北アルプス 槍ヶ岳 3180

日 程   201651416

参加者  飯島(L)、福井(SL)、松平、桑村、上野、吉岡(14日、記録)、渡辺綺子(15日、記録)、 橋元(16日、記録)

514日 新宿7:00-9:39松本10:15-12:00上高地12:20-横尾山荘テント

5月15日 横尾山荘5:00-槍ヶ岳山荘14:30-15:00槍ヶ岳往復-16:00山荘

5月16日 槍ヶ岳山荘5:30-横尾山荘テント場撤収14:30-小梨平日帰り温泉- 上高地バスターミナル16:00
      -17:35
松本18:35-21:06新宿

7時新宿発あずさはお盆なみの混雑でした。また松平さんは京浜東北線で人身事故の為次の電車に乗り横尾で待ち合わせということで7人は松本改札口で合流し、バスで上高地に到着。天気は快晴、上野さん指導の下ストレッチを終わらせ12;30に上高地を出発、横尾まで3時間の道のりが始まりました。






道の両側には可愛いニリンソウが満開で背中の荷物は重いが心はウキウキ!!途中休憩の徳澤園でソフトクリームを食べているとき松平さんと合流し、全員揃って横尾山荘には15:30到着。食当は桑村さんなのでメニューを聞いてみると、なんと黒毛和牛のすき焼き。肉はとても柔らかく桑村さんの食事で参加者を喜ばせたいという気持ちが伝わってきました。(吉岡)

 

 

 

 

 

5152日目晴天 
横尾山荘(テント場)発520700槍沢ロッジ745ババ平840大曲1052グリーンバンド(グリーン上のハイ松帯)1320槍ヶ岳山荘14:〜15:槍穂先登頂(槍ヶ岳山荘泊)     

 

※テント内での朝食後、520に横尾山荘前を出発する。不要な荷物はテントに置いてきたので昨日とはうって変わり身軽で軽快だ。

天気も良し。沢の流れと小鳥のさえずりを聞きながら最初の目的地、槍沢ロッジへの登山道を進む。槍沢ロッジで水分補給とトイレ休憩。早朝のロッジは閑散として人の気配がない。

    

 

 

ババ平の手前でアイゼンとピッケルを使用する。昨年も雪が少なかったが今年も同様だ。先頭を飯嶋さん、最後尾を桑村さんにお願いしていよいよ残雪の槍登頂隊のスタートだ。

 

 

大曲までは比較的緩やかな傾斜を進む。東鎌尾根に合流する水俣乗越へ垂直に伸びる登山道を正面に見て、我々は左手(西方向)に進みグリーンバンドを目指す。ここからは傾斜がきつくなりU字形に広がる残雪の槍沢を11歩進むことになる。

 

 

 

大汗をかいてやっとグリーンバンドに到着。水分補給とアルプスの山々を眺めて休憩タイム。傾斜のきついU字形の谷を進むにつれ槍の穂先が見えてきた。殺生ヒュッテの赤い屋根も雪の中に見えてきた。槍ヶ岳山荘までひとふんばりと感じられホッとする。山荘直下の1番の急登を登りきり1320分山荘に到着した。

 

 

部屋にザックを置いて、槍の穂先に登ることになった。(橋元さんは山荘で休憩)

登り下り約1時間の行程。あの夏の大行列がうそのように静かで槍を独り占めの感だ。

 

頂上から眺める残雪の北アルプスの山々が美しくて感動的でした。

夕方5時から食事。夏には満員であろう広い食堂は他に数人の登山者がいました。

天候に恵まれ、残雪の北アルプスの風景に魅せられ、U字谷の急登・槍の穂先を無事登りきったことに感謝し乾杯1日が終わりました。   (記録 渡辺)

 

 

 

                  

516日 山行3日目 (橋元記)

 

朝、目が覚めて窓の外を見ると気持ちのいい快晴だ。小屋の外に出て、槍ヶ岳、立山連邦、穂高連峰、富士山・南アルプス等、360度の絶景パノラマをカメラに収める。

 

 

 

支度を整えて出発(530) 昨日の登りでアイゼン歩行に慣れたつもりだったが、今日は下り。いざ、斜面の淵に立つと、思ったより傾斜が急だ。眼下に広がる雪の谷は、広大なスキー場のように見える。昨日、若者達が、スキー板を担いで山を登っては、滑り下りていく姿を、何度か目にした。彼らのように、スキー板をつけて滑っていければ、楽しいのかもしれない。

 

 

しかし、今、アイゼンをつけた靴のつま先は、真直ぐに谷底を向いている。この急斜面を、スキーの直滑降で降りなければならないような錯覚に陥って、なかなか第一歩が踏み出せない。昨日の登りではストックを使っていたが、下りは、不慣れでも、転んだ時に備えてピッケルを持った方がよさそうだ。急斜面に突っ立ったまま、飯島リーダーに手伝ってもらい、ピッケルに持ち替える。風も強いし、こんな急斜面に留まっていたら危険なので先に降ります、という声とともに、ほかの方々は隊列を作り、ザクザクザクと雪の斜面を下りていく。

 いつまでも立ち止まってはいられない。焦る。転んだら、どの辺りまで滑り落ちていくのだろうか、ベタ雪なので大丈夫なのか、いや、滑っていく途中に、深い雪の割れ目があって、真っ逆さまに落ちてしまうかもしれない。 飯島リーダーの後を遅れないようについていこうとするが、“絶対”転んではいけないという思いと不安から、必要以上に慎重に足を運ぶので、ペースが極端に遅い。両足のアイゼンがぶつかると転びますから、歩幅を広く保って下さい、という飯島リーダーのアドバイスに従っていたつもりだったが、アイゼンがぶつかって、一度だけ転んで滑った。すぐに前を行く飯島リーダーに受け止めて頂いたが、一度転んでしまったので、ますます臆病になり、ますますペースが落ちた。いまだかつてない程の汗をかき、喉がカラカラに乾いた。飯島リーダーが立ち止まり、水を手渡してくれる。富士山がきれいですね、という言葉に顔を上げると、何とも神々しい雪景色の向こうに、富士山がぽっかり浮かんでいる。せっかく、こんな素晴らしい景色に囲まれているのに、大汗かきながら、足元ばかりを見つめて歩いているのがもったいないなと思う。しかし、大幅に遅れをとっているのだから、ゆっくりと景色を楽しんでいる余裕はない。他の方々が休憩をとっている場所に、やっとの思いで辿り着く。急いで水分補給し、菓子パンを口に詰め込んでいると、さて出発しましょうか、というリーダーの声が聞こえ、汗を拭く暇もなく、あたふたとザックを背負う。


 殺生ヒュッテの下辺りで一休みした後、飯島リーダーが、ここからはシリセードをしましょうと言う。(620)飯島リーダー、桑原さんが、おしりで斜面を真っ直ぐに滑っていく。上野さんも声を上げながらそれに続く。本当に気持ちよさそうだ。自分にもシリセードをする余裕があったらなあと思う。。

 今度は、松平さんの後をついて、再び斜面を下りていく。私が臆病そうに歩いているので、アイゼンの爪を信じて、足の指を開くような感じで、等々、アイゼン歩行やピッケルの突き方についての具体的なアドバイスを頂く。 時々立ち止まって振り返り、焦らないで自分のペースで歩いていいですよ、と声をかけて下さる。ハバ平でやっとアイゼンを外してほっとする

 

しかし、まだ、雪の薄いところが所々にあり、強く踏み込むと落ちますから、そっと踏んで注意しながら渡って下さい、と先頭のリーダーが後ろの皆に声をかける。まだまだ気が抜けない。槍沢ロッジで支度を整えて、横尾に向かう。(槍沢ロッジ到着915  出発930

 

 やっと夏道になった。他の方々は、横尾でのテント撤収を早く始めたいとのことで先に行く。飯島リーダー、上野さんは、私のペースに合わせて下さり、遅れて横尾に到着。(1040)上高地で、皆さんにお風呂にゆっくり入って頂きたいと考え、小梨の湯で合流することを提案する。(横尾発1130上高地小梨の湯に到着すると、ちょうど松平さんがお風呂から出てくるところだった。(先行隊:小梨の湯到着 1355)横尾からの歩行だけでも30分は遅れている。他の方々との歩くペースの差を、改めて思い知らされる。もっと早いペースで歩けるようになることが、当面の自分自身の課題だ。上高地のバスセンターで、予定のバスを待ちながら、ビールを飲み、無事の下山に乾杯。(上高地バス1600出発)天気にも恵まれ、素晴らしい三日間だった。雪に覆われた北アルプスの山々は神々しいほどに美しく、残雪の槍ヶ岳山行は一生の思い出になった。雪山の技術や知識、道具の使い方を教えて下さった松平さん、桑原さん、横尾のベースキャンプで、山頂に持っていくべき服装を選んで下さった福井さん、2日目のスローなペースに根気よく付き合ってくださった綾子さん、吉岡さん、上野さん、そして、この素晴らしい山行に参加する機会を与えて下さいました飯島リーダー、皆様に心より感謝いたします。(橋元)

 

 





















































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