奥日光〜皇海山山行記録

【日 程】 20161010日〜1012

【参加者】 佐藤(L)、飯嶋(SL)、渡辺(綺)、松平、吉岡、堤、上野(記)、川田

【行 程】 

 10/10 西ノ湖入口−西ノ湖−テント予定地(泊)

 10/11 テント地−1992峰−三俣山−カマ五峰−カモシカ平−国境平テント(泊)

 10/12  国境平−皇海山−不動沢のコル−鋸山−庚申山−銀山平−(タクシー)−東武日光駅

                                              

1010日(1日目)

浅草駅810が人身事故のため、運転中止 JR上野に戻り1028宇都宮駅──1127JR日光駅1140──(タクシー)──1228赤沼茶屋1305──(ハイブリッドバス)──1328西ノ湖入口1343──1402西ノ湖──1445水の補給 1510テント【泊】2000消灯

 

 今回の山行は、私が「山と渓谷社」を見て、とにかく皇海山に行きたいと、佐藤氏にお願いをした計画でした。当初は、10/8〜10/10にかけて行く予定でしたが、天候が悪く、延期し、上記の日取りとなりました。それでも、さんかくてんの精鋭部隊(笑)8人が揃いました。ところが出発時の車両が人身事故のため、運行を停止してしまったのです。さあ、どうしよう・・・。とにかく別の電車で行くことにして、上野〜宇都宮〜JR日光へと変更し、大幅な遅れとなってしまいました。

 

やっとのことでスタートの西ノ湖入口に1341到着。

そこから歩いて、西ノ湖(14:02)を通り、樹林帯の中の平坦な道を歩きながら、テント予定地を探しました。
静かな西ノ湖です。紅葉はまだでした。今年は例年より遅く色付きも悪いようです。
河原のそばにテントを設営しました。

 

河原近くのテント場を見つけ、そこで宿営(1300m付近)。

その夜の飯島さんの特製料理(鶏の胸肉と玉ねぎ、トマト、ハーブetc)の献立は、皆さんに大好評。美味しく頂きながら、早めの就寝となりました。 (上野)  

 

                     

 

1011日(2日目)

4:30起床6:30出〜9:25稜線上〜11:18三俣山11421250岩場を下りカマ北のコル13051450カモシカ平〜15:40国境平テント場【泊】  1900消灯

 

今日は地図読みルート、昨日偵察済みの小さな涸れ沢をつめ尾根に取り付く、樹林の尾根道は急登で木の根ありだがふかふかで足にはやさしい感じ。笹が出てきて笹の中に黒檜山へのプレートを発見、日光からの稜線上に着く。
1928m峰へ登りの途中、眼下に中禅寺湖がありました。背後に男体山です。

今日の最高地点、三俣山1980.3mで記念撮影です。

 

ここからも踏み後なし、笹をかき分けピークを3個ほど越え三俣山に着く。木の上にプレート、三角点もあった。前方に見える大きな山が皇海山でした。

 

ここからは登山道がハッキリしていると思いきや、笹に覆われさっぱり解からない。笹は強いからあまり歩かない道はすぐに覆われてしまうのかも。でも木の上に道標のプレートが付いていた。これを捜しながら進む。
皇海山へのルートは道なき笹の登り下りです。
カマ北のコル手前の厳しい岩稜に緊張

 

標高1847過ぎで尾根を直進、プレートが見つからない、急降下になるはずと声がかかる。GPSで現在地確認、もう少し左と解かり,丈1メートル程の笹を掻き分け修正、確かに急降下になる。突然岩のガケ道に(崩壊したのかな?)ゆっくり慎重に下る。
今日のテント【泊】予定地、国境平に近づくと皇海山が大きくなります。

 

ここから5峰越え、1.2,3,峰はプレートに導かれ、4,5は笹の中になんとなく踏み後あり、う回路で行く、プレート見つけ無事戻る。前方に庚申山、皇海山が良く見えた。笹の緑、紅葉した木々と秋らしい景色が楽しめた。曇りのためか15時過ぎには薄暗くなり陽の短さを感じる。う一つ山越えればテント予定地、先がみえ安堵した。国境平のプレートと発見、良かった。

 

早速テントを設営、男性は水汲みに行く。なかなか帰ってこない。解かりにくく困難、15Lの確保と暗くなる前に帰り着いた。お疲れ様でした。今夜は佐藤さん用意のハヤシライス,(キノコが沢山入ってる)手作りの香の物、とても美味しかった。昨日に続き男性シェフは素晴らしい!!有難うございました。明日にそなえ早目にシュラフに入る。
国境平に2張のテントを設営しました。

 私は15年前にここでテント張ったことがあるが全く記憶がない。笹と夜に鹿の目が光っていたのは覚えがある。その時に水の確保をどのようにしたかは覚えていない?( 松平)


 

1012日(3日目)

330起床 出発530──750皇海山800──841不動沢のコル──938鋸山──これより庚申山まで11峰──1109白山(昼食)1130──1320庚申山──岩壁の間を縫って下る──1420庚申山荘──1524鏡岩──1603一ノ鳥居──(林道)──1714銀山平(国民宿舎かじか荘)山行終了17:25──(タクシー)──1820東武日光駅 特急で帰京

朝日を浴び赤く染まった皇海山を目指します。

 

素晴らしい日の出を拝みながら、国境平を出発、暫くは皇海山を見ながら笹の小高いを丘を進みます。暗い樹林帯になると斜度を増します。

 

皇海山には順調に8時前に到着、展望もありませんが、何となく100名山の頂きらしく立派な道標だの祠が立っています。
100名山の皇海山山頂で記念撮影

不動沢のコルから見上げる槍ヶ岳のような鋸山です。

 

ここから不動沢のコルまで樹林帯をのんびり下ります。木の間から槍ヶ岳のような鋭鋒が見えます。あの山に登るのだとの高揚感がでてきました。鋸山山頂は狭く360°の大展望で登って来た皇海山、遥か日光の山々が見えよくぞあんな遠くから歩いて来たものだの感慨です。アルプス連山、八ヶ岳連峰、富士までが見えました。

 

ここまでは全員悠々の足取りでしたが、これから庚申山に連なる11もの小さい峰が難敵でした。11峰の前半は鎖場、梯子の連続で重荷を背負っての岩場登りと岩場下りの繰り返しは緊張と時間を費やしました。
鋸山から庚申山までの峰々は岩場の連続です。
次から次へと難所が続きました。上から声をかける飯嶋さん

 

景色は素晴らしいのですが、のんびり見ている余裕がありません。今年の夏に穂高ジャンダルムに参加したメンバーも3人いて、こちらもジャン?に負けない位大変であるとの感想でした。なんとか前半の難所を終え、11峰の後半は笹と樹林が増え、緊張がとれますが、最後に庚申山までの登り返しに大汗をきました。

 

これでもう登りはないという安堵感を吹き飛ばすように今度は庚申山荘まで大岩壁の間を縫って梯子、鎖の連続で約30分の大下り、さすが修験道の山です。

整備された一般道ですらこのようですから今は通行禁止になっている「お山めぐりコース」はどんなにスリルがあるのでしょうか。庚申山荘付近には猿田彦神社の跡地もあり、整備されて登山道のような、参詣道のような良い道が続いています。
庚申山からの下りも気の抜けない鎖場、梯子が連続しました。

 沢沿いの気持ちの良い道でのんびり水遊びもしたいのですが、秋の日は弱く、短い為15時ごろには薄暗くなります。なんとか16時に一ノ鳥居に到着し、銀山平まで薄暗い林道を皆ひたすらに歩き、銀山平の国民宿舎かじか荘に16時過ぎに着きましたが、残念ながら温泉に入る余裕もありません。待っていたタクシーに乗込み日光駅に向かいました。日光駅でビールとおつまみを買い、東武特急で浅草に着き解散となりました。

 今回の山行は2日目のスタートの沢筋を登るまでは予定通りでしたが、その後の国境平まで踏み跡がわからないところが多く、時間を費やして国境平でのんびり昼寝する時間がとれませんでした。そして3目目は鋸山から庚申山までの難コースそして大岩壁の下り、皆さんテント装備を担いで平気な顔をされていたのには感心しました。
 日程を2日ずらし、良い天候でこの苦戦でした。少しでも悪かったら一般ルートの不動沢コースを下山することになったことでしょう。余裕を持った計画と行動でなかった事の反省もあります。全員で頑張ったという満足感のあった山行でした。(佐藤)

 













1327 千手ヶ浜行の低公害バスからみる小田代ヶ原です。今年の紅葉の色付きは悪いようです。
東武浅草駅8:10は栗橋付近の人身事故により、電車内で30分程待ったあと結局運転中止になり、JRで日光駅に向かうことになり、上野駅に戻り、湘南新宿ラインで宇都宮へ、そしてJR日光線で日光駅に着きました。そこからジャンボタクシーでいろは坂、中禅寺湖畔を通って漸く13:05赤沼茶屋(発)の低公害バスに乗る事が出来ました。ここまで大変遠く感じました。

1338 西ノ湖入口バス停で下車、早速上野さん指導のストレッチをして、出発です。

1406 バス停から歩いて20分程で静かな西ノ湖に到着しました。

1407 昔、中禅寺湖の一部であったと云われつ西ノ湖です。今年の紅葉はよくありません。

1431 西ノ湖を更に奥へと向かいます。目的地付近の大きな沢には全く水は流れておらず、上流へと行くと水が豊富に流れており、そこで補給し、その近くでテントを設営しました。

1739 第1日目の夜は飯嶋シェフのタンドリーチキンです。大変美味しく頂きました。

 









 

633 2日目の朝はまず1928mの無名峰を目指しますが、尾根の末端は急な崖のため、前日に偵察していた小さい沢筋から尾根へ取付きました。

829 尾根は道はないものの歩きやすく、途中からは美しい中禅寺湖を一望できる場所もありました。

925 1928m無名峰には黒檜山への小さい標識のある笹に覆われた場所です。勿論踏み跡もよくわかりません。

947 1928m峰から大小3ッの峰を越えて日光白根山から連なる三俣山1980.4mに尾根は合流します。笹も少なく歩きやすいルートでした。

1139 笹に覆われた三俣山1980.4mの山頂で全員の記念撮影です。

1207 三俣山より笹に覆われた急斜面を下りました。道は全くわかりません。木に打ち付けられた目印だけがたよりです。 1847m地点を過ぎたところで南東に下りすぎ、南西の尾根に笹の斜面をトラバースして正しいルートに戻りました。

1254 カマ北のコルへ下りるルートに突如と岩の崖が現れ、岩にしがみついて緊張して下ります。写真では分かりませんがかなりの斜面でした。

1310 カマ北のコルから今下りて来た崖を振り返りました。ロープも鎖もなく、今日一番の難所でした。

1312 足尾連山を展望しながら尾根道を進みました。

1312 笹原の色付いた木々が目を楽しませました。

1352 カマ五峰の縦走路から皇海山と左手に鋸山から庚申山へのアップダウンの激しい縦走路が見えます。翌日この縦走路で想定以上に苦戦してしまいました。 

1353 カマ五峰のうち1828m峰の大岩壁を見ながら縦走します。

1358 素晴らしい皇海山の雄姿に向かって歩きました。

1405 カマ五峰のオオノゾキと云われる岩壁を見ました。

1536 カモシカ平の笹原をルートを探しながら進み、今日のテント【泊】予定の国境平に近づいてきました。

1551 国境平に着き、ストレッチをして今日の疲れた身体を調整します。

1620 国境平で水を汲みに笹原を探しますが、分かりません。結局下の方の沢まで下って水を確保しましたが、17:10頃が日没なのでもし水が見つからなかったと思い、焦りました。

1841 静かな国境平での2張のテントです。

 

 












545 国境平のテントを撤収し、出発直後に朝日が山の端に登ってきました。

553 朝日に赤く染まる100名山の皇海山に向かいます。

558 気持ち良い笹原の中を皇海山に向かって進みました。

626 眼下に松木川の渓谷が見渡せました。この後は樹林帯の景色のない急登が待っていました。

753 皇海山の山頂に到着し、記念撮影です。皇海山は見る山で頂上からの展望はありません。

815 皇海山を後にして樹林帯の急な下りを不動沢のコルへ向かいます。

850 不動沢のコルで休憩します。

909 不動沢のコルから暫く歩くと鋸山1998mが北アルプスの槍ヶ岳のような鋭鋒を見せていました。

912 鋸山手前で振り返ると昨日歩いた長い長い奥日光からの縦走路がよく見えました。あんな遠くから歩いて来たのだとの思いを深くしました。

936 鋸山山頂直下の岩場です。

942 360度遮るもののない鋸山1998mの山頂です。

945 鋸山から奥日光方面を見ます。左から男体山、大真名子山、太郎山、そして左端に日光白根山を見ます。手前の峰々を縦走してきました。 

1020 鋸山から皇海山を見ながら庚申山へ11もの峰々を縦走して行きます。

1005 11峰の2番目蔵王岳への岩場の登りです。重い荷に苦戦しました。 

1015 左に庚申山の縦走路を見ます。11峰の後半は樹林帯のようです。

1051 11峰の5番目 薬師岳1910mへの登り

1057 11峰の5番目 薬師岳1910mへの登りです。8名もいると通過に時間がかかります。

1224 11峰の最低鞍部1775mから庚申山1892mへ登り返します。

1323 漸く庚申山山頂です。もうアップダウンもなく、これから下り一方と思いましたが?

1348 おやま巡りコースの入口の大胎内の岩

1351 庚申山荘までの大岩壁を縫って下山道が作られ、梯子、鎖が連続し、よくぞこんなところに道を作ったと感心しました。

1352

1357

1402

1415

1425 漸く大岩壁も終わり、下に樹林帯を見て、これで難所も終わるのだの実感でした。さすが修験道の山でした。昔はどんな方が修行したのでしょうか。

1530 猿田彦神社の跡地からは沢沿いの比較的良い山道を下りました。途中鏡岩で休憩しました。

1546 気持ちよく整備された下山道です。時間があればゆっくり楽しみたいところですが、遅くなってしまい、かないません。

1604 漸く鳥居に下りてきました。ここから国民宿舎かじか荘のある銀山平までは林道歩きです。なんとか日没前にゴールできそうで安心しました。

銀山平への途中でタクシー会社に連絡がつき、銀山平まで来てくれました。なんと東武日光駅まで50分を1台7000円で乗せてもらいました。

14:30頃には銀山平にゴールし、かじか荘で温泉入浴できるかと予定していましたが、想定以上の難コースでかないませんでした。

皆さんの頑張りには感心しました。足尾の山々の手ごわさに改めて反省と頑張った充実感を覚えました。



 
































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