本格的な冬山に入った
北アルプス 2704m の稜線へ
(行 先)北アルプス・燕岳(燕山荘まで)
(日 程)2014 年 11 月 15 日(土) 曇り時々雪
(コース)6:40 中房温泉登山口→合戦小屋 8:45→(休憩 30 分)→燕山荘 10:20→合戦小屋 11:20→(休憩 30 分)→中房温泉登山口 12:30(歩行時間 4 時間 50 分)
(メンバー)得津
天気予報では北アルプスの上空、特に三俣蓮華岳と燕岳より北は、終日雪マークが離れず、稜線は荒れていると思いました。僕は八ヶ岳か奥秩父への転進も考えましたが、もしかしたら天気の回復が早まり青空も見えるのではないか?との期待もあって、とりあえず登ってみることにしました。
中房温泉よりのスタートの雪は最初は少なかったのですが |
昨夜は中房温泉に前泊し、十分な睡眠を確保しての今日の登山です。少し寝坊はしましたが、明るくなった 6 時40 分には登り始めることが出来ました。
中房温泉から見上げた東の空は薄曇りで太陽の光が射し込み少し赤みを帯びていました。でもこれから登る西の空は薄黒く曇ったままでした。 |
それでも昨夜降った麓の雪も止み特別寒くも無く、合戦小屋までは気持ちよく登れそうなそんな朝でした。第一ベンチまでの登山道は石の上に薄らと積もった程度の雪のせいで歩きにくくなっていましたが、標高 2200m を越える富士見ベンチ辺りからは雪も降り始め、次第に積雪も多くなって来ました。僕のウールのシャツと安物のアクリルの手袋では寒さを感じていましたが、もうすぐ合戦小屋なので我慢していました。
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合戦小屋からは寒さが厳しくなりました |
合戦小屋に着くと早速、ヤッケとオーバーパンツを着ましたが、オーバーパンツを穿くのに手間取り、素手で作業をしていたので、寒さのせいで見る見るうちに左手の中指と薬指が痛くなり、慌ててウールの手袋とオーバー手袋を着用しました。セブンイレブンのクロワッサンとテルモスのお湯で体を温め、アイゼンを付けたりし身支度を整えました。 |
合戦小屋にいた先行者 3 組のうち 2 組は上には上がらずここで引き返すとのことですが、僕は行けるところまで行ってみようと合戦小屋を出ました。白くなった樹林の中を登って行きます雪の舞う合戦小屋合戦小屋からの踏み跡はわずかで、おそらく僕より先に歩いている登山者は1人でしょう。合戦沢の頭でその1人を追い越すと今日の先行者は僕となりました。登山道脇の積雪は 40〜50 p、トレース上は 20
p程の新雪が積もり、僕がその新雪の上に踏み跡を作るといった状況でした.
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合戦沢の頭からは厳しい雪稜の一人旅になりました |
雪の中、燕山荘が突然視界に入って来ました |
合戦沢の頭から槍の穂先が見えるのですが今日は何も見えません。視界が悪くずっと足元に注意しながら歩いていたのですが、途中トラバースする箇所で足を踏み外し、ズルズルと斜面を滑り落ちそうになりました。登山道が急坂になったと思い見上げると燕山荘が目の前にありました。
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稜線は思ったほど寒くはなく、時折吹雪くものの強風ではありませんでした。その代り周囲が全く見えないほどの霧でした。10 時 30 分。まだ時間はあるので、霧が途切れる兆しがあれば待つのですが、さらに状況が悪くなった時に燕岳へと続くだだっ広い稜線でのホワイトアウトと合戦沢の頭への戻りに不安を感じたので、僕は山頂に行くことを止め、今のうちに合戦小屋まで下ることにしました。 |
霧で視界が全くありませんでした。 |
合戦小屋は20人くらいの登山者でいっぱいでした。皆テントや小屋泊まりの方たちです。楽しそうな様子を見ると、やはりパーティでの山行も良いものだなと思います。ちなみに中房温泉に下山すると青空が現れ、山の稜線が見えていました。午後からは回復に向かい、もしかしたら夕日が見れたのでは無いでしょうか。来年はさんかくてんの方と一緒に山の上で宿泊したいなと思った今回の山行でした。(得津)
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