北アルプス縦走 折立〜扇沢

白い稜線と花畑を行く

2019..30〜8.0

コース:折立―雲の平―水晶岳―烏帽子岳―船窪岳―蓮華岳―針の木雪渓―扇沢
報 告:堀井

730

7:0015:10  折立太郎平薬師沢小屋 高曇り

夜行バスで折立に早朝着、樹林帯を太郎坂の急登を2時間三角点ベンチで開けた稜線に出る。ニッコウキスゲが群生する草原の尾根を緩やかに登り3時間で太郎平に着、

 

太郎平小屋で登山届を提出。小屋周辺は、イワギキョウ、チングルマなど花が多い。薬師沢方面の道に入ると登山者が急に減る。花の草原と樹林帯を交互に通過していく楽しい下り道である。沢を横切る時に水を被って行くので、暑さも気にならない。薬師沢小屋は沢沿いで水が豊富で楽である。

 

折立から太郎平を越え黒部川沿いの薬師沢小屋に泊まりました。 

7月31日 5;00―15:00 薬師沢小屋雲の平祖父岳水晶小屋  高曇り

 

小屋前のつり橋を渡り、樹林帯の岩の多い湿った急登を虫に刺されながら3時間で雲の平の末端のアラスカ庭園に着、ここから木道になる。奥日本庭園を通り、祖母岳に登ると広々とした雲の平が一望できる。

薬師沢小屋から樹林帯の急登を抜け雲の平の庭園を楽しみました。

 

 

雲の平小屋で休憩後、スイス庭園に寄ると高天原が眼下に見える。祖父岳からは初めての稜線歩きになり気分が良い。岩苔乗越への下りで雪渓があり雪を帽子に詰めて涼しい。水晶小屋は混んで一畳に二人であったが、きれいな夕焼けが見れた。

 

水晶小屋で素晴らしい夕焼けに見とれました。




8月01日 4:40―15:00 水晶岳東沢乗越−真砂分岐野口五郎岳三ッ岳烏帽子小屋

 

東沢乗越から水晶小屋方面を振り返ります

 

 

霧の中、水晶岳に登頂、展望は無く、小屋に戻り休憩。乗越へ急下降し、白い大岩が積み重なる歩き難い稜線を真砂分岐へ進む。白い砂れきをゆるゆると登り、広々とした野口五郎岳山頂に着。



コマクサの道を下り、三ッ岳に登り返す。赤牛岳の長い稜線を左に見ながら1時間程下り、烏帽子小屋に着。小屋は空いていたが予約無しなので前夜に続きカレー。

 

白い砂礫を野口五郎山頂を目指して

8月02日 4:30―16:00 烏帽子岳南沢岳不動岳船窪岳乗越船窪小屋 霧のち高曇り霧の中、

30分で分岐、ザックを置き、烏帽子岳へ、山頂直下は鎖の岩登りになる。展望は無しで分岐に戻る。四十八池を楽しみながら南沢岳へ登り、白い砂れきの広々した山頂で休憩。次の不動岳も白砂の山頂である。ここからは急降下、急登を何度も繰り返す、籔っぽい細道になる。稜線の東、不動沢側は全て白ザレで沢まで数百m崩れている。道は稜線すぐ下、黒部側の樹林帯と、ザレ脇の稜線上の繰り返しで、ザレで滑落すると沢下まで止まらない。ザレは岩斜面に砂が乗っているので滑りやすくロープは数か所のみである。花崗岩の白い崖が延々と続く景観は凄い迫力で、この稜線の魅力かもしれない。船窪岳を越えやっと着いた船窪乗越からは針の木谷への下降路が分岐している。急登を登り切りテント場に出て、小屋へ向かう。タルチェを付けた小屋では鐘を鳴らして迎えてくれ、小屋前でお茶を出してくれる。名物の山菜てんぷらを賞味した食事の後、一昨年引退した松沢寿子夫妻の息子さん一家が偶然登られて来ていて、貴重な話を聞くことができた。東邦航空が撤退しヘリ輸送が困難なこと、昨年の雨で登山道や崖にある水場の崩壊が激しいことなどなど。

 

8月03日 4:10―16:20 七倉岳北葛岳蓮華岳針の木峠扇沢  霧のち高曇り
鐘に送られ30分で七倉岳、霧で展望なし。七倉乗越に下り北葛岳山頂へ、前方に針の木岳が高い。前日より道は格段に歩きやすい。350m程、急下降し乗越へ、蓮華の大下り(登り500m)にかかる。

鎖の連続する岩場を登り、急登を過ぎると、蓮華岳への白い大斜面に出る。コマクサを両側に見ながら今山行の最後の登りを味わう。

蓮華山頂は東西に長い稜線の東端で、沢山の登山者がいる。長い休憩を取り、針ノ木峠に向かう。

5日目蓮華岳山頂まで来ました

 

 

 

峠にある針の木小屋付近は人でいっぱいである。小屋で簡易アイゼン(500)を借り、急なつづら折りを下る。雪渓の冷たい水で涼んでから、雪渓歩きになる。雪が柔らかく、簡易アイゼンでは滑って歩きづらく1時間程で登山道に上がる。大沢小屋でアイゼンを返し、1時間程でアルペンルートに出る。登山道をたどって、扇沢ターミナル前に到着。




今山行は、曇りがち
で遠望が利かなかったが、その分涼しい歩きになった。終始花を目にしながらの、白い稜線を歩く山行を楽しんだ。(堀井)

 

針ノ木雪渓を下り、長い長い縦走を終えました

 

 

 


























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