黒部渓谷・下の廊下

日 程 20181014日〜16

参加者 吉岡L 飯島SL 福井 渡邉み 

一度は行ってみたいと思っていた下の廊下に行ってきました。下の廊下とは黒部ダムから仙人ダムまでの黒部川沿いの道をさします。戦前から続く電源開発調査のために作られた道です。雪解けが遅く整備もあり一年間のうち開通は1か月ちょっとぐらいです。吉岡Lが何度も問い合わせをして下さってGOになりました。

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新宿700あずさ→信濃大町(路線バス)→扇沢(トロリーバス)→黒部ダム→ロッジくろよん

 今日は移動日なので、観光気分。観光放水を見たり、明日の登山口の確認をしたりしてロッジくろよんに到着。綺麗な畳のお部屋に白いシーツのお布団。お風呂までついて満足。日曜日なのに満室だ。ツアーもいくつか入っていて明日の混雑が想像される。

 

 

 

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ロッジくろよん450→内蔵助谷出会→オオへつり→白竜峡→十字峡10:50→S字峡→仙人谷ダム→高熱隧道→阿曽原温泉小屋1410

 400起床 ツアーより早く出発しようとヘルメットにヘッデンを装着し450に出発。暗闇の中、前にも後ろにもヘッデンの明かり続く。川底におり橋を渡り夜明けとともに後ろには黒四ダムが控えていた。上から見下ろすより威圧感を感じる。内蔵助谷出会をぎると素晴らしい峡谷の景色のオンパレード。紅葉は真っ盛りとはいかないが、なかなかの美しさだ。

 

足元は整備された道なので歩きやすい。ただ、滑落には注意なのでなるたけワイヤーに片手をかけて進む。道幅が狭いので休憩には一苦労。沢に下りたりして休憩をとる。

 

10:50十字峡到着。展望台へと急な坂道をくだる。と、そこでマナーが悪い登山者のためにとんだ災難に出会う。

 

まあその話はおいおいと・・・十字峡を十分堪能し、つり橋を渡りまた峡谷のなかへ。

 

半月峡、S字峡と続き、少々頭が美しい景観でマヒしてしまう。

 

東谷吊り橋を渡ると仙人谷ダムについた。なんと仙人谷ダムの施設内が登山道になっているのだ。そしてたくさんの犠牲者を出した高熱隧道の一部を緊張して通る。やはり中は熱い(当時、岩盤は160度以上になったという)。

 ダムを過ぎめざすは阿曽原温泉小屋。14:10小屋到着。着くや否や、ご主人から「女性はすぐ温泉に行ってください。受付もあとでいいから。次の回はすごく混むので」と言われ慌てて露天風呂に向かう。こんな山の中で露天風呂だなんて、贅沢な気分。さっぱりしたところで、あとはビールで乾杯。夕食は定番のカレーを頂き(おかわり自由)、アルコールもはいったところで、明日のルートに思いを馳、就寝。 (記:渡邉み)

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阿曽原小屋5:00出発→折尾谷6:50→大太鼓8:00→志合谷8:11→蜆谷9:06→水平歩道終点10:00→欅平10:3511:04トロッコ電車→宇奈月温泉→15:22黒部宇奈月温泉駅→17:52東京

4:00起床。食堂で暖かい飲み物を飲んで5時に出発。欅平まではコースタイム5時間程度で、緊張する所はないとの事で気は楽です。

 

テントサイトを横切り、急登を登り長い梯子を下ると水平道が始まります。昨日に比べると草木が茂っているので高度感も感じずに普通の山道を歩いている感覚。道幅も広く高低差もなく正に水平道。山側に番線がついているので握っていると安心感がある。日も登り明るくなりあっという間に折尾の大滝に着いた。  6:50 折尾の大滝

 

 

滝から8分程で砂防トンネルに出る。距離は短いのでヘッドランプは必要なかった。内部は水が溜まっていた。

 

8:00 大太鼓

岸壁をくり抜いた道になり緊張感が増してくると、大太鼓に出る。歩いている時は感じなかったが、振り返ってみると怖さも感じる道で、よく岸壁をくり抜いて作る事が出来たと感心してしまう。

 

 

 

8:11 志合谷

大太鼓から11分程で志合谷に出る。。 

 

 

沢の下にトンネルを掘ってあり長さ150M程で内部は曲がった作りになっている。真っ暗で水が流れていてヘッドランプ・ヘルメットは必携。頭を何度か岩にぶつけ、ヘルメットの必要性を大いに感じた

蜆谷 9:06

志合谷から1時間程で蜆谷で欅平まで3キロの案内がある。長かった下の廊下も終わりが近づいて来た。

 

 

送電鉄塔を何本か過ぎると「水平歩道 始・終点」の看板があり水平歩道もここで終わり。 300m程の下りを欅平駅までジグザグに下りていく。やっと欅平駅に到着。





 トロッコ電車で宇奈月温泉に行き、日帰温泉に入り、黒部宇奈月温泉駅から帰京しました。

1年の内の限られた時期にしか歩けない下の廊下。行く前にネットで見てはとても不安だったけれども、しっかりと整備された道で安心して歩く事が出来ました。私達の帰った後、2名の方が滑落して亡くなられたようでやはり危険な場所である事には違いないなと思いました。阿曽原小屋も営業終了で訪れる人も少なくなったであろう下の廊下の美しい白竜峡・十字峡に思いを馳せています。(記:福井)

 

 

     

 

 

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