東京都勤労者山岳連盟
鷹取山安全登山講習会

ー実習内容ー


日 程20231125()
参加者:関山、福井、南、吉岡、さくら草(2)、山の会・かたつむり(1名)、練馬山の会(1)、町田グラウス山の会(7)、神田山の会(1)女性ネット(4名)

講 師:陶山正
スタッフ栗原英一、吉田敬、伊藤克博、源島道恵、

行 程:東逗子駅―神武寺―鷹取山―京急追浜駅

丸木橋の歩き方

【登山道の歩き方登り方】
●摩擦効果が大きいため、傾斜に対しフラットに足を踏み出す。
●しっかりと地面を抑えつけるように登る。
●意識すると大腿四頭筋が鍛えられる。
●段差のある場所は筋肉を疲労させないため階段程度の段差を小股で歩くように心がける。

丸木橋の歩き方
●足の置き方は丸木の中心に逆ハの字に足を置く。

●目線は怖いためどうしても足元を見がちだが、2〜3メートル先を見ると 足の置き場を早くつかめるようになる。

【クサリ場の通過】

【登山者とのすれ違い】
●基本は登り優先に山側で待機する。
●道が狭い場合は背中を山側に向ける。

【クサリ場の通過】
●クサリ場のトラバースはバランスを欠いた時にすぐ握れる程度に片手で軽くにぎる。
●基本的に人工的なクサリ、トラロープ、ロープはあまり信用しないこと。

【岩場の三点支持】
●両足と片手、両手と片足が岩についている状態を三点支持といい、この形で残りの手又は足をバランスを保ちながら体重移動する。

【転び方】

●転びそうになった時は無理して頑張ると手首、足
首の骨折につながるので、ザックをクッションに背中で転ぶ方がよい。なかなかとっさに取れない動作ですが。

【簡易ハーネスを用い岩場を安全に
               通過する練習】

1【簡易ハーネスを用い岩場を安全に通過する練習】
 簡易ハーネスで確保しながら登ることは安全につながります。





安全登山の考え方のまとめ
予測する想像力は危険回避につながるその意識を持ち続ける事である 陶山先生は仰いました。

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東逗子駅に集合

安全登山講習会に参加してー感想ー

[南さん]
私は、品川山の会さんかくてんに入会して3ヶ月の初心者です。山行の度、先輩方に登山の知識をイチから教えて頂いてる最中です。この講習会の内容は、全て直ぐに役立つ知識でした。何よりも資料を基に実演と実技が有った為、私でも非常に理解しやすかったです。山行時の安全に役立て山を楽しみたいと思いました。


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神武寺/鷹取山登山口

[関山君]

この講習会は中高年登山者の集団学習会のようで、緊張の中楽しく学習することができました。参加したどの会も当会と同じように平均年齢は高そうです。昔は、登山の技術・知識を得るために、山岳会などの組織に所属して学ぶ方法が一般的であったように思います。当会で活躍される70歳前後の高齢のベテラン会員の方々の多くは、先輩から教えてもらい、先輩と山に行くたびに経験を積み、自分でも学び、次の登山で復習し検証ていくことを繰り返すことでレベルアップを図ってこられました。そして数年後には後輩を連れて行くことになり、先輩がしてきた同じような行動を継続してきたことで、技術や知識の伝承ができていたように思います。ベテランといわれる先輩たちは、山岳会に所属することで、学習環境を余すことなく活用して主体的に学んでいたのです。

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丸木橋で怖くて立ち往生!逆八の字に足をおく

登山を継続的に行っている会員の多くは、向上心・知識欲・リスク回避の意識が高く、基本的な知識獲得はある程度できていますが、実践的な技術や知識が不足しているように(自分がそうであるように)感じます。登山技術の実技技能を受ける機会が極端に少なく、登山の知識は紙メディア(山岳情報誌など)やネットメディアを用いた自己学習が多く、人からの指導や伝承は少なくなっています。一度も実技講習を受けたこともなく登山活動を行っている人がいるようにも思います。実体験を通じて使える知識や技術をステップアップさせるには、誰かが強力に支援する必要があります。登山道をただ歩くだけの体験を何十回と行っても、登山の主体的な学びは進展しないように思います。登山は個人の主体的な活動です。自分で目標を設定し、計画を立て、行動し、評価するものです。主体的な学びを展開していくには、登山者の指向や登山の目的に合致していて、その人にとって未知の経験で何を学べばよいかが発見できる適切な経験が必要になります。

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下り方/大腿四頭筋を意識し小幅歩き


そのためには、実践的な技術や知識を修得できる学習環境をつくることがとて重要になります。

このたびの講習会では、「安全登山の考え方と予測する想像力、意識の持ち方」を培うためのメニュー(@登山道の歩き方 A下山時の休憩の取り方 B行動途中のストレッチの有効性 C登り方 D下り方、急な斜面、ザレ場、小幅歩き(膝下の歩幅)、道幅を使った歩き方  E小さな岩場の通過  F鎖場の通過 Gやさしい岩場を三点支持で登る Hストックの使い方 I転び方、受け身の取り方)が用意され、実体験することで知識や技術の向上を図ることができたように感じます。

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下り方/急な斜面 下り方/段差
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各会のベテランの先輩たちは高齢となって、もはや各会単独での技術や知識の伝承は大変難しくなってきています。

これからも、このような講習会をどんどん開催して、実践的な技術や知識を修得できる学習環境をつくっていただきたいと、切に願うものです。主催して下さった女性ネットワークの皆さんと講師の陶山さんに感謝を申し上げます。ありがとうございました。

IMG_7981 各会のベテランの先輩たちは高齢となって、もはや各会単独での技術や知識の伝承は大変難しくなってきています。

これからも、このような講習会をどんどん開催して、実践的な技術や知識を修得できる学習環境をつくっていただきたいと、切に願うものです。主催して下さった女性ネットワークの皆さんと講師の陶山さんに感謝を申し上げます。ありがとうござい

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岩場が怖い!  三点支持をおぼえよう。 磨崖仏です




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