雪山教室 タカマタギ 谷川連峰の山
残雪期しか登れない「棒立山〜タカマタギ」
日 程:2015年4月11日(土)〜12日(日)
参加者:蓬生L、福井SL、佐藤、堤、松平、松尾、安達(記録)
コースタイム
4/11 土樽駅(10:30出発)→毛渡橋(11:00)→741m→1040m(14:00)、BC(泊)
4/12 BC(6:30)→棒立山・1420m(8:20)→タカマタギ・1529m(9:20)→棒立山→BC(12:05)→毛渡橋(13:30)→越後湯沢駅
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【1日目】くもりのち雨
土樽駅で集合し、分担荷物を振り分ける。
駅を出て線路に沿って関越自動車道・上越線橋梁の下をくぐり毛渡橋を渡る。「平標山」への道標を通りすぎ林道を進む。除雪が途切れ、雪山を踏み始める。
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尾根ルートに向かい40分程して急坂にさしかかり、ピッケルを取りだした。4月に入り雪が溶けかけたのか、所々ヤブを抜けなければならない。足元は根っこにザックは熊笹に取られペースが乱れたのか、私は貧血気味になってしまった。数分休憩をいただいて呼吸を整え再スタートをする。個人的にヤブこぎに苦戦しながらも、雪上とヤブを数回繰り返し、思ったより早く鉄塔に到着した。 |
送電線鉄塔までは順調に来ました。 |
今日のテント[泊]予定地点に向かって進みました。 |
鉄塔を抜け人工林を登り始めると積雪量が増し傾斜も急になってきた。前日まで曇りがちだったためか踏み込んだ跡が見当たらず、蓬生Lが蹴りこんだステップに助けられた。
先頭を福井さん、松尾さんが交替し、女性も大活躍。昼食休憩を取った後、テントの設営場所を物色しながら、予定通り1040mの小ピークがBCとなった。 |
個人的なことですが、1040m到着まえに無理な姿勢で足を運んだことや冷え込みにのためか、人生初の足がつる症状を経験した。寝入り寝起きのこむら返りはよくありますが、足全体が硬直しさらに硬直が広がりそうで本当に怖かった。
経験豊かな皆さんはさすがに落ち着いていて「誰でもあることなのよ」と気持ちをほぐして下さり、ツムラ68もいただき服用するとたちまち効果があり本当に驚きました。
テントはジャンボとミニの2つを設営。竹のペグなんですね、お手製の温もりを感じました。
ミニテントはおろしたてなので、紐の結び目を蓬生さんや佐藤さんに教えてもらいました。
でも早速ちょこっとキズをつけてしまいました。15:00頃 テントを張り終えると、未開封アサヒスーパードライの置き土産を発見。ボーナスとして吟味しました。季節限定・地域限定のビールとつまみで宴会が始まりました。
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標高1040mの稜線上に張った二つのテント(4/12撮影) |
この日の夕食はゴボウやキノコがたくさんはいった豚汁とキュウリとわかめのサラダです。 |
16:00頃 この日の夕食はゴボウやキノコがたくさんはいった豚汁とキュウリとわかめのサラダです。味噌仕立ては身体が温まります。毛渡橋林道で摘みとったフキノトウの大人のほろ苦い隠し味も美味でした。 |
そのころ外は雨が降り始めましたが、翌日晴れの予報を期待して就寝しました。未明、堤さんがテント外に出た時には雲が消え満点の星空だったそうです。2日目の登頂は気持ちよく登れそうです。
【2日目】快晴
4:30頃 起床。BCから見下ろした高速道路のライトの光がまだ眩しかった。土樽PAも明るかった。
5:00頃 朝食。前日残った豚汁の味噌味とだし仕立ての2種類のうどんが美味しかった。
すっかり日ものぼり、雲一つない快晴。鳥がさえずり気分良さそうです。
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4:30頃 起床。BCから見下ろした高速道路のライトの光がまだ眩しかった。
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太陽に照らされたきらきらした雪面 |
本日は、タカマタギ⇔BCのピストンです。アイゼンを装着し、6:30にBCをスタートしました。林をぬってヤブを横切りると、壁のような急斜面になり、太陽に照らされたきらきらした雪面に接近した。 |
雪山初心者の若輩者に先輩方がピッケルの使い方や足の踏み込み方など指導していただきながら、2時間ほどして棒立山に到着した。 |
棒立山に向かって急な雪面を登ります。 |
棒立山を過ぎると目指すタカマタギが聳えていました。 |
眺望が広がり、平標山や仙ノ倉山、万太郎山が見え始めた。
目指すタカマタギの山頂からこちらに向かっている別のパーティーが目に入った。
ティータイムの小休憩後、目的のタカマタギへ向かう。
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一旦下り尾根より右肩斜面をトラバースすると先ほどのパーティーとすれ違った。10名程のパーティーが踏みしめたためか、雪質が水っぽくなり柔らかく滑りやすくなったが、もうすぐ頂上となると気合いが入った。
9:20頃 タカマタギ山登頂。360°の大展望。谷川連峰、越後三山、苗場山が見渡せた。
眺望しつつ軽食を摂り、タカマタギ山頂で記念撮影。他グループがいない独占の山頂を堪能した。
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タカマタギ山頂で谷川連峰をバックに記念撮影 |
下り始めると、登りのパーティー3組(内1つは単独行)に出会う。本日は晴天なり、日帰り山行なのでしょうか?
下山は沢筋ルートを選びました。雪面にも春の気配がありました。 |
BCに戻りテント撤収、荷物を詰め込み、12:05に登山口へ向かって下り始める。登りは尾根伝いだったが、下りは沢にちかいルートで降りた。 |
最後の休憩でアイゼンを外し、林道に出ると各自お土産にと芽吹いていたフキノトウをめいめい摘み取りました。
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林道に出ると各自お土産にと芽吹いていたフキノトウをめいめい摘み取りました。 |
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平標山行きの道標で荷物を整え、タクシーで越後湯沢駅へ行く。駅近辺で刺身に舌鼓しながら反省会。16:39発の上越新幹線に乗車→帰京 |
ゴールは毛渡橋のたもとです。平標山行きの道標前でタクシーを待ちます。 |
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感想:登山ルートのない雪深い上越の林の風景がブリューゲルの「雪中の狩人」の額縁の中にいるようでした。息切れ、あしつりを経験し、行動生理学を少しでも身につけなくてはと反省しました。
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