南ア南部 蝙蝠(こうもり)岳 2865m

日 時:2017722日(土)〜24日(月)前夜発、予備日なし 

参加者:桑村(L)、中島(めぐろ山学クラブ・仲間)、松澤(無所属)

行 程:鳥倉登山口→三伏峠→塩見小屋→塩見岳→蝙蝠岳→往路を戻る

タイム:

7/21高尾駅2100(松澤車)→

7/22鳥倉林道 駐車場0230(仮眠)→ゲート0600→鳥倉登山口0710→塩見小屋1545 

7/23塩見小屋0400→塩見岳 東峰3052m 0510→蝙蝠岳0825→三伏峠1630 

7/24三伏峠0600→鳥倉登山口0800  

天 気:くもりと雨  

地形図:塩見岳(長野県大鹿村と静岡市葵区)

 
蝙蝠岳からは南アルプスの展望が素晴らしいという。加えて、貸し切りとはいかなくても、人も少ないだろう。「秋がいいのよ」って聞いたが、つるべ落としで時間が足らない。蝙蝠尾根が魅力的だが、アプローチと日程がクリアできず、塩見岳からの往復にした。ところが、なんと塩見周辺一帯は幕営禁止、三伏峠から蝙蝠のピストンは、トレランでもなければ不可能。で、一日目は三伏峠にテントを張って於いて、塩見小屋泊まり。蝙蝠から戻って、二泊目を三伏峠で。三日目に下山とした。

 メンバー2人は、それぞれ20数年ぶりの塩見岳だという。かつてのアプローチの塩川ルートは、林道の崩壊で通行禁止になってしまい、そして登山道は消えてゆく・・・。 

伊那側の塩見新道も同じ運命のようだ。
大鹿村にはリニアの残土が積まれていると聞いていた。残土の場所は通らなかったが、道路もトンネルも新しく立派だった。リニアのためなんかに南アを掘らないでと願う。

 

今から向かう雄大な塩見岳.JPG  塩見岳の勇姿  

 

メンバーの連れ合いが20数年前にアルバイトしていたという三伏峠小屋も新しく綺麗になって、テン場とともに賑わっていた。塩見は百名山なのだ。テントを張って、留守を小屋に頼んで、身軽になって出発。

雨模様で、塩見小屋まで傘を差して歩くことになった。
南アらしいのだろうか、樹林の中の美しい森、北八ヶ岳の雰囲気みたい。

 塩見小屋も新装だった。定員40人で予約制。寝具がシュラフ(布団型)で、従業員も登山者も扱いやすそうだ。画期的なのはトイレ。1枚200円(小屋代に含まれる)でシートを購入。使用後の汚物は、へりで運ぶのだろうか。小屋のトイレとして、いい方法に思えた。消灯は20時、

 

2時間ほど寝て目が覚めると漆黒の闇。目の前の自分の手も見えない。あとでメンバーが「目をつむっていても、開けていても同じ」と言ったほど。明かり取りの窓があるのに、星もないのか一面の闇。パニックになってしまった。閉所と高所でも恐慌をきたすのに、闇もダメか…。ヘッドランプを握りしめて、3時間ほどドキドキしていたが、うとうとしたらしい、次に目覚めた時は、普通の濃淡のある暗闇だった。ホッ。
塩見岳直下の岩稜に咲くエーデルワイス.JPG   塩見岳直下の岩場に咲くエーデルワイス  

 

富士山を眺めながらまったりとモーニングコーヒーを楽しむ.JPG   黎明の富士を見ながら進みました。 

 

3時に起きて早立ち。赤富士には一瞬遅かったが、稜線を富士山と共に進む。富士山を眺めながらまったりとモーニングコーヒーのぜいたく。しばらくは雨も止んでいて、いつかはと思いながら月日の経ってしまった仙塩尾根、塩見からの稜線と今から向かう蝙蝠への美しい尾根も眼下に望むことができた。

 

塩見までは数パーティーに出会ったが、蝙蝠尾根を二軒小屋に向かうご夫婦と別れてからは、塩見〜蝙蝠は単独男性が通り過ぎていっただけだった。素敵な稜線は、あいにく雨とガスと風になってしまい、南ア最高の展望は得られなかった。
ケルンが目印の北俣岳2920m.JPG ケルンが目印の北俣岳2920m  

 ヤマテン(天気予報サイト)が風速710mとしていたが、それくらいだったのだろう。まだ飛ばされはしないが、岩稜帯では怖い。蝙蝠のピークは、写真を撮って早々に下山(九条手ぬぐいの写真を取り忘れたのが残念)。風と雨とガスが強く、ハイマツと砂礫と岩場の通過は、転落、道迷い、低体温症のリスクが心配だったので……。幸いに、これ以上は天候が悪化しなかった。 

南アは数年ぶりだった。今年は秋にも行ってみよう。(桑村)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

































































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