雪山山行 北ア 白馬岳 期 日:5月3日〜5月5日(前夜発) 参加者:L新美、蓬生、田口、上野、横山、堤、松平、福井、佐藤(9名参加) 【5月2日(木)】 23時40分新宿駅9番線ホームに今回の山行メンバー9名が揃う。23時54分発ムーンライト信州は全車指定席で本日は全て満席との事であった。一ヶ月前に松平さんが購入して頂き感謝である。皆さん、座席の上や床で上手に仮眠を取りながら一路白馬駅へ。(仮眠の取り方が山屋だべー) (横山)
白馬駅から大糸線ローカルに乗換え南小谷駅下車。バスの待ち時間を利用し駅前の雑貨屋でBeerを購入、7時35分発の栂池高原行き路線バスに乗り込む。
長い時間の乗車で、みなさん疲れ気味の様子。ようやく栂池ロープウェイに到着(9:20)しました。そこで出発前にあった事故の影響か、山岳ガイドの登山の注意と、行方不明者家族からの発見情報の依頼などをうけました。これから登る私たちにも、とうてい他人事には思えませんでした。私自身も、3000m級の雪山など初めてで、そのうえテレビの事故情報などもあり、家族、仕事場の方たちからも大丈夫なの?と心配されていました。私も本音は、多少不安で、びびっていました。会の仲間たちは、どうなのだろうと思いましたが、いずれもベテラン揃いで、コースが分かっているためか、平然と重たいリュックを担いで、いつもの山行と変わりない様子でした。 栂池ヒュッテ前で、上野指導の簡単なストレッチで済まし、9:40歩行開始。明日の山行に備えてできるだけ登り、12:00頃に雪崩のこない平坦なところ(2280m付近)で幕営した。 【5月4日(土)天候:2,300地点で稜線以外は快晴】 起床5:30 待機9:10出発〜10:27船越ノ頭手前の稜線〜11:27テント帰着
朝食後、9時に船越ノ頭までウオーミングアップ。テントサイトから標高差約300m中々の急斜面でジグザグに登行する。小蓮華山や白馬岳方面は雲の中で多少風があるものの快適に船越ノ頭船越ノ頭まで登る。
午後からは寒気の影響で雲が増え、雪がちらつく天気となり16時の気象通報を確認すると、天候は西高東低の気圧配置、北海道東方に低気圧が居座り北アルプス周辺は弱い気圧の谷が通過している事が予想された。辺りは一面ガスの中で昨日テントが吹きっさらしとなり風に悩まされたのでブロックを積み上げ風対策を行う。夕食は今旬の高価なフリードライ、チキンカレーは非常に美味しかった。明日のアタック後、もしかしてもうここで一泊。?アルコールの残量も気になる。?(空き缶等を認するとロングカン20本以上持ち上げていてあと数本「’jjj’」ジェジェジェ!‘)内燃機を燃やすのも早々に終了しシュラフ潜り込む。外は冬山並みの環境であった。(横山)
【5月5日(日)天候:白馬岳山頂は大快晴・無風状態】 4:00起床 5:44出発〜7:00船越ノ頭〜7:58小蓮華山〜8:52三国境〜9:49白馬岳山頂10:10〜10:40三国境〜11:40小蓮華山〜11:54船越ノ頭手前の鞍部よりテントサイト迄ショートカット〜12:33テントサイト帰着(撤収)出発13:30〜14:07栂池ヒュッテ前 15:00発ロープウエイ利用 4時起床。雲一つ無い!頸城山群の辺りからの夜明け。東の空には三日月。素晴らしい自然の息吹、モルゲンロートバンザイ!。本日の白馬岳アタックにわくわくする。
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GPSルート図
5月3日
8:36 今時珍しい夜行列車にゆられ、早朝5:40に白馬駅に到着、バスに揺られロープウェイ
を2回乗って漸くスタート地点に着きました。
9:12 ロープウェイ終点駅の室内でスパッツを付け、出発準備をしました。
9:32 栂池山荘の前で上野さん指導の入念なストレッチを行います。
9:48 今日は広大な栂池自然園のを通り、急な雪面を登り、小蓮華山の直下の2300m地点の
テント予定地を目指します。
10:50 出発した栂池自然園を振り返ります。傾斜は徐々に増し、雪面に太陽が反射し、
夏のような暑さです。
11:55 いくつかのテント適地がありましたが、標高2280mの灌木が終わりになるこの地点
にテントを設営することにしました。
12:38 テントを設営し、横山さんが持参した鯉のぼりも付けました。
5月4日
7:30 昨夜の19:00就寝頃から吹き始めた風は朝も収まらず、リーダーは今日は白馬岳
への登頂はあきらめるとの決断をし、横山さんは大テントのメンバーへ中止の連絡を入れに
来ました。
9:15 風もやや収まり、天気も晴れているので、稜線の船越ノ頭へ上がってみよう
と意見が一致し、出発します。
10:29 船越ノ頭への急登です。雪面状態は良くアイゼンで快調に登ります。雪の状態では
ザイルが必要な急登ですが、今日は全く心配がありません。
10:30 船越ノ頭の稜線上から見るテントサイトです。写真右に豆粒のように二つ見えます。
10:32
10:32 船越ノ頭から見る白馬大池です。白い窪地が大池です。左手に小さいテントがいくつか散見できます。
夏の白馬大池の写真です
豆粒のようなテント群をアップしてみました。
11:03 船越ノ頭から元の急登を下ります。帰りは雪面が太陽熱で緩み、アイゼンが高下駄に
のようになり歩きにくくなりました。
15:13 日中収まっていた強風も再び吹き荒れ、雪のブロックを積んで凌ぐことに
しました。
16:04 雪のブロックはテントの中でもその効果が実感できました。真冬だとブロックは
上手くできないし、寒くて耐えられない厳しさでしょう。春は楽でした。
5月5日
5:12 昨日は強風が吹いて停滞した行動も今日はめったにない素晴らしい天候です。左手遠くは鹿島槍ヶ岳です。
5:24 茜色に染まって来た白馬連峰稜線を見ながらアイゼンを付け出発準備です。
6:22 船越ノ頭への登りの途中で雷鳥に会いました。
6:23 皆さん見物するやらカメラで撮影します。
7:22 船越ノ頭への急登を終え、小蓮華山へのんびり稜線歩きです。
白馬鑓ヶ岳(左)と杓子岳(右)の威容です。
7:40
7:40
8:01 小蓮華山の山頂を進みます。ところどころ雪面に50pほど深さ(分かりません)の穴が開いて
おり、注意情報が出ていました。どうして出来た穴なのでしょうか。
9:
9:35 白馬山頂は直ぐそこです。皆さん快調にここまで来ました。きっと夏よりずっと楽でしょう。
9:58 白馬山頂で参加者全員で記念撮影です。後ろは旭岳です。
10:02 白馬山頂から飛び出した巨大な雪庇です。遠くからも良く見えました。
10:30 奥の山が小蓮華山です。手前の小ピークが三国境の分岐点です。
気持ちよくアルプスの雪面散歩です。
11:36 帰路の小蓮華山の登りで今日2回目の雷鳥との遭遇です。
11:39 岩と雪に同化した見事な保護色です。
11:44 小蓮華山 山頂近くから白馬沢を下るスキーヤーです。中央に点のように見えます。
写真では分かりにくいですが、物凄い急傾斜です。徒歩でもこの沢を下る自信はありません。
11:59 小蓮華山からの下りです。満を持して横山さんのスキー大滑降の始まりです。
12:01 スキー滑降のスタートです。荷物を背負ってよくぞバランスがとれるものだと
感心します。
12:03 いよいよ稜線からテントサイトへ滑り降ります。
12:06 往きに通った船越ノ頭をカットし、直接テントサイトへ向かうことにしました。稜線を滑り
下りる横山さん、写真では分かりませんが結構な急斜面です。
12:41 テントサイトへ戻り、白馬岳登頂を祝い乾杯です。当初計画では今夜もここに
泊まる予定でしたが、早めに戻れたし、ビールも不足していることから下山することに
しました。
14:10 テントサイトから一気にロープウェイ駅まで
14:10 振り返れば小蓮華山からテントサイトそして栂池自然園まで雄大な展望と我々のトレース、
横山さんのスキーのシュプールまではっきりと見えました。
14:18 栂池自然園の先に白馬鑓ヶ岳と杓子岳が遠望できます。
14:20 日本アルプスの歴史を感じさせる栂池ヒュッテ記念館に戻ってきました。
これを利用した往年のアルピニストの気持ちは我々と同じだったかも知れません。
昭和34年7月に兄と一緒に八方尾根から唐松岳へ登り、白馬三山から白馬大池そして
蓮華温泉に下って以来の白馬でした。栂池コースは初めてです。雪のないときも
素晴らしいようですね。企画をたてた新美さん、リードをして頂いた皆さんそして
この地区詳しい横山さん有難うございました。素晴らしい雪山と天候に感謝します。
(佐藤)