山行報告

東天狗岳~北八ヶ岳縦走

 


日 時:2017128()29() 1日目:快晴無風 2日目:晴れ風やや強い

行 程:(一日目)1000渋の湯登山口10201130八方台分岐→1250黒百合ヒュッテ1340(天狗の奥庭)1455東天狗岳山頂15101545中山峠→1555黒百合ヒュッテ (行動時間5時間35)

(二日目)黒百合ヒュッテ720725中山峠→850高見石小屋→910丸山山頂→1000麦草ヒュッテ→1045中小場→1125茶臼山山頂11451230縞枯山山頂→1300縞枯山荘→1315山頂駅 (行動時間5時間55)

参加者:和久井(L)、山口(SL)、堤、福井、渡辺、吉岡、得津(記録)

 

例年に無く、暖かい1月だった八ヶ岳。ヤマレコを見ても雪の少ない八ヶ岳の写真がアップされていて、麦草峠付近も歩きやすいかな?でもせっかくパーティーで縦走するのだから少しぐらい雪の苦労があってもいいかな?と思ったりしていました。


 

渋の湯温泉前の橋を渡って尾根に取りつきます。

そんな八ヶ岳にまとまった雪が降ったのは、ちょうど34日前の寒波だとタクシーの運転手さんが教えてくれました。それでもまだまだ厳冬期の積雪量には達していなくて、渋の湯までの車道はきれいに除雪され、陽当たりの良い道では夏道のように埃が立つ程でした。

渋の湯登山口でも八ヶ岳ならではの凍てつく冬の冷気はどこにもありませんでした。

 

1020分出発。まるで残雪期かと思えるような雪の付いていない常緑樹林。

僕は山シャツにベストという服装。他のメンバーも最初はヤッケを着ていましたが、次の休憩では早くもヤッケを脱ぎ、汗を拭っていました。

暖かく次の休憩で衣類調整をしました。

僕は記録係を任され、写真を撮るために一番後続を歩くことにしました。前を歩く和久井Lと山口SLとは初めての山行。最近、過剰とも思える高機能でカラフルなブランドウェアで身を固めた登山者が多い中、先輩方の登山着はレトロな雰囲気。肩に力が入っていないどこか余裕を漂わせ、八ヶ岳の森にとても良く馴染んでいるなと思いました。

そんな八ヶ岳に一歩足を踏み入れると非日常な世界が広がります。

針葉樹林の森の中、白くなった登山道を今、自分が歩いているという現実に「やっぱり山に来て良かった」って思うのです。だけど最近、山に行きたい気持ちは有るのに、何かと山に行けない理由を見付けて、なかなか行動に移すことが出来ない自分があります。40代の時は思い立ったら夜中でも車を走らせた自分なのに…。今回、こうして和久井Lが八ヶ岳山行を企画してくださり、背中を押してくれたような気がしています。

天狗の奥庭から天狗岳が迫ってきました。

 

黒百合ヒュッテには3時間足らずで着きました。


僕たちは休憩もほどほどに、天候が良いうちに東天狗岳を目指しました。小高い箱庭からは天狗の奥庭が眼下に広がり、その先の天狗岳が迫って見えました。

 

岩の隙間に積もった雪は締まっていて、アイゼンを装着しての登下降は歩いていて楽しい。午後になっても青空に一片の曇りもない、本当に素晴らしい天狗岳山頂でした。

1455東天狗岳山頂に到着しました

黒百合ヒュッテで暖かなで和やかなひと時を過ごしました.

 

 黒百合ヒュッテは相変わらずの賑わい。僕たちは運よく薪ストーブの前を陣取り、夕食までの時間を過ごしました。 心配していた天気の崩れも無く、無事に天狗岳登頂を終えたことで一番ほっとしたのは和久井Lでは無いでしょうか? 

 和久井Ⅼは気象条件やメンバーのコンディションが悪くなった時の対応を考えていたのでここ数日は、やはり眠れなかったそうです。1月の天狗岳~北八ヶ岳縦走。冬期でも営業小屋が有り、雑誌では雪山入門コースと取り上げられていますが、それは快晴無風で歩きやすい積雪状態の話。ひとたび天候が悪化すれば状況は一変します。 和久井Lと山口SLは今回の縦走コースが決して簡単では無いことを知っていました。 山小屋での一夜は快適そのもの。まるで高級ホテルのようなふかふかの布団で就寝。真夜中、小屋の外に出て見上げると、満天の星が広がっていました。

 

翌朝7時30分。中山峠を少し歩いた開けた場所から振り返ると、雪を被った天狗岳が朝陽を浴びてほんのり黄色くなっていました。

中山峠から振返ると朝陽の天狗岳がありました。

麦草峠で天使の羽を作って楽しみました。

 

ここから先は高見石までの緩やかな下り。少し風が出てきたものの樹林の中は静かでした。高見石を素通りし、丸山の小さなピークを乗り越え麦草峠に到着。女性軍が雪原に仰向けになって「天使の羽」を作ってくれて、とても癒されました。

 

 中小場から茶臼山への150mの直登、そして縞枯山から雨池峠への急な下りでは前夜、山口SLが練習にアイゼン無しで歩くよと仰っていましたので僕もトライ。滑り落ちないか緊張しましたが、そんな事も楽しくなるほどの登山日和でした。縦走終盤、ちょっとした上り下りが苦しい。

それでも振り返るたびに天狗岳がいつも見えていて、だんだん遠ざかって行くことが、縦走してきた道のりの長さを実感させてくれて、それが励みとなります。

最後の縦走途中で記念撮影です。

 

北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅に到着、リーダーは肩の荷を下ろし、ご苦労様でした。

 

そしていよいよ山頂駅に到着。振り返ると天狗岳がはるか彼方に見えていました。

今回、冬の北八ヶ岳の核心部を無事に楽しく縦走出来たのは、和久井Ⅼ、山口SLはじめ仲間のお蔭だと思っています。ありがとうございました。(得津)

《和久井リーダーから一言》

「今回の山行は、東天狗岳からの展望と北八ヶ岳の山々の冬景色を楽しみに計画しました。山口さんには終始先導していただき、快適なペースを作っていただきました。

女性の皆様には美しくしなやかに支えていただきました。天候に恵まれたのが最大のご褒美でしたが、山の楽しみを堪能することができました。山に感謝。仲間に感謝です。

ありがとうございました。」

 

































































inserted by FC2 system