******** 雪山教室 ********
玉原 鹿俣山1636m ・獅子ケ鼻山1875m山行記録
リフトを乗継、スキー場の最高点で準備し、いざ出発です。 |
山 行 日 2017年2月4(土)、5日(日) テント泊
参 加 者 L堤、SL福井、佐藤、渡邉(美)、吉岡、桑村、安達、得津、渡辺(綺)、横山、関山(記)
アクセス
往 JR品川駅(6:11発)---<東海道本線/上野東京ライン>---高崎駅(8:16着)乗換(8:24発)---<上越本線>---
沼田駅(9:13着)乗換(9:20発/遅れて9:35出発)---<バス/途中渋滞チェーン不装備車のスリップ>---
たんばらリゾートセンター(10:27着の予定が11:15頃着)第1リフト(11:30発)---乗換---第2高速リフト終点(12:00着)
復 たんばらリゾートセンター(発)14:30---<タクシー>---15:45(着)沼田駅(発)16:10--
16:56(着)高崎駅(発)17:12---<湘南新宿ライン>---19:11(着)恵比寿
行 程
(1日目)
第2高速リフト終点(12:20発)・・・12:45鹿俣山1636.7m・・・13:10テント設営地点BC1620m---
地ならし・トイレつくり・テント設営/16:30食事
(2日目)
5時起床/朝食・パッキング―(登山開始7:00)・・・7:35ピーク1710m地点・・・9:15獅子ケ鼻山・・・
10:40BC/テント撤収12:05出発---12:15鹿俣山・・・(登山道)・・・13:50 リゾートセンター到着
14:30タクシー乗車
佐藤さん作成地図(スマホGPS軌跡を表示しています)
記 録
現地たんばらスキー場に着くまでにはいろいろなハプニングがありました。@電車に乗り遅れた。しかし、後続の新幹線で上毛高原駅迄行ってタクシーで沼田駅に駆けつけることで皆と合流できた。JRマンとリーダーの機転に感謝。A沼田駅からスキー場行きのバスの出発が遅れた。Bスキー場へ向かう凍結した車道で、神田山の会の車両がスリップし登れず渋滞を引き起こし、リゾートセンターへの到着が遅れた。このことから、当初予定したBC(ベースキャンプ)までの歩行を2本のリフトを利用することになった。C雪庇を踏み外して骨折した単独行者が自分で救助要請をして、谷川岳山岳救助隊のヘリが飛来し救助活動の場面に遭遇した。
スキー場には多くのボーダーやスキーヤーが訪れていて、晴天のもとで元気な明るいにぎやかな声が飛び交っていました。私たちはこうした人たちに混じってスキーリフト2本(第1リフトと第2高速リフ)を乗り継いで鹿俣山直下まで上がり、リフト山頂駅からスタートすることにしました。重いリュックを担いでリフトを降りる際にはとても怖い思いをしましたが、ゲレンデを数十m北西方向に進んだ地点でアイゼンを付けて、尾根に取り付きました。 |
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雪面にはトレースがついていますが、入山者はあまり多くないようで荒れておらず、快適に歩行を進めます。
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しばらく行くとヘリコプターが飛んできて、上空を旋回しだしました。
登山を開始して25分位すると鹿俣山頂上に着きました。獅子ケ鼻山方向の稜線の上空で、ヘリがホバリングをして救助活動をしている光景を目にしました。
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13:01 雪庇から転落した人を救助してヘリに乗せ、下山する。谷川岳警備隊の隊員達です。雪庇に注意しての声をかけられました。 |
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鹿俣山頂上からは、これから向かう東方向に武尊山―獅子ケ鼻山―剣ヶ峰山が、又、玉原湖を見下ろす方向には浅間山が、
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(鹿俣山頂上) |
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そして南方向には赤城山を眺望することができました。
(赤城山) |
テントサイト付近の雪庇です。この雪庇の切れた風下にテントを設営しました。 |
この先は、雪庇に注意をしてテントの設営場所を探しながら、なだらかな尾根を歩きました。そして、尾根沿いの南側の少し開けた場所(1620m地点)を見つけて、BCとすることにしました。
(整地/体重をかけて踏み固めています) |
(テント設営の様子) |
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テントサイトから見る夕日 |
(夕食は野菜、肉、茸の具沢山きりたんぽ鍋) |
一つのテントに全員が集まって、ワインやビールを呑みながらおいしいきりたんぽ鍋料理をいただきました。
翌朝は5時起床で、朝食は昨日の鍋料理にうどん玉を入れていただきました。
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2日目
朝日を浴びて色付いた谷川連峰です。 |
2日目の朝も快晴です。天気予報では午後から天気が崩れると報じており、崩れる前に獅子ケ鼻山の頂上を極めて下山したいものです。
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。今朝は、ワカンにストックを持ち、身軽になったリュックを背負って7時に出発です。比較的幅広の尾根道を登って行きます
獅子ヶ鼻山の頂上まで北北東方向に直進しているように見える尾根道には、多くの雪庇が張り出していて、
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<谷川岳連峰> |
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危険を避けるために時々北側の灌木内の斜面を下り、トラバースして尾根道に出る歩行を何度も繰り返して1710mのピークに着きました。このピークからは、今まで樹木に隠れて良く見えなかった谷川岳連峰の山々や朝日岳、巻機山、至仏山など大パノラマが開けています。シーンとした世界が広がり、青空と雪の間には私たちしかいません。 |
1710mピークを膝付登行でよじ登る> |
<雪庇から離れて急な灌木帯を進みます> |
先頭を交代しながら登って行きます。踏んでも踏んでも後ずさりする雪面や根っ子の雪穴に足を取られたりしながら、一歩一歩高みに向かっていきます。雪稜は次第に細くなって行きます。 |
見えていた高みの頂点まで登ると、まだ緩やかな傾斜の先に頂上がありました。 |
<又、尾根に出ました。頂上はもうすぐです> |
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獅子ヶ鼻山の頂上は三方が切れ落ちていて怖く、この写真のように先端まで行くことはできませんでした。左に武尊山、右に剣ケ峰山が大きくそびえ立ち、剣ケ峰山山頂には数人の人影が見えました。頂上から数m下がった所で写真を撮りました。天気予報通りに天気が崩れてきました。 |
<頂上を極めて皆すばらしい表情です |
獅子ヶ鼻山の帰路1710m峰の緩やかな山頂で安心して参加者11名全員での記念撮影です。 |
下山は来た道を戻りBCに向かいます。テントを撤収し再び重くなったリュックを背負って、鹿俣山を目指します。
通過後はゲレンデに下りずに夏山ルートを下ります。途中、小雪が降ってきましたがブナ林の中を、時折ゲレンデに接しながらゆるやかなアップダウンの続く雪道を歩いて行きます。時々、トレースのない無垢な雪面に足を踏み入れて感触を楽しみながら、リゾートセンターに着きました。途中、何組かの登って行く登山者に会いました。
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鹿俣山を下り、長い緩やかな樹林帯をリゾートセンターへ向かいます。 |
感 想
関山君/ 私は、70歳になって25年振りに本格的な冬山山行を経験しました。1/3の谷川岳、そして今回のテント泊山行です。本格的な冬山に挑戦することは、無謀ではないのか。この年齢での体力や知識と技術、そして経験などが安全な行動を確保できるのか、という不安を抱いての参加でした。自信を持ってやれるというのであれば、最新式の種々の道具や装備を揃えて臨むのですが、今回は大容量リュックとテント泊装備一式をお借りして挑戦することにしました。若い頃であれば、苦しいラッセルがあるからこそ頂に立った時の満足感が増幅されると、喜び勇んでラッセルに励むことでしょう。登山は自然の中で行われるスポーツですから、天候が悪くなれば行動不能になったり、雪崩に遭ったりと自然の影響を直接受けることになります。又、天気が良くても滑落、転倒で大ケガをしたりすることもあります。この年になって私の体は固くなり、バランス感覚も悪くなってきているので、安全を確保することは非常に難しいということが分かりました。
福井さん/ 今年初めての雪山とテント泊。天気に恵まれ最高の雪景色でした。まだ、経験していない人にもぜひ見てほしい景色だと思いました。テントも楽しいですよ。
安達さん/ 天候に恵まれ、雪山の雄大な展望を堪能でき、ピーク近くではトップも経験させてもらいました。道具の使い方、テントの過ごし方、数々のご指導ありがとうございました。少しずつですが、経験を積んでいきたいと思います。
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