原発被災地福島を訪ねて(11/1112)

                                            堤、関山()

私たちはこのたび、東京女性ネットワーク委員会が主催する「原発被災地訪問&みちのく潮風トレイル相馬ルートを歩く」行事に参加をさせていただきました。これは、その時の感想文です。1泊2日の短い時間でしたが、地元NPO法人・野馬土の方々や地元労山・相馬山歩会の方々、民宿のご夫妻などからたくさんのお話をうかがい、たくさんの場所を見せていただきました。

参加者は募集人数20名を大きく上回る27名(女性23、男性4)で、民宿農家3軒に分泊し、マイクロバスで各地を案内していただきました。

 事故が発生し6年が経過しました。当時生まれた赤ちゃんは小学校1年生になりました。このように時間が大きく経過してしまったのに、原発や津波で被災された現地の方々は、私たちの訪問を快く受け入れて下さるのだろうか。今更来てもらっても迷惑だ、と言われるのではないか。・・・等々、いろいろなことが思い浮かび、緊張して福島に向かいました。

〔2011.11.の放射能計測図です〕
[放射能測定器]

 福島駅からは高速バスでJR常磐線・原の町駅に行き、ここから地元NPO法人・野馬氏のご協力で、マイクロバスで南相馬市から国道6号線を南下して浪江町、双葉町、大熊町、富岡町の被災地を巡りました。そして、ニュース等でよく耳にする地名の被災地の惨状を目のあたりにしました。

 バスには放射能測定器10台を用意していただき、要所要所で測定を行って行きました(避難指示区域外、避難指示区域、帰還困難区域等でシーベルトの数値を測定)。 そして、放射能の影響を強く受けている区域があることを実感しその数値の高さに驚きました。予定の訪問を終えて南相馬市に戻る途中に浪江町の「希望の牧場」に寄って、殺処分に反対して飼育されている多くの牛(330頭)が夕闇の中で枯草を食んでいる光景を目にしました。民宿に着いた時は夜の帳が下りて真っ暗でした。夕食後にご夫妻から、復興の思いや日常についてのお話しをお聞きする機会も作っていただきました。1日目が終わりましたが、原発事故以降、原発の是非、放射能に対する考え方や避難・移住に対する考え方などに、大きな分断や隔たりが生まれているように感じました。

[希望の牧場] [民宿での朝食]

 原発から何十km圏(距離)、放射能汚染度何シーベルト・何ベクレル(放射線量)、賠償の有無(カネ)、仮設住宅入居、避難解除区域と帰還困難区域、・・・等で分断され、被害を共に受けた者同士が心を尖らせて苦しんでいる現実を知りました。そして、多くの悩みを抱えていらっしゃる被災された方々は、自分たちの苦しみや将来についてなどいろいろと話をしたいのだと気づきました。自分たちの話に興味を持って耳を傾けてくれる相手を望んでいるように感じました。私たちが被災された方々の心の揺れに関心を持つのは、私たちの心も揺れたことがあるからです。揺れることがどんなにつらいか知っているからです。福島のことにもっと関心を持ち続け、東京女性ネットワーク委員会としてこれからもずーと福島に関わっていただけたらと思います。そして、その機会がおとずれたら、又是非参加をしたいと思っています。

 [ハイキングの出発地/松川浦環境公園]  [中村神社]

[相馬神社の駒人形に乗って興じる小林リーダー(町田グラウス山の会)]

  2日目は相馬の歴史と文化を訪ねて「みちのく潮風トレイル」を歩くハイキングです。 相馬山歩会のお二人のご案内で、松川浦環境公園から鮭の遡上している宇田川沿いに相馬市内に歩みを進め、歴史を感じる相馬神社・中村神社をお参りし、千客万来館(資料館)を見学しました。その後、原の町バス停まで送っていただき、帰路につきました。

 

 

 


































































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