北アルプス縦走
雲ノ平〜水晶岳〜ブナ立尾根
【日 程】2016年7月15日〜7月18日(前夜7月14日発)
【出 発】集合バスタ新宿22:20 出発22:50キラキラ号403便富山・高岡・金沢行き乗車
【メンバー】佐藤(L)、上野、川田、福井、松尾(佳)、渡辺(綺)、吉岡、川原林、松平
【行 程】
富山駅北口5:30―(ジャンボタクシー)5:40−折立登山口7:15−7:50出発準備
登山開始7:50−太郎平12:20―12:40−薬師沢小屋15:00【泊】
7月15日(1日目)
折立登山口にあるヒュッテで出発の準備をします。 |
今回の計画の目玉は、赤牛岳と雲の平ということで、皆さん興味を持たれたのか、多くの参加者(9名)で出発しました。梅雨の時期でもあり天候が心配でしたが、その思いも空しく、当日はあいにくの雨模様でした。 |
早々と準備を整え、綾乃さんを先頭に登山開始です。樹林帯の中の道は、ぬかるんだり、岩がごつごつしたりして歩きにくく、その上、雨が降ったりやんだりしていました。かろうじて陽射しがないので、暑くないのが救いです。うちのメンバーの中では、川田さんだけが透明なビニール傘をさして、粋な恰好で歩いていました。
木の根やぬかるみに注意してひたすら登っていき、1871mの三角点ベンチに到着。徐々に展望も開きはじめ、草原のあたりは、ニッコウキスゲの群生も、ちらほら見えはじめました。さらに歩みを進めて、五光岩ベンチで休憩しました。 |
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苦しい樹林帯の急登を抜けるとニッコウキスゲの群生する草原の尾根がありました。 |
そこからは歩きやすい木道が続きましたが、雨で濡れているので滑りやすく、注意が必要でした。あたりには、ニッコウキスゲの花畑、また他の花々も咲いており、それを見つけては、女性陣達、立ち止まってカメラをパチパチ大変です(興奮の様)。 川田さんも負けずに、マイペースにパチパチ、歩きもスローダウンになりました。 |
標高差1000mを登り、太郎平小屋前で記念撮影です。ここからは多少のアップダウンがあるものの黒部川にある薬師沢小屋までは下りです。 |
緩やかに登って行くうちに、太郎平小屋に到着(大休止)。 |
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さらに木道を歩き、左俣出合へ下りました。三か所の渡渉点には、運良く橋がかかっており助かりました。ただ、沢水の増水時は渡れないだろうなあ・・・と思いました。そしてカベッケヶ原を過ぎ、目の前で黒部川が豪快な音を立てる、薬師沢小屋に到着。そこにあるテラスで、皆で乾杯しながら、今日の宿にしました。(上野) |
薬師沢小屋前の黒部峡谷の上のベランダでビールで乾杯です。老朽化してかなり傾いている薬師沢小屋は今後はどうするのか心配です。 |
7月16日(2日目)
薬師沢小屋4:30〜雲の平入り口6:50〜祖父岳10:50〜水晶小屋14:05
薬師沢小屋前の黒部峡谷のつり橋を渡り、雲ノ平への急登が待っています。 |
朝食をお弁当に(中華チマキ)してもらい出発、黒部川本流にかかる吊橋を渡り雲の平をめざし樹林帯の急坂を登る。石や木の根で足元注意が続く、早朝で皆さん元気でした。
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雲ノ平に近づくにつれ雄大な薬師岳が現れてきました。
雨具の必要なし、身軽でよかった。木道が見え急登は終わり、周りも開け薬師岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳とアルプスの山々が見え思わずため息、素晴らしい。雲の平へ木道が続く。 |
雲ノ平の大庭園をのんびり散策します。 |
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熔岩台地の高層湿原で自然の大庭園、ハクサンイチゲ、チングルマ、コバイケイソウ等花盛りでした。白い花と緑でシックな感じ。○○庭園と名前が付いていたが私には違いは解からなかった。明日行く水晶岳、赤牛岳が一段と大きく見えてきた。 |
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時間に余裕がありで雲の平の眺めを満喫し祖父岳への登りにかかりる。振り返ると箱庭のようで雲の平山荘の赤い屋根が印象的でした。 |
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元気に育ってね。今日は雨上がりで空気が透明であまり暑くなく最高の登山日和でした。祖父岳到着、360°の展望が待っていた。
途中ハイマツの中に一羽の雷鳥が、なにか捜しているようで時々鳴いていた。すると岩の上に幼い子供が、やっと見つけホットしたように岩影へと消えていった。元気に育ってね。今日は雨上がりで空気が透明であまり暑くなく最高の登山日和でした。祖父岳到着、360°の展望が待っていた。
明日行く水晶岳、赤牛岳が一段と大きく見えてきた。時間に余裕がありで雲の平の眺めを満喫し祖父岳への登りにかかりる。振り返ると箱庭のようで雲の平山荘の赤い屋根が印象的でした。 |
威圧するように眼前に迫った水晶岳です。 |
雲ノ平から祖父岳への登り、可愛い雷鳥親子にエールを送りました。 |
途中ハイマツの中に一羽の雷鳥が、なにか捜しているようで時々鳴いていた。すると岩の上に幼い子供が、やっと見つけホットしたように岩影へと消えていった。元気に育ってね。 |
今日は雨上がりで空気が透明であまり暑くなく最高の登山日和でした。祖父岳到着、360°の展望が待っていた。昨日通うって来た太郎平の小屋が見えた。よく歩いて来たなと感心する。花々も綺麗だが緑色が美しく、穏やかな北アルプスに思えた。 |
祖父岳山頂2825m槍ヶ岳北鎌尾根をバックに記念撮影 |
岩苔乗越で200m程南へ谷に下りに黒部川の源流で水をたっぷり補給しました。水晶小屋では水を買わずにすみました。 |
岩苔乗越に荷物置き5分ほど下り黒部源流の水をくみに行って来た。 |
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水晶小屋へ向かって気持ち良い縦走路を進みました。 |
標高2900mにある水晶小屋です。強い西風を防ぐために山稜の東斜面を削って建てられています。 |
稜線歩きを楽しみ水晶小屋到着。ここからの眺めも素晴らしく、立山,剣、北鎌尾根から槍、穂高、遠く富士山、北岳まで見えた。小屋は30人で満室、予約は36人敷布団一枚に2人でした。夕食は手作りのカレー、デザートで美味しかった。 今日はゆっくりだったが、明日は長い行程天気を心配しながら早目に寝る。(松平) |
夕方の水晶小屋より槍ヶ岳の雄姿が迫ってきました。 |
7月17日(3日目)
3:36早朝の水晶小屋で出発準備をします。 |
悪天候のため、赤牛岳への往復登山はとりやめ、水晶小屋→水晶岳→水晶小屋→野口五郎小屋へと変更となる。
3時53分水晶小屋出発
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風と霧雨,へットランプ、雨具着用「不必要な荷物は小屋に置く」必要な荷物だけなので軽い。ヘットランプで岩場の○印をたよりに登る。小屋からすぐの所は、平らだが、少し登りきった所から岩場となる。4時45分水晶岳北峰到着。 |
早朝の霧雨気味の水晶岳2986mの山頂、ここで赤牛岳往復は天候を考え断念しました |
5:11 水晶岳直下の岩場を慎重に下り。水晶小屋へ戻りました。 |
霧と風のためすぐ下山。 |
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悪天候の水晶岳直下の岩場に咲くウスユキソウぽい花に感動してパチリしました。
帰京して調べたところタカネヤハズハハコ(別名タカネウスユキソウ)という花名のようです。 |
午後からはやや天候が回復するとの予報から、暇つぶしにトランプに興じます。福井が隠れた勝負師の才能をを発揮しました。標高2900mでのトランプでした。 |
5時35分水晶小屋到着天気が回復するまで小屋で休憩
佐藤さんの持ってきたトランプで遊びワイワイガヤガヤと子供の時代にもどったみたいでした。時間がいっぱいあったのでおにぎりを食べたりポカポカ力餅汁を食べたりのんびりとすごしました。
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水晶小屋で待機していると、次から次へと登山客が避難してきました。
外は雨風がひどく、野口五郎小屋からのぼって来た人は、大変だったと話ていた。
風雨が少しおさまり空も明るくなってきたので野口五郎小屋をめざす。
9時45分水晶小屋出発 |
天候が回復するとの予報から霧雨が強い中、野口五郎小屋へ向け出発します。 |
尾根道を下ると南斜面は、花、花でいっぱいで思わず足をとめ眺めてしまう。シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、チングルマ、オダマキ、キスゲ、シャクナゲ、と数えきれない。本当にすばらしい。
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真砂岳手前の広い稜線は高山植物でいっぱいでのんびり歩きます。
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途中大きい岩を何回も登り降りしてストツクが、じゃまになることもありましたし雨で岩が滑りやすくなつていましたが、皆元気に野口五郎小屋につきました。13時野口五郎小屋到着。小屋の乾燥室はぬれたもので,いつぱいでしたが、ストーブがついていたので、何とか乾かすことができました。
夕食まで食堂のストーブをかこんで一般の登山者も交え、整体の話や山の話に花が咲きみんな、楽しそうでした。夕食は、野菜のてんぷら、おかずがいつぱいありました。部屋はすいていたので、1人1つのふとんに寝ることができ、ラツキーでした。(川原林)
17:23 日中の悪天候もすっかり回復しました。夕方の野口五郎小屋から唐沢岳・餓鬼岳から燕岳への稜線を臨みます。 |
7月18日(4日目)
4:15(野口五郎小屋出発)→4:45(ご来光を見る)→5:30(槍ヶ岳を見ながら朝食)→6:15(三ツ岳を巻く)→6:36(烏帽子岳分岐)→7:55(烏帽子小屋)→ブナ立尾根→11:00(下山口)→11:30(高瀬ダム)→タクシーで大町温泉→薬師の湯→16:25(バスにて新宿)→21:45(新宿着)
今日は素晴らしい天気です。ご来光にしばし歩みを止めて見入りました。 |
昨日は天候が悪く、登ることを諦めた赤牛岳が目の前にありました。 |
昨日とは打って変わって、天気は晴。風はまだ強いが昨日に比べればこれ位の風という感じ。梅雨明けも間近かと思われる天気で最終日が晴れで本当に良かった!
ご来光を楽しみに小屋を出発。30分後、太陽が顔を出し始め、皆で写真タイムとなる。日も登り明るくなり、気持ちの良い稜線歩きとなる。昨日、行くことの出来なかった赤牛岳をみんなで眺め思いを馳せる。なかなか行けない山なのか・・・そう思ってしまいました。
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槍ヶ岳の姿も遠くに見え始め、お腹も空いてきたので、朝食タイムです。風を避けるために雪渓近くまで降り、槍を眺めながらの贅沢な朝食。時間はあるので、ゆっくりと食べた小屋のお弁当は美味しかったです。日常生活に戻ると「あの時間は何と贅沢な時間たったんだ」と思い返される光景です。 |
槍ヶ岳が見える縦走路の脇の風のない場所で朝食を囲みました。 |
縦走路で気持ち良く記念撮影です。 |
槍を眺めながらの快適な稜線歩きで、砂礫の道にはコマクサが咲きお花畑につい写真を撮りたくなります。三ツ岳を巻き、岩場も出てきますが、基本的には快適な道でした。 |
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風化した花崗岩の砂礫に群生するコマクサ |
烏帽子小屋に向かう分岐で、いよいよこの素晴らしい景色ともお別れとなります。
烏帽子小屋が近づいてきました。名残惜しく最後の景色を楽しみます。今回の山行はシャクナゲをたくさん見る事が出来ました。去年はさっぱりでしたので感激でした。
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這松帯にはシャクナゲも多く咲いていました |
美しいイワギキョウも点在していました。 |
烏帽子小屋に到着。小屋の前にはイワギキョウが群生していました。小屋の方に聞くと自然に増えたとの事です。
白いコマクサもあり、可愛らしいお花畑でした。いよいよ、最後の下り、ブナ立て尾根を下ります。 |
烏帽子小屋前に群生するイワギキョウを見てから最後の大下りに向かいます。 |
ブナ立尾根の大下りを終え、河原に下り立ちました。 |
高低差1,300M 小屋の前には番号1番とあります。12番までなので、番号が増えるのを楽しみに下りますが、なかなか出てこないのです。2時間も下っていると、膝がくたびれてきて嫌になってしまいました。 |
ブナ立て尾根をヤット降りました。ここから高瀬ダムまで河原を歩き、吊り橋を渡って到着。予約していたタクシーに乗り、大町温泉薬師の湯に向かい、温泉に入り、お昼を食べバスの時間までのんびりと過ごし、新宿に帰りました。 |
高瀬ダムの吊橋を渡り、トンネルをくぐって高瀬ダムの高いダムの上に立ち、山行を終えました。 |
目的の赤牛岳・読売新道は行く事が出来ませんでしたが憧れていた雲の平に行く事が出来、梅雨の最中、思ったよりお天気も良く恵まれていたと思います。 北アルプスの最深部、赤牛岳はやはり遠い!(福井)
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