茅ヶ岳・金ヶ岳縦走山行記録

山 行 日  2016年7月2日()

参 加 者  福井、飯嶋、長谷川、吉岡、松尾和、川田、L関山()

アクセス/コースタイム

JR新宿駅(7:00)---<特急・あずさ1号>---韮崎駅(8:37) 韮崎駅(8:51)---<山梨峡北交通バス>---深田公園バス停(9:11)  深田公園/登山開始(9:30スタート)・・・女岩(10:30)・・・深田久弥終焉の地(11:20)・・・茅ケ岳山頂(昼食11:40-12:20)・・・石門(12:40)・・・分岐・・・金ケ岳山頂(13:25-13:35)・・・山法師(15:00)・・・林道分岐(15:15)・・・明野ふれあいの里(15:30)・・・登山口バス停(16:00) 登山口バス停(16:17)---<山梨峡北交通バス>---韮崎駅(16:45)

                                歩行時間 6時間30分(含む:休憩)

 

 

[記録]

茅ケ岳(日本200名山・山梨100名山)には一度登ってみたいと思っていた山で、昨年計画をしましたが雨天で中止にしました。登ってみたかった理由は、@この山が皆さんもご存知の小説家で登山家であった深田久弥の終焉の地であったこと。私のほぼ同年齢の68歳で山頂直下で脳卒中のため死去しました。日本の多くの山を踏破した深田は、本人の経験から「品格・歴史・個性」を兼ね備え、かつ原則として標高1500m以上の山という基準を設けて「日本百名山」」を選定しました。その選定から漏れたこの山で終焉していること。A100の名山の特徴をあらゆる角度から捉えて、素晴らしい文章表現で格調高く描写している。登山口にある深田久弥記念公園には「百の頂に百の喜びあり」の句碑がある。B俳号「九山」を持っていること。などの理由で深田と関係の深い茅ケ岳に興味を持ったのだと思います。そして、欲張って隣に座する金ケ岳にも登ることにしました。

 

全員が「JR大人の休日・ジパング倶楽部」や特急・乗車回数券等を利用して、自由席組も座って韮崎駅に行くことができました。深田公園までは大型マイクロバスに補助いすを利用して乗客の全員が乗ることができ、定刻に着きました。

006
深田久弥の句碑の前で記念写真を撮って、いよいよ出発です

 各自、トイレ、パッキング、準備体操をして公園の深田久弥の句碑の前で記念写真を撮って、いよいよ出発です。

 

011岩が目立つようになる

 

登山道は広く、涸れた沢沿いに緩やかに登って行きます。途中、開拓地の廃屋を見ながら、アカマツの混じった広葉樹林帯を進みます。前山大明神林道を横切り、アカマツ、カラマツ、ヒノキの混じった中を登ります。やがて岩が目立つようになり、道も両側を尾根に挟まれた本格的な登山道に変わります。

 

登山を開始して約1時間で女岩に着きました。この先は沢が行き止まりで、伽藍状の岸壁になっていますが崩落のため近づくことはできません。

(コース唯一の水場なのですが利用できません)

 この先登山道は女岩に向かって右方向となり、沢から離れます。

女岩の手前で小休止

 

DSCN4580石碑を囲んで山旅の安全を祈る 

 

広々とした広葉樹の急斜面が続き、ジグザグを切って登って行きます。急斜面を喘ぎながら登ると尾根に出ます。さらに尾根を登って行くとぽっかりと樹林帯に空間が現れ、道脇に小さな石碑が建っています。石碑には「深田久弥先生 終焉の地 1976年3月21日」と刻印されています。ここが深田久弥が亡くなった場所であることを実感し、私たちの山旅の安全を願って石碑を囲んで写真を撮りました。

 

 




ここから15分程岩稜を辿ると2等三角点の置かれた茅ケ岳の頂上に着きました。
031茅ケ岳山頂

 

 

 036頂上標識/これから向かう金ケ岳の2つのピークが背後に見えます。

 

山頂は10畳程の広さで見透しが良く明るく、既に10数人が昼食を取っていました。霞が多少かかっていたものの全方位見通すことができ、方位盤と照らし合わせて山名を確認していきました。富士山、鳳凰三山、北岳、八ヶ岳、金峰山などの奥秩父の多くの峰々を眺望することができました。梅雨の合間の晴れ間に感謝です。

 

 

茅ヶ岳頂上では十分に休憩を取り、昼食と皆で持ち寄ったフルーツやお漬物、お菓子などをいただいて、金ケ岳に向かいます。
041カッコイイでしょう !

 

DSCN4594石門

 

金ケ岳へは山頂から鞍部まで痩せ尾根を急下降します。鞍部から金ケ岳南峰間は高度差約160mの登り返しで、途中石門を過ぎると急登となり根っ子や石をつかみながら登ります。

 

 

やがて観音峠の分岐となり、少し登ると金ケ岳南峰になります。南峰からは緩い登り返しで金ケ岳山頂です。

048金ケ岳山頂記念撮影です。富士山、甲斐駒が展望できました。

 

DSCN4624山法師

 下山は、「明野ふれあいの里」方面の南西尾根を下ります。下り始めは尾根は細く岩場のある急斜面です。「危」マークの崩落ケ所もあり、ロープが設置されています。岩場を過ぎてもロープが張られ、急斜面のスリリングなルートもありました。尾根道は次第にアカマツやシラカバ、コナラなどの背の高い木々に囲まれるようになり、展望は悪くなります。標高が低くなるにつれ傾斜が緩くなり、歩きやすくなって来ます。途中、下山道が一部分明るく感じる場所がありました。やまぼうし/山法師(ミズキ科落葉高木)の花です。四枚の白い花弁を天に向け、木漏れ日を受けて輝いていたのです。この周辺の谷筋に何本かが群生していました。

 

 

 

標高が低くなるにつれ傾斜が緩くなり、歩きやすくなって来ます。途中、下山道が一部分明るく感じる場所がありました。やまぼうし/山法師(ミズキ科落葉高木)の花です。四枚の白い花弁を天に向け、木漏れ日を受けて輝いていたのです。この周辺の谷筋に何本かが群生していました。
082群生している山法師を皆が見つめています

 更に樹林帯歩きを続けひたすら真っ直ぐ下ると、「金ケ岳登山口」の標柱が立つ林道に出ます。

この地点は健康旅行村バンガロー敷地の上部で、鉄ゲートをくぐって進んで行くと「ふれあいの里入口、金ケ岳・茅ケ岳登山道入口」と書かれた大きな看板が設置された車道に出ます。バス停は、キャンプ村に入らずに真っ直ぐに舗装された農道を40分程歩いたところにあります。目の前には甲斐駒ケ岳が夕霞のなかに高々とそびえていました。

 

[感想]

福井さん / 深田久弥終焉の山として有名なのに、今まで行くことのなかった茅ケ岳にやっと行くことが出来ました。初めて行く山はとても楽しみでした。1ケ月ぶりの山とあって、女岩を過ぎてからの登りがきつく感じましたが、山の風の涼しさに助けられました。お天気に恵まれ、茅ケ岳頂上からの富士山も良かったですね。下りも急な箇所もありましたが、快適な道も続き満開のヤマボウシを楽しむこともできました。

飯嶋さん / 茅ケ岳・金ケ岳の縦走、楽しかったです。金ケ岳が火山であることをネットで知りました。あの金ケ岳下りのやせ尾根は火口壁だったのですね。険しさを納得しました。

長谷川さん / 梅雨の合間に思い切り汗だくになって急登や苦手な急な下りも必死にがんばりました。2つの山頂からは美しい夏の富士山が見えて癒されました。夏山シーズン開幕に拍手です。

松尾和さん / 登りは汗をかきかき、登りました。下りに弱い私は、とうとう最後、ストックを使用しました。あー何と楽なことでしょう!! 早く使えば良かった。金ケ岳下山後、甲斐駒、鳳凰三山、北岳を望みながら、明野の農道を下山の満足感と共に、バス停までの45分をのんびり歩いた景色が、今回一番の思い出となりました。

 

[俳句] 聡雪

    甲斐の空さくらんぼうの種とばし

    山法師咲いて裾野は日暮れかな           

         

 

 

 

































































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