったのはちょっと残念)、特に高舘山へ向かう飯盛山の厳しい下山路には鎖場ならぬ長い長いザイル場があって、緊張しつつ下山しました。なかなかボリュームのある楽しい登山でした。もう一度行きたいです。

 

[感想/日比野さん]

高度500m前後のピークが6〜7か所もあり、アップダウンも結構あってかなり汗をかきました。そこそこのトレーニングになったと思います。帰りの車中から見た夕日がきれいでした。


北海度や東北などの雪国でなくとも、長い冬から目が覚めていっせいに萌え立つ春は、どこでもどんな年でも美しく思います。アルプスシリーズで最初に訪れた太平アルプスでは、桜の花が連山を見事に彩り、まさに春爛漫というのはこのことなんだと、だれにも納得させる風景がありました。ここ宇都宮でも新しく芽吹いた新緑といっせいに咲く多種のツツジの花が登山者を楽しませてくれました。このように自然はいつも変わらぬ姿で迎えてくれます。 

           ここで1句 新緑をつなぐ七峰輝きて

登山計画があるのはうれしいものです。次は湘南アルプス、三浦アルプス、根子岳・四阿山、茅ケ岳・金ケ岳と続きますが、地図やガイドブックを読んで調べるのはとても楽しいものです。

 

 
































































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