冬のテント 坊主岳(南木曽)1960.7

日 程:1226日~27  メンバー:蓬生()、田口(SL)、堤(食当)、得津(記録)
行 程
(1日目)12/26 小雨 行動時間1時間45分 11:45奈良井宿バス停―13:30坊主岳登山口(テント泊)

(2日目)12/21 小雪のち曇り 行動時間6時間25分7:05テント場(1080m)―7:30(1200m)―8:20小坊主岳(1429m)―8:45(1500m)―10:15山頂直下(1850m付近)―10:40坊主岳山頂(1961m)―11:05山頂直下(1850m付近)―13:00(1200m付近)―13:30テント場(下山)―テント撤収―(タクシー)―15:20JR奈良井駅

年末にどこか雪山と思い、蓬生さんに相談。 蔵王や上信越方面の案も有りましたが、神戸に住む私にとって帰省ラッシュのピークと重なるため、出来れば西エリアでお願いしました。
坊主岳は近年登山道が整備され、昨年、蓬生さん達が飯田市在住の新美さんを訪問した際、登山口付近を下見し、雪山登山の候補地の一つとしてストックしていたそうです。雪の状況が気になりますが、今年はまだ太平洋側~西日本エリアの2000m前後の山には、未だ纏まった降雪が無い日が続いていました。それでも、関東と関西の丁度中間地点でアプローチしやすい坊主岳に決まりました。山頂からは御嶽山、中央アルプスの展望が素晴らしいとのことで期待が持てそうです。

奈良井宿バス停で待ち合わせ。久方ぶりに田口さん、蓬生さん、堤さんとお会いし、とても嬉しく思いました。 共同装備を再分担し、大型ザックに詰め直し、登山口までの5㎞を歩きます。


小雨が降ったり止んだりのどんよりと曇った空。山間部の冷たい空気が、アスファルトからも伝わって来ます。 1時間半ほど歩いてようやく坊主岳登山口に。登山口のあるイノコ沢に下ると、56台の駐車場が有るのですが、先般の台風19号による増水によって、土手の地形が崩壊し、沢の流れが変わり、駐車場が無くなっていました。 仕方なく、河原の少し盛り上がった場所にテントを設営しました。

水は傍を流れる沢から取水しました。テント内は暖かく、堤さんが用意してくれた、きりたんぽ鍋とビールで乾杯。このひと時がテント山行の醍醐味だと実感します。外の雨は降ったり止んだりを繰り返し、一向に回復のきざしを見せません。明日の晴れを期待しつつも、せめてこれが雪に変わってくれればと思いました。夜中、風か雨か沢水なのか判別付かない山の音に目が覚めました。雨が降り続き、沢の水量が増えたのでは無いかと心配になり、外に出ましたが、何も変わった様子は無く、霙混じりの小雪がふわふわと舞っているだけでした。

翌朝5時前。そろそろ起きる時間帯にテントを打つ雨音が少し強くなりました。誰も口にはせずとも、今日はダメかな~という思いもあったかと思います。そろそろと皆起き、何となく朝食を食べ、どうするかなと思い、外に出て見ると、まあ何とか雨は小康状態で、行けない事は無いかな~と言った感じでした。

行くと決まれば動きは早い、各自さっさと身支度を整え、7時ちょうどに出発しました。

雨が小やみになり、出発です。

 

登山道は最初から急登ですが、ジグザグであるため、地図で見る程の急傾斜は感じませんでした。しかし、すぐに尾根に取り付くと、この急傾斜は直登に変わり、ここからは小坊主岳までの標高差350mを一気に登ることになります。 小坊主岳を過ぎ、緩やかとなり笹藪が生い茂っていました。この辺りから雪も出て来て、やっと雪山らしい様子となって来ました。

1500m付近からまた急傾斜となり、山頂直下までの標高差350mを一気の登りとなります。ぐんぐんと標高を稼ぎ、気が付けば1850mの山頂直下まで登っていました。あと10分の標識が置かれていて、山頂への最大の急傾斜を前にここで休憩しました。落葉の上に降り積もった雪は滑りやすく、木に掴りながら、半ば強引に登って行きました。そして急に勾配が無くなったと思ったら、丸っこい山頂が見えて来ました。

 

丸っこい坊主岳山頂も近いです


 

山頂は雪が舞う、どんよりと曇った寒々しい冬の空でした。展望は全くありませんでした。ただ晴れていれば御嶽山、木曽駒、経ヶ岳など素晴らしい展望が得られる、そんな山の雰囲気だけは、しっかりと感じることが出来ました。

坊主岳山頂で記念撮影です

 

山頂直下の最大傾斜ではアイゼンを付け、慎重に下りました。しかし、途中からはやはり積雪量が少ないため、湿雪の下の落ち葉や土が、アイゼンに雪団子ならぬ土団子となるので、アイゼンを外しました。 

 

下山です。慎重に下ります


 

 雪の付いた急傾斜の下りをアイゼン無しで下るのは、歩行の練習にも丁度良く、登山の楽しさを感じながらの下りでした。無事にテントに戻り、湯を沸かし、冷えた体を暖めました。





コース全体が直登で、急傾斜で有る分、雪の付き具合によって難易度も変わりますが、充分にアイゼンとピッケルを使った雪山登山を楽しめるのではないかと思います。しかも、それでも得られる展望とアプローチの良さを考えれば、ぜひ残雪期にもう一度訪れたい山の一つだと思いました。田口さんと蓬生さんは「もう来ることは無いなあ」と仰ってましたが、そう言わず、ぜひまた山頂からの眺望を確認しに一緒に参りましょうね!よろしくお願いいたします。(記録 得津)

途中からは雪が少なくなりアイゼンを外して下山

 

 

























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