白山から荒島岳まで縦走する
≪日程≫ 2017年8月6日(日)晴~台風5号通過~8月10日(木)晴
≪参加≫ 高橋美恵(単独行) ≪費用≫約6万円
≪交通≫ *往路(8/6) 東京6:14→(新幹線)→金沢9:25→(バス)→別当出合登山口12:15
*復路(8/10) 越前大野駅15:08→福井16:37→敦賀→京都→品川駅 【福井→米沢→品川20:03の帰路予定が列車事故により敦賀・京都経由で帰京】
≪歩程≫ 8/6:別当出合登山口12:30➜甚之助避難小屋15:05➜17:00室堂センター
8/7:室堂センター7:00➜8:50御前峰白山2702.1m➜(御池巡り)➜10:30室堂センター➜(エコーラインコース)➜南竜山荘15:00(素泊まり¥5100)
8/8:南竜山荘で連泊(素泊まり)
8/9:小屋6:50➜10:15別山2080m➜三ノ峰避難小屋12:10➜六本檜13:40➜14:50三ノ峰登山口➜鳩が湯山荘(バス停)17:01➜車で民宿へ17:30(素泊まり)
8/10:民宿5:30➜シャクナゲ平9:55➜荒島岳11:50➜シャクナゲ平13:00➜登山口(元リフト降場)14:15➜民宿15:00➜タクシーでJR越前大野駅➜JR福井駅
≪記録≫
今年も数年前にも、白山の山行案内が出ていたが日程が合わなかった。白山の花に会いたくて、超スロー台風5号の進路予報円に突っ込む形になるが、1日停滞覚悟で家を出る。 |
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*登山地図はガイド本を参考にして貰うことにして、
縦走路の全体像が視野に入るように作成
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8/6(日:晴) 昨夜睡眠2時間で家を出てかつ新幹線でもバス内でも大して熟睡できずに先行きどうなるものやらと思いつつ、別当出合の砂防新道登山口から歩き出す。ゆっくり歩くつもりが周囲は10人を超える団体客ばかり。後ろに30名近いツアー客が控える。これらの登山者の追い越しを待機していたら大変と思ったので仕方なく彼らより早く歩くしかなかった。灼熱地獄とは言わないまでも強烈な陽射しの中を歩き出す。歩き始めはセンジュガンピ(ナデシコ科)が目立っていたが甚之助避難小屋を過ぎる辺りから多種類の花にお目見えでき、写真撮影に忙しい。森林限界を過ぎ視界も開け、岩ボコ分岐までの斜面は花で彩られている。白山開山1300年。登山客で溢れている室堂センターに17時半に入る。眠れなかった。
8/7(月:曇りのち雨) 同室の登山者10人は朝4時過ぎに室堂を出て頂上を目指してご来光に遭遇できたという。私は睡眠不足でご来光をパス。私が朝食後白山頂上へ向かう7時半にはガスが出て視界が悪い。この時間に登っているのは何と私だけ。この登頂路は豊富な種類の花の群生が見られる。頂上の白山奥宮の先にある御前峰の一等三角点を撮る。北アルプスと日本海が見えるはずが今日は雲の中。お池巡りコースに入る。7つの池の全体像がガスって見えず、池に残雪が多い。1時間歩くと黒百合の群生(保護)地がある。黒百合の7割は汐垂れている。室堂に戻る。乾燥室で手袋などの小物を乾燥させながらお握りを口にする。
計画ではアルプス展望路を行くのだが、最短で南竜山荘まで行けるエコーラインコースに変更する。寒くは無い。雨は小降り。風は烈風。山荘に入った途端土砂降り。
8/8(火:雨) 深夜0時暴風雨がピッタリ止み台風5号の目に入ったようで、福井県直撃だ。山荘の宿泊は15人くらい。ハワイからきた20代後半の女性が御前峰から白川郷へ下山する計画を話す。長大なコースを歩ける頑健そうな体は見るからに頼もしい。彼女と話を深めるには私の語学力不足で残念。自然観察員による映写があった。本を読むしかない。外は大荒れ。
8/9(水:曇りのち晴) 天候回復。宿を出て小沢を3本越え別山の急斜面に入る。頂上までは大変だが、その後はクマザサの原を進む稜線歩きが気分良い。六本檜分岐(この手前で道の確認のため戻ってタイムロス10分が痛い)から上小池下山口までを急ぐ。上小池から鳩が湯バス停までの歩きは猛暑の下で2時間。しかし1分遅かった。鳩が湯に着いたらバスが走り去る。手を振り追いかけるもダメ。ここの従業員の車に乗せて貰え、民宿の前で下ろしてくれる。
2時間の車道歩きは肥前大野駅(勝原駅)~鳩の湯~上小池(登山道入口)がタクシーで9千円なので、4-5人でパーティーを組めたら2時間を短縮できる。このコースは登山者が少ないが緑濃いブナ林と伸びやかな笹原に花も多いし眺望も良いし、もっと歩かれても良い。
民宿はエアコンが無く部屋はムッとする。23時就寝。戸を開け網戸にしたまま寝てしまい、その冷風を感じて2時に窓を閉めたがどうも手遅れだったようだ。
8/10(木:晴) 4時に起きたが体がだるい。宿を5時半に出る。桜坂から元スキーリフト終点の登山道入口まで1時間。雑木林に入り白山展望台に8:05。三日前に登った御前峰が青空に遠く小さい。ともかく蒸し暑い。5分も歩くと体に熱がこもり体温調節が上手くいっていないのが分かる。ペットボトル2本に作ったお茶を昨夜フリーズさせておいてよかった。この冷水を飲んで英気を取り戻す。2L持参した水がグングン減り、足りるか心配。トマトが体に沁み渡る。
9時にブナに囲まれたミニ池で疲れて大休止20分。サウナに居るようだ。体調が悪いのを自覚。本来なら引き返すべきかと自分と相談する。「ウーンここまで来たのに・・」 池の反対側に「水場」標識の貼紙を見つける。30歳前後のスリムな女性が登ってきたので水場の距離を訊いてみる。荒島岳に年に何回も来ている隣町の人だったが水場を知らなかった。「ここは蒸し暑く夏には登らない。来週千丈甲斐駒に行くので体を慣らしにきた。水場が無いのでいつも3本は持って登る。予備に2本持っているので1本あげましょう」 遠慮したが有難く思い結局貰ってしまう。涙が出る?ほどではないが有難かった。虫除け日よけの薄手の長袖シャツを脱ぐ。体を騙しだましブナ林を歩く。
小広いシャクナゲ平。山頂と中出コースの分岐。昼食を摂る。雲が出て陽射しが緩む。大して重くもないザックだがここに置いて行くことを決意。登頂に必要な水や食料を小袋に取り分けたら、登頂してきた男性から声をかけられ、「水が足りないって聞いたけど、自分は下りるだけだから分けてあげる」と。プラティパスに入った水をペットボトルに450ml貰う。袖擦り合うも多生の縁、人の情けに感謝!雲が出て気温がわずかに下がりホッとする。元気になる。ひたすら樹林帯の歩きでガスってきた山頂に到る。この時期めぼしい花も眺望もどうということ無し。
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