雪の西穂高岳・三度目の正直

日 時:2023319 山名:西穂高岳2909m
メンバー:桑村L(記録)、渡邉、福島(無所属)(写真)、松澤(無所属)


天候に恵まれるということは、こういう事なんだってしみじみと実感する。去年は天候が悪く、先月は風が強くて、途中までで断念した。

今回は、風もたいしたことはなく、登山日和だった。西穂頂上からは、槍の穂先までも望める。雪を被った奥穂高岳から吊り尾根の稜線がみごと! これが見たくて3回目、やっと眼にすることができた。
丸山までは楽だった。後方は笠ヶ岳

去年も、先月も、天候が悪い、風が強いっていっても暴風雪ではないのだから、登頂している人たちはいるけど、風やガスに私は自信がない。今回は、お天気とバッチリついていたトレースに登らせてもらった。

丸山まではファミリー登山、お天気が良ければ何の問題もなく360度の北ア南部の大展望が得られる。この景色は、独標を超えるまで変わらない。お正月登山にオススメよ!

西穂独標で



独標までは、ツアー登山もたくさん。この日は毎日新聞旅行社とココヘリのツアーも入っていて、丸山からの景色(山の同定)をガイドが説明しているのをちゃっかりと聞いて、乗鞍岳、霞沢岳、笠ケ岳、焼岳、穂高連峰……ウンウン。見事な眺望を楽しむ愛ちゃんとはここで別れ、独標へと進む。

焼岳と背後の乗鞍岳良く見えます。



独標の手前の岩場からは、ツアー登山はガイドとロープで結ばれるようになる。独標からは、登山者がずっと少なくなる。登山日和でも数えるほどのパーティー数だった。西穂までは、岩と雪のミックスで、緊張が続く。

ヘルメット姿で岩場を登ります


高山なのに気温の高い日々が続いて雪が少なく、岩の上の少ない雪にはアイゼンもピッケルも効かず、恐ろしい。雪を被っていない岩角を掴んだり、岩と岩の間の雪にピッケルを差し込んだりしながら慎重に一歩一歩進む。上高地側に雪庇が発達している。ここは雪がなければ馬の背などと呼ばれる狭〜い岩尾根なのに、雪庇のせいで広〜い尾根に見えて怖くない。トレースが目視できるので、外さなければ雪庇を踏み抜くこともない。

      振り返ると焼岳が低く見えるようになりました。

見上げるピラミッドピークの鋭鋒







温暖化はひどく、西穂高岳の山頂直下でハイマツが出ている。直下の急斜面にバイルはいらないとの情報だった。そこは、飛騨側と上高地側に階段状にルートができていて、登りは上高地側を両手両足で、下りは飛騨側をバックステップで、雪は凍っておらず軟らかかった。


遂に登りきった西穂高岳からの大展望、中央は奥穂高岳 右は吊尾根の先に前穂高岳です。左に遠く小さく槍ヶ岳が見えます。(投稿写真2枚を貼り合わせたものです)

西穂山頂は風もなく貸し切り、晴天に360度の眺望、いつまでもいたかったが、帰りも怖いし、今日中に東京に帰らなくてはならないし、名残惜しいが後にする。バリエーションの西尾根を確認するのを忘れた。

この後、ワンデイの人たちがやってきた。朝のロープウエイに乗って日帰りなのだ。今日の登頂者では、私たちが最高齢パーティーだろう! 


帰路の独標の下りは大渋滞。思わず大声で、交通整理をしてしまった。「聞こえていましたよ〜」と行き交うガイドにからかわれたけど。安全地帯に戻ったら足がゼネスト。

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