西穂高岳〜奥穂高岳
ジャンダルムをこえて
2016年8月19〜21日 参加者 L飯嶋、川田、松平
コースタイム
8月19日
新穂高ロープウェーにて西穂高口登山口14:06―西穂山荘15:14(泊)
8月20日
西穂山荘4:04―4:17丸山4:18―5:01独標5:14―5:30ピラミッドピーク5:42―5:55チャンピオンピーク4峰6:01―6:26西穂高岳6:44―6:51P1 6:56―7:10赤岩岳7:29―7:49間ノ岳8:17―8:24逆層スラブ8:45―8:51天狗岳9:06―9:16天狗ノコル9:36―11:00ジャンダルム12:06―12:11ロバの耳12:43―12:46馬の背13:02―13:25穂高岳13:41―穂高山荘14:20(泊)
8月21日
穂高山荘6:04―ジャンダルム展望後―8:31白出大滝8:42―8:52重太郎橋9:05 ―10:42穂高平小屋10:51―小鍋谷ゲート11:18―新穂高温泉11:31
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1日目
前回7月29日30日では雨にたたられ西穂山荘往復だけになり、天気の様子を見て再度挑戦しようと思っていました。8月17日にやっと天気が良くなりそうだと、前回行かれ皆さんに連絡し19日に西穂山荘に泊り、20日ジャンダルムを目指すことにしました。
新穂高温泉の登山者用無料駐車場にくるまを停め、西穂山荘に泊まりました。小屋は金曜日なのでそれほど混んでいなくて布団1枚2人で寝ることができよく眠ることができました。
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2日目
翌20日3時に起床。食事後4時出発です。準備を済ませ外に出ると満天の星空です。オリオンが輝いていました。
ヘッドランプを点けて歩き始めます。独標で空が明るくなりピラミッドピークで朝日が差してきました。晴天です。西穂高岳の手前でライチョウが登山道脇、ほんの1m位のところに2羽いました。
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6:13西穂高の手前での2羽の雷鳥 |
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6:30西穂高岳山頂より槍ヶ岳の鋭鋒を見えました |
西穂高岳では遮るものがなくパノラマが楽しめました、槍ヶ岳の穂先も見えました。
西穂高岳を過ぎると急な下りが始まります、クサリはほとんどありません。
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西穂高岳より、はげしいアップダウンを繰り返し間ノ岳に7時過ぎ到着、穂高岳をのぞむと薄い雲が頂にかかってきています。間ノ岳から急な下りです、ここでは最近ガイドが死亡するという事故も起きています。慎重に下ります。斜面は乾いているのでそれほどに危険はかんじませんが落ちれば命はありません。下りきると、逆層スラブが目の前にそびえます。
7:57間ノ岳より展望 これから天狗ノ頭への細い鋭い岩稜を歩きます。 |
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7:57 間ノ岳山頂より遠くに乗鞍岳、手前の茶色のこぶが焼岳そして西穂高岳を見ます。 |
10m位のクサリが下がっています、一番の難所のようです。クサリ場を過ぎて下にいる松平さんに声をかけて、松平さんが登り始めてすぐに「アー」という声と何かの音がします。緊張し待っていると登ってきた松平さんは大きな石が動き始めたのでとっさに止めてきたとのこと、不安定な石ばかりなので落石が一番の危険要素だと思います。先行者がいたらあまり近づかず間をとることが必要です。奥穂高岳に着くまで2回大きな落石の音を聞きました。
8:14間ノ岳からの激しい鎖場の下りを慎重にバックで下ります |
間ノ岳からの下りの斜面は乾いているのでそれほどに危険はかんじませんが落ちれば命はありません。下りきると、逆層スラブが目の前にそびえます。 |
下りきると、逆層スラブが目の前にそびえます。
本当に屋根瓦のように岩が重なっています、取付きからトラバース気味に登ったところに10m位の鎖が下がっています。一番の難所のようです。鎖場を過ぎて下にいる松平さんに声をかけて、松平さんが登り始めてすぐに「アー」という声と何かの音がします。緊張し待っていると登ってきた松平さんは大きな石が動き始めたのでとっさに止めてきたとのこと、不安定な石ばかりなので落石が一番の危険要素だと思います。先行者がいたらあまり近づかず間をとることが必要です。奥穂高岳に着くまで2回大きな落石の音を聞きました。
逆層スラブを登り切ると天狗の頭です。 |
8:38 難関の噂の逆層スラブです。
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逆層スラブを登り切ると天狗の頭です。
このあたりで雲が下がってきました、行く手のジャンダルムはすっかり雲の中になりました。天狗岩を過ぎ下ると天狗ノコルです。岳沢小屋へのエスケープルートがあります。 |
9:00 |
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この先にもいくつものピークがあり、雨模様になり途中で雨具も来ました。雨具を着けると体の動きが規制され岩場では苦労します。ジャンダルの手前で少し小降りになったので雨具のズボンは脱ぎました。 |
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9:31 天狗のコルの岩場を進みます |
ジャンダルムの下りでは渋滞が発生ました。順番待ちで小一時間かかりました。いろんな人がいるようです。ジャンダルムへの下りでは時間を取られましたが、雨なので仕方がありません。奥穂へは一旦鞍部まで下りニシホ・オクホの矢印⇒に従いボルト3本とクサリを使いトラバースする狭いテラス?に乗りジャンダルムの周りを20m位慎重に進みます。前にそびえるロバの耳をみてあれを登るにかと思いましたがロバの耳は飛騨側をトラバース気味に下ります。雨に濡れたクサリ場が続きます。
11:16 深いガスの中ジャンダルムに近づいてきました。 |
ジャンダルムへの登りは飛騨側のルートから登りました。登りはそれほど難しくありません。岩が濡れていますので神経は使いました。 |
ジャンダルム頂上には黒天使、木の看板があります。登った人が順番にお互いにシャッターを押しあいました。 |
11:31 ジャンダルムの頂上で記念撮影
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12:01 |
鞍部に下るところの鎖は長さが足りず苦労しますが足の置き場は必ずあります。探って下りました。最低鞍部に下りるとウマノセの始まりです。雲の中のウマノセは三角定規のようにとがっています。 |
取付き点に着きましたがどこを登るのかと迷います。○しるしは三角定規の頂点に続いています、意を決して足場を探すと、ありました。三角定規のような斜面には手掛かりはありませんが足場はあります。壁に手を置きバランスをとり足場をたどるとちゃんと登れました。 |
12:13 |
13:08 |
三角になった30pから60p位の幅の頂点をたどりピークを目指すとすぐ近くから人の話し声が聞こえます。目をこらすとうっすらと奥穂高岳が見えました。ホッとしますがまだまだ息は抜けません。 |
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13:11 |
13:19 馬ノ背付近の続く鋭い岩峰 奥穂高岳はもうすぐです。 |
奥穂高岳の頂上にはたくさんのひとでした。関西弁のおじさんが頂上で交通整理と記念撮影のシャッターを押しをしてくれました。穂高山荘まで30分のコースタイムでしたがヘロヘロになった足は言うことを聞いてくれません、40分もかかってしまいましたが無事到着しました。小屋は込み合うかと思いましたが布団1枚に1人でゆっくり休むことができました。 |
3日目
は晴れ、白出のコルから白出沢出合いまで一気に下ります。白出のコル取付きは小屋の間を抜けたところにあります。小屋の裏側から直接下り始めます。道はガレバにつけられています、目印が少なく時々道を見失いました。ルート以外に入ると途端に歩きにくく滑りやすくなりますのでわかりますが、ルートはわかりにくいです。だいぶ後から出た小屋の女性従業員があっという間に追い越しすぐに姿が見えなくなりました。まるでカモシカのようです。荷継沢の出合いから先は尾根の急降下です。木の根と滑りやすい石の道を下るとミニ「下の廊下」のような「石切道」を下り重太郎橋に出ます。ここで一休みし新穂高温泉に向かいます。途中、穂高平小屋で休み11:31に新穂高温泉に着きました。
下山届を提出し登山者用無料駐車場に到着、標高差1900m強でした。念願のジャンダルム無事終了。この間、松尾さんたちの薬師岳組と新穂高温泉バス乗り場ですれ違うという出来事がありました。
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