公開ハイキング/地図読み山行

三浦半島最高峰・大楠山241m

 

日 程  2017.5.28()

参加者  L関山()SL三戸、福井、吉岡、三部、渋谷、長谷川、安達、 今岡、松尾和、
            橋本、竹内(元会員)、佐藤俊(一般)

行 程

京急線/按針塚駅8:30発・・・塚山公園(三浦按針墓)8:55-9:20・・・本円寺10:05・・・阿部倉10:10・・・
      /平作川源流10:30・・・衣笠城址分岐11:05・・・大楠山11:20-30・・・大楠平11:35-12:10・・・
       前田橋登山口13:00・・・自然遊歩道・・・前田橋バス停13:25---<バス>---新逗子駅

歩行時間:4H55M(休憩時間を含む)

【コースのねらい】地図読みに適した山?

 読図山行の理想的なコースは、@沢沿いを登る、Aその途中に明瞭な沢の分 岐がある、B小ピークの多い稜線を歩く、C尾根道を下る、Dその途中に明 瞭な尾根の分岐がある、というものです。 一方、山としてとらえると、@軽登山ができる山、A変化に富んだ地形、 B複数の道がある場所、といった特徴がある山になります。 このたびの「地図読み基礎コース」として初心者向けに計画した、大楠山の按 針塚〜塚山〜阿部倉〜前田橋コースは、普通に歩けば3時間半程度のルート で、一般公道を歩くケ所もありますが、上記要素をそこそこ満たしています。 初心者のうちは、ハイキング的な低山で地形の要素を時間をかけて読図をし たほうが練習になると考え、このコースを選択しました。 

【具体的なチェックポイントを確認する】

 この全行程では、「いつ・どこで」 「何を確認するのか」という約40ケ所の 具体的なチェックポイントを設けました。そして、それらのポイントでは、 @スタート時(出発地点をしっかり地図で確認)、A休憩時(今どこにいるのか、 どちらに進むのか)、B分岐点(どちらに進むのか)、C植生が変わっきた時(今 どこのいるのか)、Dルートが曲がる時(今どこにいるのか、どちらに進むか)、 E鉄塔・建造物・山などの景色が見えた時(今どこにいるのか)、F急登が出て きた時(どのくらいの距離、角度は、標高は)、G横に尾根・沢・稜線が見えた時 (地図上のどれ)、・・・・・。チェックポイントごとにこれらを目で確認をしながら、 丁寧に行動することが地図読み上達への近道となると考えています。 

記 録

全行程の歩行距離は約9.kmで、この行程を3ブロックに分けて地図を3枚用意しました。道標を見て進行方向を決めるのではなく、自分が地形図上のどこにいるのかを常に確認し、その位置周辺に目印となる地形の特徴や変化がないかを見極め、進行方向を決めて歩みを進めます。例えば橋を渡る。左側に流れていた川が右側に変化している。送電線が上空を走っている・・・とか。

いよいよ地図読みハイキングのスタートです。按針塚駅の階段を下りると、道路が左右(南北)に走っています。ここから南下して行きますから、その方向をコンパスで確認します。南下する方向は道路の左側になりますが、真逆の右側と主張する人が何人かいました。

そこで早速、コンパスを使って「目的地の方向を調べる」地図読みの基本を学習しました。

 
@ 地形図の現在地(ガード下)と直近の目的地(寺院マーク横の道路)の直線に、コンパスのベースサイド(左端、      右端のどちらでも良いが、磁北線に近い方を選ぶと良い)を合わせます。

A 地形図とコンパスを固定したまま、コンパスのリングだけを動かしてリングの矢印⇒と磁北線が平行になるよ     うに回転させます。(リング縦線と磁北線が平行になります)
     ここまでの作業では、
磁針のことは一切考えず        無視して良い。
 

B コンパスを地形図上から離して胸の前に置きます。 

C そして、コンパスの磁針リングの矢印⇒に合うまで、その場で体を回転させます。
        (ここで初めて磁針が登場します)
 

D 磁針リングの矢印⇒が合った時(重なった時)、そのリングの矢印⇒の方向に目的地があります。 

磁針とリングの矢印⇒を合わせながら進むのがポイントです 

そうすれば、常にリングの矢印⇒方向が目的地となります。ただし、進行ルートは常に真っ直ぐとは限りません。ですから要所要所で調整しながら進みます。

この基本動作を繰り返しながら、次のポイントまでに現れる地形を先読みし、又ポイントごとに目で確認しながら歩く、ということを繰り返して行きました。

まもなくして、真南に向かって沢筋の急斜面を登って尾根に取付きました。塚山公園です。この丘から米空母ロナルドレーガンの母港を見たり、三浦按針墓を見たりして小休憩しました。この日は最高点の塚山133mからは、生憎富士山や房総半島を遠望できませんでした。しかし、普通の桜の木に熟した実(さくらんぼう?)があり、お歯黒になるほどおいしいおいしいと言ってたくさん食べた人もいました。   この先は阿部倉の登山口まで公道(県道・市道)を歩き、田園風景      を楽しみながらのんびりと歩行を進めました。

<塚山のサクランボウ狩り>

 

 いよいよ温泉マークが表記されている阿部倉の登山道を平作川に沿って登って行きます。源流に沿ってゆるやかな斜面を行くと、すぐに分岐になりチェックポイントを確認する。沢から離れ次第に傾斜がきつくなり、上空を送電線が走っているのを確認する。そのうち傾斜が緩くなったりきつくなったり、尾根の分岐に出あったりするごとに進路方向向を確認しました。そして、ゴルフ場の横の斜面を登り、いよいよこのコース最大の230段の階段の急登を登って頂上に着きました。頂上には三角点、電波塔、展望台、ビュウハウスなどがあり、集合写真を撮ってすぐに暑さを避けて大楠平の木陰に向かい昼食にしました。

<大楠平緑陰での昼食>

 

 緑陰の草地やベンチに腰を下ろして、歓談して体を休めます。これから下山口までは下りが続きます。途中2ケ所の鞍部(コル)とその登り返しがありますが、とても歩きやすい登山道です。あっという間に前田橋登山口に着きました。ここからは川沿いに設けられた自然遊歩道を、ワクワクしながら歩きました。

 そして、前田橋バス停からバスに乗って新逗子駅に向かいました。バスは満車で道路も混雑していましたが、打ち上げ会場に予定より早く着くことができ、大ジョッキーで大変盛り上がりました。

今日の地図読み山行には、久々に帰国された橋本さん、体調が回復された竹内さん、一般参加者の佐藤さんにも参加をしていただいて、三浦半島最高峰の大楠山を東京湾側から相模湾側に横断することができました。とてもうれしい楽しい山行となりました。

 

感 想

 

松尾和恵さん

品川から1時間チョットと離れただけで、緑が多く自然豊かで、のどかな場所を紹介していただき、リフレッシュできました。塚山公園のサクランボの実が甘く、口が紫色になるほど食べて初夏の味を満喫もいたしました。地図読みは分かりました。次回は、完璧に理解したいと思います。山良し、海良し、そしてビールも良し気候も良くて最高でした。リーダーありがとうございました。 

橋本さん

関山さんの大変親切で忍耐強いご指導のもと、三浦半島をほぼ横断することができました。このコースは里山あり、展望あり、渓流ありで、東京の近場で自然がたくさん残っていることを感じられました。 

佐藤俊夫さん(松尾和さんご紹介の一般参加者)

先日は公開ハイキングに参加させていただき、ありがとうがざいました。何せあのような形でのハイキングは初めてだったので、いろいろと勉強になりました。コンパスは持っていたのですが、ぜんぜんお門違いの物だったので使い物になりませんでした。行く前はたいしたことはないと思っていましたが、最後の階段の登りは少々つらいところがありましたが、何とか皆さんについて行くことができ、正直ほっとしているところです。山行中は女性のパワーに正直驚くところがありました(反省会も含めて)。次の日は体がだるかったのですが、今日は元に戻りました。 

渋谷さん

事前の行き届いた資料により、充分な予習ができました。

チェックポイントごとにどのように何を確認し、何を注意するかを気づかせてもらいました。久しぶりの山行なので低山なのに体力がついていけず、登りで大分ばててしまいました。締めに前田川流域の自然遊歩道を歩けたのが、楽しかったです。 

竹内さん

日曜の素敵なハイク、とても感謝です。丁寧でしっかりした企画で、久しぶりの歩きでしたが不安もなく楽しませていただきました。まだ本調子でなくアルコールが飲めないので、打ち上げ参加できず残念でしたが・・・・、外での解放感を久しぶりに味わいました。又、軽くてチャーミングな企画お待ちしています(できれば会員外も参加できるときに)。どうもありがとうございました。 

三部さん

大楠山がどんな所なんだろう。ワクワクしながらの参加。横須賀にこんなステキな場所があるなんてビックリですね。地図読みもできて、また塚山公園からの景色の良さ、天気にも恵まれて楽しい地図読み山行でした。 

福井さん

爽やかな風の中、関山さんの用意してくれた地図を片手に里山を堪能しました。一般参加の方も1名参加で、地図を読みながら楽しんでおられました。去年に続き丁寧な地図の作成、大変だったと思います。お蔭で地図読みが楽しかったです。 

安達さん

全体の時間やペース配分がよく、各自の歩行がバラつかずまとまっていたので、地図読みタイムも皆一緒に実施できてよかったです。コースは、里山あり、一時一般道を横切り、小川道を踏みしめ、歴史鑑賞のおまけありの楽しい山行でした。野生のサクランボも甘くておいしかった。

 

俳句/聡雪

 ・最高峰大楠山は夏盛り

 ・山若葉地図を広げて山を読む

 ・みどり濃き山に電波塔白かりし

 ・緑陰に憩えば山女かしましき

 ・大楠山に青き空あり風薫る

 ・新岳人妻の靴履き初登山

 ・色違へ若葉輝く塚山路

 

 

 

































































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