残雪の駒津峰(甲斐駒):仙丈ケ岳へ

5月2日〜4日 堀井

5月2日 新宿6:45―伊那市―高遠―仙流荘―歌宿 徒歩2時間・北沢峠16:30

昨年バスが不通で中止した仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳に行くことにした。当初は連休前を予定したが多忙のため行けず、時期が遅くなると雪が腐り踏み抜きに苦労することになるので、道路渋滞、山小屋混雑を承知の上で5月2日―4日とした。歌宿バス停からギザギザの鋸岳を見ながら、林道を緩く登り、峠のこもれび山荘【泊】





5月3日 北沢峠―仙水峠―駒津峰―峠 晴れ 風弱し

山荘を5時発、林道から登山道に入ると雪道になり、長衛荘、キャンプ場に、テントは20張り位か。アイゼン無しで行くことにする。ほとんどの人は最初から装着しているが、以前は無しで行ける所は無しで済ますのが普通だったと思う。川沿いを緩く登り仙水荘に到着、この小屋は食事が素晴らしいと評判だが、通過する登山者には背を向けている感じである。

樹林帯を抜けると斜面一帯が岩塊で覆われた特徴的なゴーロ帯に出る。ここを登り仙水峠着、風の通り道になっているので岩陰で魔利支天を見ながら休憩。駒津峰への樹林帯の急登にかかるが、キックステップでは時間が掛かりそうなので、アイゼンを着ける。木々を左右に巻く、窮屈な直登である。樹林帯を抜けると雪が消えてきたので、アイゼンを外す。仙水峠から駒津峰までコースタイム1時間30分位なのに2時間以上かかり足も疲れて思うように上がらない。

駒津峰から展望は素晴らしいの一言。眼前に甲斐駒がそそり立ち、鋸岳に続いている。東は鳳凰三山が奥には八ヶ岳、仙水峠を間に栗沢山、アサヨ峰、南に遠く富士山、手前に北岳、仙丈ケ岳が雪で白く輝いている。甲斐駒往復は断念して、ゆっくり休憩、明日の仙丈へ体力温存とする。以前は体力、時間一杯まで進んで行くはずなのに、少し悔しい感じもする。難所といわれる峰から急下降、狭い稜線を少し進み峰に戻る。残雪の景色を堪能して、ゆっくりと峠に戻る。久々の登りでだるく、ビールも飲まずに、夕食後すぐに寝てしまった。




5月4日 北沢峠―大滝の頭―小仙丈ケ岳―仙丈ケ岳―峠―歌宿  伊那―新宿

今日は歌宿16:15のバスに乗るので山荘に14:00に戻る予定である。3:40山荘発、ヘッ電を点けての登山になるが、樹林帯の中トレースは明瞭で、迷うことは無いようだ。

程よい登りが続き早朝で雪も締り、踏み抜きもせずに歩きやすい。辺りが徐々に明るくなって空が青くなっていくこの時間帯が好きだ。

大滝の頭で休憩、登りの感覚が戻ってきたのか、昨日より快調である。傾斜が徐々に増し、森林限界を出て展望が開ける。急傾斜の大きな斜面にかかり、ふくらはぎへの負担を軽くするため、ジグザグを繰り返して、ゆっくり登る。登山道に出てきたライチョウは白黒で夏羽へ換羽中である。小仙丈ケ岳山頂は、素晴らしい眺めである。カールの雪面は特に美しく。仙丈ケ岳への白い稜線が青空を背景にくっきりと。


休憩後、今山行の目的である仙丈ケ岳への雪の稜線歩きにかかる。平坦と緩い登りを繰り返し山頂に到着、山頂に雪は無く、雪の山頂を踏むという大好きな登頂にはならなかったが、休憩には好適である。目前に北岳から間ノ岳、農鳥岳、その奥に塩見岳、北に鳳凰、甲斐駒、鋸、西に中央アルプス、遠く御嶽、乗鞍、槍穂と申し分のない残雪展望である。

峠付近は携帯が通じないので、山頂で飯嶋さんに登頂メールを送る。展望を楽しみながら小仙丈岳に戻り休憩、家族に写真とメールを送る。スキーの人も登ってきている。景色を心に留めて下山にかかる。雪が柔らかくなってきたが踏み抜きもなく、北沢峠に13:30着。

こもれび山荘は管理人が替り、食事も良くなったが料金も北ア並みに、夕食付で8500円、寝所はカーテンで仕切られ、個別の照明もあ便利であった。


























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