四国の石槌山と剣山(つるぎさん)に登る

【月 日】 20161111日(金)               ~ 13日(日)~16日(水)

【山 名】石槌山1998.4:愛媛県、             剣山1954.7:徳島県

【目 的】  愛媛県松山市で開催された日本うたごえ祭典(11/1113)に参加したので、せっかく遠くまで来たからには四国の山に登ろうと思った。選べば当然四国にある2つの百名山となる。私に四国の地理感が皆無なうえに交通機関の連絡が不便で計画策定に難渋した。
【参 加】  品川山の会「さんかくてん」高橋(単独)
【費 用】  約9万円【往路航空券¥26150、復路30%割引きJR運賃:内子=品川¥8800
     特急券+新幹線+他:¥12000、バス・ロープウエー¥8000、送迎車¥6000、観光ツアー¥7500、        宿泊代¥18000/3拍、弁当等¥5000、松山の経費除く】

【日 程】
11/13(日)松山
内子駅伊予西条駅山頂成就駅登山口旅館(素泊)
 
11/14
(月) 宿(白石旅館)520➜700八丁・試しの鎖・一の鎖・二の鎖755855石槌山9051050宿1110➜1130ロ-プウエーとバスで伊予西条駅に戻る13:25➜阿波池田駅15:22➜路線バスで久保バス停(終点)1810➜1900迎車で剣山見ノ越登山口の松浦旅館2食付泊)

11/15(火) 宿600➜810剣山1954.7次郎岌)見ノ越登山口に下山旅館の車で二重かずら橋と案山子村観光久保バス停15:2317:15阿波池田駅下山報告青雲荘旅館(素泊)

11/16(水) 宿930阿波池田駅10:45平家屋敷・かずら橋・小便小僧岩大歩危峡川下り(昼食付)阿波池田駅16:05➜岡山➜大阪➜品川 

【記録・感想】

11/13(日:晴) 1111日に羽田から15人で松山入りしてうたごえ祭典に参加して、13日に内子座と木蠟で栄えた町並みを観光してから昼に一人伊予西条駅へ向かった。最終バスの乗客に向けて臨時運行があるのでこの駅前からロープウエーに乗ることを電話連絡しておいた。最終バスに乗り山麓下谷乗場で下車した。乗客は私1人。ロープウエーに8分乗って山頂成就駅で降り、17時半ヘッドランプを頼りに樹林の夜道を登山道入口にある旅館迄25分歩いた。残念ながら明日から天候は下り坂の予報である。



11/14(月:曇り一時小雨)宿にはもう一人年配の女性が泊まっていて朝4時半出発すると宿の主人から聞いていた。私も計画を1時間速めて4時半ごろ出発と思い直したのだが寝坊して計画通りの出発となった。ヘッデン頼りに鳥居をくぐり登山道に入ったがずっと下り坂が続き、ここの帰路は上り坂になるなあと記憶に留めた。11時までに旅館に戻らなければならない。

 真っ暗な道を歩くのは気分良くない。八丁を過ぎ6時半になると空が白んできて嬉しい。40分ほど歩いたら同じ宿に泊まった女性に出会った。60代女性は風邪気味で体調が悪いと言い、朝食弁当を重いので貰ってと頼まれたが何かの時に持っているべきだと断った。でも菓子パン2つを押し付けられ彼女の好意を受けざるを得なかった。荷が重くなる?

  試しの鎖場48mは楽だったが慎重に登った。てっぺんに祠があって、ここで雨具をつけた。その祠の先で登山道と合流するのかと思ったら垂直に近い(と感じた)反対側を鎖頼りに20m近く下りなければならず慎重に降りた。

そこが前社ヶ森で茶店があり、先ほどの女性に再び出会った。事前の調査不足とはいえ、ここで迂回路を歩けば山頂から天狗岳迄行けたのにと下山後悔まれた

試しの鎖の祠

 

 

この後も淡々と歩くが、一の鎖場33mを楽に越え、高度感のある二の鎖場65mでは半分まで登った所で足場を左右に探すのに手間取った。見た事もないようなデカ太い鎖でリングの径も大きく確かなホールド感がありひどく重いので無駄な揺れが出ない。鎖に三角のアブミに使えるものがついていた。

 数回使ってみたが私には慣れないせいか使いづらかった。上りの鎖と下りの鎖が設置されていた。先週は寒かったと聞いたがその雪が岩稜の窪みに残っていた。高度感があり視界もまあまあ。鎖場の終点から登山道と合流する。紅葉もおしまいに近いが遠くの山体斜面の色相が綺麗であった。このままの歩きで帰りのバスに間に合うのか計算しながら進んだ。三の鎖場68mを何十分で抜けられるのか心配で(事前に手間取らずにスムーズに上がれるのかを調べておけば時間が読めたのに)、止むを得ず捲道を選んだ。

 

立派な石槌神社奥宮のある弥山山頂に9時直前に着いた。神社の裏まで三の鎖場が延びていて鎖場の方が早かったかなと思われた。日本7霊山にうちに数えられる修験の山だ。
石鎚山弥山

捲道から北西の山を望む

 下山に2時間10分要するのだが11時頃に宿に帰る必要がある。目の前に聳える石槌山の天狗岳は往復に25分もあれば大丈夫と心が少し動いたが、予定したバスに乗れないと明日からの計画がぐちゃぐちゃになると思い進むのを断念した。ぎりぎりで往復できたかもしれないので心残り。下山は休憩なしで2時間要した。終盤を迎えつつある紅葉を楽しめた。行き会った登山者は10人位だった。

 宿で手早く荷をパッキングしてロープウエー乗場に急ぎ、1202のバスに乗れた。この後JR伊予西条駅から阿波池田駅に向かった。一人なので乗り越さないようにある程度の緊張感もありワクワク感もある。阿波池田駅の観光案内所で明日の宿を予約した。駅からバスに3時間乗ると剣山登山口なのだが、土日しか運行していない。平日の路線バスは吉野川沿いに2時間走り、途中の久保までの運行であった。ここからタクシーの6割程度の料金でバス終点の久保部落まで宿の主人に迎えに来て貰え有難かった。祖谷川沿いの一車線の舗装された山道を車で50分走ってようやっと19時に旅館に着いた。

 


11/15(火:曇り時々小雨) 

 

リフト始発は9時。宿から6時に歩きだした。まだ真っ暗で登山道入口の剣神社階段を探すのにうろうろした。剣山は往復3時間で充分なのだが、天候が良くなったら次郎岌(ぎゅう))迄行ってみたいと中腹から上の紅葉はほぼ終わっていた。
老松
刀掛の松(枯)

 

原生林から刀掛の松コースに入り、のんびり写真を撮りながら登り剣山に着く。

 ミヤマクマザサに覆われた剣山の山頂は真っ平らな広い草原で木道だらけ。一等三角点に触ることもできない。植生保護のためで仕方なし。出会った登山者は56人。快晴ならば大山や石槌山や太平洋が見渡せると言うが辺りは真っ白の闇。弁当を食べてから南西側の次郎岌に向かいザレ道を下る。

剣山三角点

大粒の雨が降ってきたので頂上に戻り、行場に行く事も考えたが素直に大剣神社コースを下山した。神社で高校生数十人の集団登山と行き会った。祖谷川源流地の近くの原生林で大休憩した。

 宿の息子さんの運転で久保バス停まで送って貰った。途中奥祖谷の二重かずら橋に寄って貰った。男橋も女橋もちょっとスリルがあり面白かったし、野猿のかごにも乗って一人で綱を手繰ってみた。この奥祖谷溪谷はモミジの紅葉が素晴らしかった。ミシュラン☆☆二つ星評価だそうで中国人西洋人など外国人も多かった。名頃バス停でも車を止めてくれて「案山子の里」を見学できた。カカシの作者の女性も見かけた。昨夜車で通過したときは等身大の人形たちがちょっと不気味に見えたものだが、昼見れば面白くも愛らしいカカシだ。

 

 11/16(水:快晴) 最終日に阿波池田駅から出る大歩危小歩危観光バスに乗車した。満席であった。なんと快晴にぶち当たり、今日剣山に戻って登り直したい気がした。祖谷川渓谷沿いの小便岩小僧・かずら橋・平家屋敷と吉野川の大歩危峡川下りを楽しんで帰京した。石槌山より内陸にあるせいか祖谷はずっと寒いが、モミジの赤や橙の色が残って渓谷に彩を添えていた。二つの山行そのものは頂上を踏んで紅葉も楽しめたが瀬戸内海を見るほどの天気には恵まれなかった。縦走する登山者とすれ違うのを見る時、私のように日帰り山行ではもったいない。ジパング利用だと「みずほ・のぞみ」が利用できない。「でも倹約!けんやく!」。四国の山を再訪することがあるだろうか。(了)

 

 































































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